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地震について(マグニチュード)

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.3

●Magnitudeというのは要するに「地震によって放出されたエネルギーEの対数」の指標で、logEの1次式になっているんですが... ●観測法としてのmagnitudeの決め方はじつは1通りじゃないんです。 (0)もともとのmagnitudeの定義はRichter先生1935によるもので、カリフォルニア周辺の地震を対象にしています。 M=logA+logB(Δ) A[μm]はある特定の型の地震計(固有周期0.8秒、倍率2800倍)の記録紙の上での最大(片側)振幅 Δ[km]:観測点から震央までの距離 B(Δ)は表で与えられています。logBは地震波が遠くに行くほど減衰する効果を補正するためのものです。 (1)日本の気象庁方式 A[μm]:中周期地震計による水平動の揺れ幅そのものの最大(片側)振幅 。実際には南北方向と東西方向の2台の地震計の2成分の合成として測る。 Az[10^(-5)m/s]:短周期型地震計による鉛直動の速度の振幅。 Δ[km]:観測点から震央までの距離。 h[km]:震源の深さとするとき、 h≦60kmのとき。 M=logA+1.73logΔ-0.83 もしくは M=logAz+1.64logΔ+α .... M>5.5以上になったときはこの式は使わない。 h>60kmのとき。 M=logA + K(Δ,h) Kは表で与えられています。またαは地震計の補正項。 これらを使って、沢山の地点で出したデータを平均します。0.3ぐらいのばらつきは当たり前みたいです。 (2)一般的な方式:実体波マグニチュード A[μm]:短周期地震計による実体波(縦波:P波、震央から下向きに出た縦波が一度地表にぶつかって又反射して生じる縦波:PP波、横波:S波)の主要動の揺れ幅そのものの最大(片側)振幅 。 T[s]:実体波の主要動の周期(~1秒ぐらい) Δ[km]:観測点から震央までの距離。 h[km]:震源の深さとするとき、 M=log(A/T)+Q(Δ,h) Qはややこしい表です。 ●なんでこんなにややこしくなるかと言えば、実際に震央で生じたエネルギーが、地表に伝わるまでに減衰してしまうから。地中の深いところの岩石の性質、層の構成が違えば、減衰の度合いが違ってきます。あるいは海の底に伝われば海水がエネルギーを散逸させる。このような事情で、同じ地震について、いろんな観測地点で割り出したmagnitudeがばらばらの値になってしまいます。それで値がばらつかないような実験式を考えると、それが実際の「地震によって放出されたエネルギーE」を推定するのに最も適しているという事になる。そういうわけ。 ●経験則として規模Mの地震の年間発生数Nは log N = a + b(8-M) と表されますが、この定数a,bも勿論、地域と震央の深さによってばらばらです。地震が発生するメカニズムがそれぞれ違っているわけで、プレートが沈み込んでいるような場所(日本近辺など)での地震と、火山の近所での地震で値が異なるのは当然のことです。  日本では浅い地震はa=-0.9、b=0.8、深い地震は地方によって違いますがa=-1.6, b=0.7~1.1位のようです。 ●震度は揺れの激しさをヒトの感じ方で表す、ごくいーかげんな指標、地動の加速度[ガル=cm/s/s)は揺れそのものの加速度で、いずれもmagnitudeと混同しないように注意が必要です。

kitty-blue
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