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口蹄疫について、政府の対応は結局何が問題なのでしょうか?

noname#160718の回答

noname#160718
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回答No.12

 No.7のJagar39です。  想像でものを言う人が多いのは同意しますが・・・  まず、口蹄疫は「家畜の伝染病としては一般的」なんてトンデモない話です。どこかで発生すれば世界中をそのニュースが飛び交う性質の伝染病で、10年ほど前にイギリスで発生した時はアイルランド国境は軍隊によって封鎖されましたし総選挙も延期になりました。  臨床症状が似ている(口などに水疱~潰瘍ができる、という意味で)のはイバラキ病("茨城病"ではありません)だけでなく、その他にも牛ウイルス性下痢・粘膜病、伝染性鼻気管炎、丘疹性口炎、伝染性膿胞性皮膚炎など数多くあり、そのほとんどが届出伝染病に過ぎず、さほど問題にはされていない疾病です。  これらの類症鑑別の要がある疾病では、水疱性口炎は口蹄疫と同じく"海外悪性伝染病"ですが、その他は口蹄疫と比較すれば"とるに足らない"伝染病なので、口蹄疫を疑える症例に遭遇した時は最も重大な口蹄疫の検査を最優先して実施するのは、伝染病防疫では鉄則です。  ですから、たまたま報道で出ていますがイバラキ病をまず検査して陰性だったから口蹄疫を疑った、というのは家畜防疫上は「明らかなミス」と指摘されても仕方がないところです。  ま、これは最終的に「宮崎県のミスである」と結論づけられるでしょうし、それに異論はありません。  なので以下は「言い訳」です。  一見して「もしかしたら口蹄疫?」と思うような症状は決して珍しくありません。  ですが、それらを全て口蹄疫の検査をするのか?というのは難しい問題です。  イバラキ病などの他の疾病であれば、検体を家保に持ち帰って家保で検査すれば判定できるのですが、口蹄疫の診断は国の研究機関のみが実施できることになっています。それが小平にある動物衛生研究所です。  国の機関に検査依頼するには、当然県の上層部を通して国にも話が行くわけですし、その時点で農場は封鎖することになるので場合によっては「ニュース」にもなってしまうでしょう。  少しでも「怪しい」と思った症例全てを口蹄疫の検査に回せば、検査機関(動衛研)がマヒしてしまいますし、数日おきに「非常時体制」を招集しては解除する県庁機能もマヒしかねません。少なくとも社会には多大な混乱を招きますし、オオカミ少年じゃないですがあまりに頻繁に「口蹄疫を疑う」症例が出て全てが否定されれば、やはり緊張感が失われて本当に発生した時に必要な措置がなされていない、ということにもなりかねないでしょう。  なので、「口蹄疫を疑う」というのも獣医師の「判断」なのですが、「疑わない」というのも「判断」なんです。  ちなみに家畜を診療する獣医師はこの「判断」には関与しません。臨床獣医師はあくまで「怪しい」家畜を発見したら家保に通報するまでです。  通報を受けた家保が現地に入って当該家畜を見て「判断」するわけです。  ですから、4/9に「通報」を受けて家畜を見た家保職員がその時点で「口蹄疫を疑わない」と「判断」したのは、「判断ミス」ではあったわけですが、「怠慢」だった、とは思いません。  その「判断ミス」がどのくらいのミス(低レベルなミスなのかシビアな状況だったのか)は、私はその時の当該家畜を見ていないので判りません。  派遣防疫員として殺処分に従事した時に様々な発病ステージの感染家畜を見ましたが、初期症状は非常に判りにくい、とは思いましたが・・・  ちなみに「1ヶ月の遅れ」と「22日の遅れ」は感染から潜伏期間を経て発病までの期日分の差があるので、疫学的にはまったく違います。  初発と都城の明確な違いは、「初発での判断」と「続発での判断」の違いです。初発では非常に判断が難しい症例でも、続発であれば「疫学的な判断」が加わるわけですから「判断ミス」の可能性が激減します。  水牛の件は、3/31に「発熱と下痢」の検査依頼を受けて検査をしていたが(この症状で口蹄疫を疑う獣医は皆無でしょう)、初発の発生後にその農場が疫学関連があったことから、3/31に採材した検体を"念のため"動衛研に送って検査したら陽性だった、と報道されています。  別に国が無視したわけではありません。

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