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学問の主観的な発展の価値

Ginzangの回答

  • Ginzang
  • ベストアンサー率66% (136/206)
回答No.6

回答No.3の者である。 まず始めに先の回答に誤りがあったことをお詫びせねばならない。 「論理哲学論考」の著者は、ウィトゲンシュタインであった。 さて、 >営業トークの様な詭弁でも、法律に抵触せず雄弁に機能しさえすれば市民権を得るのでしょうか? とのことであるが、私が思うに、その答えは多分イエスである(愚かしいことに)。 例えば、小泉純一郎や田中角栄のような、国民的人気を獲得した元総理大臣を考えてみればよい。彼らの発言の中に、幾つかは詭弁というか、よくよく考えてみれば奇妙な発言もあったのではないだろうか。にも拘らず、有権者の高い支持を背景に、国民の多くが進んで疑わないようになり、深い議論も無く世論に浸透していったように感じる。 但し、学術的に言えば、こういった発言は無批判に受け入れられるということは無い。賛同者もいるにはいるが、どこからとも無く反論も加わるものである。そして賛否両論の中で発言は淘汰され、より適切なものだけが評価され残ることになる。 要は、広く国民の中で市民権を得るには雄弁さが相応の効力を持つが、逆に哲学のような学問の世界においては論理的説得力が全てなのだ、というのが私の意見である。 さて、ここに来て私は、私自身がそもそもの質問の意図を正確に把握していなかったのではないかと思った。 質問者の求めるものは「詭弁の存在価値について」なのでは無いだろうか。 これについては、現時点の私には人に語れるだけの立派な意見を持ち合わせていない。ただ、歴史的事実として、先の回答の公孫竜の例もあるし、他にも中世ヨーロッパの神学(つまり、当時は絶対的な規範であり権威であったキリスト教を根拠付けるための研究と議論の総体)でも、キリスト教に対して批判的な立場(しばし『悪魔の代弁者』になぞらえられた)になりきって詭弁を提出する者がいたようなのである。しかし、神学の研究者はそうした詭弁をはねのけようと議論を重ね、突き破っていくことで逆にキリスト教を権威付けていったのである。 つまり詭弁は、それを論破することで主流の議論の説得力を強化することになり、論破できないならば主流を乗っ取ってしまうかもしれない、なかなか使えるものなのである。映画やプロレスに例えて言えば、善玉を輝かせるための悪役。もちろん小物の屁理屈レベルで秒殺されてしまうような雑魚ヒールも多いが、ヒーローと名勝負を演じるような、いつまでもヒーローに負けず劣らず愛される名悪役もいるのである。 余談にはなるが、折角なので先に私が挙げた、歴史に残るような詭弁とはどういうものなのか記しておく。理解できなくても全く問題は無い上、語るとまた長くなるので、詳細は解説しない。 なお、もちろん昔の話なので、現在ならもっと洗練された詭弁でないと哲学界では相手にならない。 ・「堅白同異の弁」 白くて堅い石があるとき、それを手で触るだけで見なければ白いことは分からないし、目で見るだけで触らなければ堅いことは分からない。よって、堅いという概念と白いと言う概念は両立し得ないのである。 ・「悪魔の代弁者」の詭弁の一例 人間より遥かに優れた能力を持つ、天使という存在がいると言うのなら、この細い針の先端に、何人の天使が同時に座ることが出来るのか。例えば、100万人の天使が一度に針の上に載ることが出来るとでも言うのか。

UtaShiori
質問者

補足

有り難う御座います。 詳しい解説を下さいまして、非常に勉強になります。

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