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送電ロスを減らすために高電圧にするのはなぜ?

kbtknyの回答

  • kbtkny
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回答No.3

分かりやすくするために適当な値を入れて説明します。 送電線の抵抗を1Ω、送りたい電力を1000Wをした場合、   (1)電流10A、電圧100Vで送電する場合。   (2)電流1A、電圧1000Vで送電する場合。 の二つで比較します。 (1)では、10Aの電流が1Ωの抵抗を通っているので、10Ax10Ax1Ω=100Wが送電線での ロス(発熱)となり、 (2)では、同様に1Ax1Ax1Ω=1Wが送電線のロスとなります。 今度は電圧の観点から計算してみると (1)では、10Aの電流が1Ωの抵抗を流れるのだから、電圧降下は10V、ロスは10Vx10V/1Ωで100W (2)も同じように計算すると、電圧降下は1Vx1V/1Ωで1W と、当たり前ですが、電流での計算と同じになります。 これより、できるだけ高い電圧で送電した方が、送電中に失うエネルギーが少なくなる事が分かります。 余談ですが、電圧が高すぎると今度は放電(コロナ放電)が問題になってくるので、電圧が高すぎる のも良くありません。 以上、参考まで

Hattorry
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 自分の間違っていた点と、やはりおかしいという点があります。 ・間違っていた点 送電損失 と 負荷の消費電力 において、それぞれの電圧降下を使わなかった点。 ちゃんと電圧降下を使うと、電流値を用いて計算した結果と 送電損失 と 負荷の消費電力 の比は同じになりますね。 ・やはりおかしいと思う点 No.3 の方とNo.4 の方に共通して言えるのですが、どちらも送電電圧を変えた時に、負荷の抵抗が変わってしまっております。そのために、p/P が変わってしまったのだと思います。 <No.3のかた> 10A 100V時 は 負荷の抵抗  9オーム (=合成抵抗[10オーム]-送電線の抵抗[1オーム] 1A 1000V時 は 負荷の抵抗 999オーム (=合成抵抗[1000オーム]-送電線の抵抗[1オーム] このとき 送電損失 と 負荷の消費電力の比 p/P は p/R (=r/R) で 変化したものになっております。 <No. 4のかた> そもそも 100V 送電時 10 オーム 200V 送電時 40 オーム で、p/R (=r/R) で 変化したものになっております。 (補足:No. 4の方の中では、2つのケースで、抵抗 X 電流^2 から計算すると消費1000Wになっておりません) <結論> いろいろ皆さんのご回答を考えたのですが、(やはり式どおり)p/P=r/R で 送電損失 と 負荷の消費電力の比 p/P は 抵抗値自身を変えないと、変化しないようです。(つまり電圧や、電流にはよらない)。 そこで、なぜ送電電圧が高いほうが、ロスが少ないと一般的に言われるのか考えてみました。 その結果、送電電圧を高くし、電流が小さくなるようにする というのはそもそも、負荷の抵抗を高くするにように作る、つまり電力会社が供給する電圧を高くして、家電メーカが大きな負荷(抵抗)を持つ製品を作ることにより、r/Rを小さくして、p/Pを小さくする(つまり送電損失 と 負荷の消費電力の比を小さくする)ということを世の中では行っているようです。 実際に、抵抗+電線 に電圧をかけて、消費電力の比を取ったら、どの電圧でも、同じp/Pになってしまいます。 そのため、一般的に言われる「送電電圧が高いほうが、ロスが少ない」というのは、ちょっと間違いを引き起こす表現で、 『同じ電力を消費する負荷を使う際』には、送電電圧を大きくし、大きな抵抗を持つ負荷を使ってもらうことで、r/Rを小さくすることで、送電ロスを減らすということなのだと思います。 (『』はいみじくも、No.4のご注意されたことです) 「送電電圧が高いほうが、ロスが少ない」というのは途中の説明が抜けていて、誤解を招きやすいですが、その本質としては、 「送電電圧が高いほうが、同じ電力を消費するものを作る際に、高い抵抗のものを使うために、電線の抵抗の損失の影響が小さくなる」 ことなので、皆さんもぜひ、この認識を広めてくださればと思います。 (でないと第2、第3の私が出てきてしまいますので。) 皆さんのおかげでよく考えることができました。ありがとうございました。 (お恥ずかしい間違いをしてしまいました 元慶應物理学科 教員)

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