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南京大虐殺について複数質問があります。
本当は別々の質問にしようかと思ったのですが、関連した質問が複数ありますので、一つにまとめる事にしました。 (1)南京大虐殺の国際的認識はどのようになっているのですか? 南京大虐殺がどのような事件だったかは、日本人からすればじっくり検証して如何なる物だったのか確かめたいところです。それがままならないから否定説というもの浮かび上がるのでしょう。 ですが、いくら日本人が否定説を唱えても公的場所や国際世論において南京大虐殺が事実となっている事は揺らぎません。 そこで質問です。南京大虐殺は国際的に見てどういう風に認識されているのですか?例えば被害人数は何人だった事になっていますか?やはり中国の主張に合わせて30万人という事になり、アメリカなどでは広島長崎の原爆投下や東京大空襲の被害者人数をすべて合わせた数よりも多い事になっているのでしょうか? 少し南京大虐殺とはずれますが、もし30万人という中国の主張を丸々受け入れてるとしたら、日中戦争の被害者人数3500万人というのも同じように受け入れられているのでしょうか? (2)南京大虐殺はホロコーストと同列におけるものなのでしょうか? ドイツが中国やフランスと共同でジョン・ラーベという映画を撮影したそうです。ドイツ人の監督曰くこれで日本人の反省を促したいと言ってるようですが、個人的に言わせてもらうとドイツ人に責められる筋合いはないというのは本音です。 南京大虐殺とホロコーストを同列に並べるような考えはアメリカ、ドイツ、中国、日本とどこの国でもちらほらと見られます。ドイツ人としては、自分たちはホロコーストの事を反省している、日本は南京大虐殺の事を反省していないとの事です。 ですが、戦争による敵対意識によってもたらされた南京大虐殺という戦争犯罪と、戦争とは関係なくユダヤ人を根絶やしにしようとしたホロコーストという民族浄化、これらは残酷な虐殺行為という事で同列に考えられるようなものなのでしょうか? (3)南京大虐殺が起きたにも関わらず中国政府は何をしていたのですか? 日本は長崎と広島に核を投下され、首都圏である東京を爆撃される事によって敗北を迎えました。これ以上戦う事は罪のない国民を犠牲にする事になりますからね。 しかし、中国は南京大虐殺が起きたにも関わらず、なぜ首都を重慶に移して日中戦争を続けていたのですか?国民がこれ以上犠牲になってもいいのですか? 中国政府曰く南京大虐殺の被害者人数は原爆や大空襲の被害者数よりも多いのですよね?だったら尚更敗北を認めなければ、国民はますます犠牲になるばかりですよ。 そもそも、30万人もの国民が殺されていたにも関わらず中国政府や中国軍は何をしていたのですか?原爆や大空襲のように短期間に大勢の人が死んだのならまだしも、南京大虐殺が行われたのは2ヶ月という長い期間なのですから助ける余裕はいくらでもあったはずです。何故軍を追加して日本軍と戦い、国民を守ろうとしなかったのですか?中国政府は国民を見捨てたのですか? 大虐殺が起きたにも関わらず戦争を続けた国民党に罪はないのですか? (1)~(3)は一度にすべて答えても、答えれるところだけ答えても構いません。
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ドイツ在住の歴史家です。ドイツおよびポーランドの歴史家とこの点について何度か話をしたことがあります。彼らの見解です。 (1) 南京虐殺の存在そのものについては、疑いのないものと考えています。 これは中国側だけでなく日本側の兵士手記などを見ても、虐殺が存在したことは確か。しかし、虐殺が広範囲・長時間にわたって起きたことから、定義をキチンとしなければ同じ土俵での議論は不可能と考えています。狭義の南京だけを考えるのか、一連の行動として南京郊外での虐殺も含めるのか。南京陥落後のみなのか南京攻略戦中からの民間人虐殺を含めるのか。便衣兵の実態をどれほど考慮に入れるのかです。すべての被害者が名簿化されているわけではなく、軍人と民間人の埋葬が分かれているわけでもないため、実際の被害者数を確定するのは不可能だろう、という共通認識があります。 東京裁判で挙げられた26万人という数字は、ある程度の被害規模を見れるのではないか、という考えが大きいですが、これは全被害者数であり、「虐殺」の被害規模とは見ていません。中国の言う被害者30万をそのまま取り上げる人は居ません。ただし、日本側の「否定論」に関しては全くその根拠がなく、政治的な修正主義に過ぎないとしています。実際の「虐殺」被害規模としては数万から十万超えくらいとの考えを示す人が多いです。 ちなみに彼らの多くは、広島・長崎の原爆投下や東京大空襲の正当性を認めていません。 (2) 南京虐殺とホロコーストを同列に並べる歴史家は居ません。 「ジョン・ラーベ」の映画については、多くの歴史家が批判的な評価をしています。この批判は、しかし「南京虐殺の事実を捏造している」というものではなく、「シンドラーのリスト」同様、歴史の問題を「ショウ・ビジネス」によって軽く扱ったこと;いくつかの脚色がジョン・ラーベの持つ企業家としての顔を過少に移しており、あたかも人徳者であったかのような印象を強くしていること;映像内部で些細なエピソードを大きく取り上げすぎていて、問題点をボカしていること、などが挙げられます。娯楽映像としての「ジョン・ラーベ」の評価は、歴史学的な評価とは全く関係ありません。 しかし、「同列ではない=日本が南京虐殺に対して反省しなくて良い」ということではありません。日中戦争・太平洋戦争の歴史について、日本の政治家が行なっている「失言」と、それに対する日本国民の反応に関しては、「大人ではない」と考える人が多いです。ドイツ側が言うには、「中国がぎゃぁぎゃぁ言う言わないの問題ではなく、日本国民自身がその失言を問題視しなければならない」ということです。ポーランド側が言うには、「被害を言う場合には必ず加害を見なければならない」ということです。これに関しては、必ずしもポーランド政府を評価しているわけではなく、歴史家側はポーランド政府をドイツまたはロシアからの被害に注目しすぎているという認識があります。ナチ・ホロコーストの枠組みの中で、ポーランド人自身がユダヤ人を虐殺したイェドワブネに関する論争はポーランド人歴史家の中から問題視されました。 (3) 南京虐殺が起きたにも拘らず中国政府が何をしていたか、ということに関しては、話の中で疑問点として出てこなかったので、彼らがどう考えているかは分かりません。 この点に関しては、コソボの虐殺、ルワンダの虐殺の時にそれぞれ政府が何ができたか、ということにも繋がるでしょう。政府が何かをしたら虐殺が止まるわけではないと思います。 日本は東京大空襲や各地の空襲、広島の原爆だけで敗戦を受け入れたわけではありません。もちろん広島に続く長崎の原爆は無条件降伏への最後の一歩を踏み出させたでしょう。しかし、それ以前にも多くの降伏交渉は持たれていました。しかし、無条件降伏を受け入れる準備はなかった。空襲による民間人被害や沖縄の被害だけでは、日本政府が無条件降伏を受け入れる用意ができませんでした。 日本政府に対して同じ問題を突き付けるならば、「戦後日本政府はアメリカの原爆投下に対して正式な謝罪を求めてきたか?」ということになります。そう考えれば、日本政府は中国政府よりも国民を蔑ろにしている政府であるということになりますね。戦時中も十分に国民を守らず、戦後も相手国に対する責任追及をして来なかったということになります。 (4) 実証研究に関しては、日本も中国も五十歩百歩です。両国共に文書館資料の完全公開がされていません。ドイツの文書館を見習ってほしいものです。中国側の発言をすべてプロパガンダとして片付けるならば、日本政府は30年以上たった資料をすべて公開して欲しいものです。一つ残らず。これは見せる、これは見せないというような取捨選択をしている段階で、「日本政府は修正主義である」とのレッテルを貼られても文句は言えません。
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- cyototu
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#12です。 そこでの補足要求のお答えは、私の#13での質問の(2)に当たっておりますね。 パール判事は国際法の専門家が書いた権威のある物で、歴史的に見ても、学術的に見ても、この問題に対する重要な資料です。それに対して、質問者さんのような無責任な引用をなさってしまうと、大虐殺が在ったか無かったかに関わらず、パール判決に対する誤解は日本の国益にも関わるような重要な結果を招きかねません。パール判事が、南京での虐殺が在ったとすることを信用するに足る証拠が無いとはっきり書いていたにもかかわらず、読者によっては、「そうか、あの権威のあるパール判事まで南京で虐殺が在ったと言っていたのか」と、全く正反対な誤解してしまうからです。 このようなデリケートな問題を論じ、さらに権威の主張を引用する場合には、必ず裏を取って、このような誤解を皆に触れ回らないで下さい。
お礼
すみませんでした。 パール判事も思うところがあって東京裁判にて発言したのでしょうに、無責任な引用は彼に対して失礼に当たりますね。
- cyototu
- ベストアンサー率28% (393/1368)
#12です。 もしかしたら、 >パール判事も南京大虐殺については批判的でしたし。 の意味を取り違えていたのかしら。この文で質問者さんは、(1)南京大虐殺があったという主張にパール判事は批判的だったと言いたいのですか。それとも、(2)南京大虐殺が在ったので日本に対して批判的だったと言いたいのですか。互いに反対の意味にも取れる曖昧な表現に見えますので、どちらに取るべきかを教えて下さい。 もし(1)の意味でしたら、私の#12の補足要求は撤回致します。
- cyototu
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>東京裁判において日本の無罪を唱えたパール判事も南京大虐殺については批判的でしたし。 私の手元にパール判決の全文があるのですが、私の記憶ではパール判事は南京で虐殺が在ったとする証拠や証人と呼ばれている者に関して、法的に見て大変懐疑的であり、証拠とするに耐えないと批判していたはずです。済みませんが、パール判事が南京大虐殺については批判的であったというのは、何処のページのどの部分を差しているのですか。参考になりますので、是非この補足要求にご返事下さい。
お礼
あ、すいません。全文を見たわけではないのです。 ただ単にパール判事は日本の無罪を主張する一方で南京大虐殺など日本軍の非人道的行為は非難しており、戦争犯罪自体はどの国が起こしたにも関わらず全て嫌っていたと聞いただけなので。
- sudacyu
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(1)の一部分だけ 第二次世界大戦戦没者数 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5227.html 1000万までとされています。 当時の中国は、日本のように統治機構が完成しておらず、個人一人一人を把握した上での人口データーなどはありませんでしたから、正確な数字ははじきだせません。 というのも、太平天国の乱以降、100年以上も騒乱や外国との戦争が連続し、清の滅亡で統一国家としての統治機構が崩壊し、軍閥の半独立状態を経て、蒋介石による北伐で軍事統一が済んだばかりだったからです。 (2)南京大虐殺という言葉は、事実を錯覚させやすいようです。 南京事件という言い方がまだ適当かと思います。数日間の出来事ではなく、一年近くにわたって南京およびその周辺で起こった便衣兵狩りと補給が足りず食糧がなくなって捕虜を処刑したことなどの被害者の合計で、数万という数字が一番真実性があると思われます。 ですから、ホローコーストとは全く性質の違うもので、同列には考えられません。とはいえ「戦争による人権侵害」として、問題視されるべきものではありますが。 (3)戦争というものの性質を勘違いしています。 中国側の論理 明治維新以後、日本は国内統治システムを完全に作り上げ、富国強兵を徹底して「軍」を編成しました。 当時の中国には、同程度の戦闘力を持つ精鋭部隊は、蒋介石(日本に軍事留学し日本陸軍の将校だった経験があります。)の率いる部隊だけで、日本軍の10分の1以下の兵力しかありません。 この虎の子の精鋭部隊を初戦で日本軍と全面衝突して戦わせても、壊滅してしまい、以後は全く抵抗ができなくなります。 そこで、侵入した軍より弱体な軍備しかない場合の、大陸国の伝統的戦術である主力温存策を取りました。 具体的には、急造の二線級部隊で人数を膨らませ、日本軍よりも多数の兵力にし、精鋭部隊とともに日本軍と戦いますが、日本軍の攻勢で戦況が不利になると、徹底抗戦せずに戦力を温存して内陸部に撤退します。 ナポレオンがロシアに負けた時と同様に、相手に軍需物資を消費させながら、敵軍主力を補給の届かない内陸部に引きずり込んでいく作戦です。 中国は絶対に負けず、日本は勝てない戦術で、陸軍参謀本部の石原大佐(満州事変の首謀者の一人)などは、この戦術を中国が取るので戦いが泥沼化するとして、対中戦争を極力回避しようとしましたが、現地派遣軍は戦闘に勝っているので、撤退することなく内陸部にどんどん入り込んでしまいました。 その結果、食糧など補給に苦慮した日本軍では、住民からの軍票による食料徴発で、太平洋の島のような飢えには苦しまなかったものの、捕虜や住民の生存を保証することはできませんでした。 また、民間人を駆り出して作った訓練の行き届かない中国の二戦級部隊は、銃の撃ち方などは習っているものの、戦術的部隊行動などは実戦の場では満足にできません。訓練の行き届いた精鋭部隊がさっさと撤退する後に、取り残されて大量に捕虜となり、日本軍のなけなしの食糧を食いつくすこととなります。 そのうえ、少し前までは普通の民間人でしたから、敗走となると軍服を脱いで民間人となってしまうものも続出し(中国人同士の軍閥戦争の時はそれで何の問題もなかったのです。)、兵士・民間人・便衣兵の区別が極めてあいまいになってしまいました。 日本側の苦悩 侵攻した軍は、基本的には「占領地の治安維持・民間人保護」をしないと、占領地を確保したことになりません。 しかし、日本軍の占領地は、汪兆銘が南京に立てた親日政権の支配地ということになりましたが、「食糧徴発」などで食べる物のなくなった住民に支持されることなく、確保できない占領地となっていきました。 →このように、泥沼に入り込んでから撤退するのでは、「日本の負け」となってしまいます。 負けとなっても撤退するしか、傷を浅くする方法がありません。 アフガニスタン・ベトナムでは、ソ連やアメリカが撤退を余儀なくされました。 戦争の結果 精鋭の主力軍を失うことなく戦い続けた蒋介石は、その軍事力を背景に「国民党」のトップとして、戦争後の政府の代表者となりました。 しかし、大した兵力を持たず装備も整っていなかったので日本軍の占領地で便衣兵としてゲリラ戦を行うしかなかった「共産党」との内戦が始まると、『装備の優秀な国民党軍は逃げて戦ってくれなかった。満足な武器がなくても共産党軍は戦ってくれた。』という民衆の気持ちが大きく働いて、国民党は国民の支持を失い、日中間の戦争のなかった台湾に逃げていかざるを得なくなりました。 <参考> この1949年に成立した「中国共産党」一党独裁の中華人民共和国政府は、『日本が攻めてきたとき、国民のために戦ったのは、共産党だけ』という60年以上も前のセールスポイントを根拠に、いまだに一党独裁を続けています。 また、『日中戦争の責任は戦いを起こし継続したA級戦犯にあって、中国国民・日本国民ともに被害者である。』という論理で日中国交回復をして、現在は日本との貿易は急拡大し(日本の貿易相手国第一位は中国。ちなみに二位はアメリカ。)、中国の経済発展の原動力になっています。(日本にとっても、経済回復の切り札です。) その結果、一党独裁という無理な政治体制を継続するために、、『日本と戦ったのは共産党だけ』という宣伝をしなければならないが、日本とのおいしい経済関係を維持するためには、「中国世論が反日になる」のは好ましくないという、苦しい状況となっています。 『日中戦争の責任は戦いを起こし継続したA級戦犯にあって、中国国民・日本国民ともに被害者である。』というのは、この問題を解決する理論として、周恩来と田中角栄で決めたものです。 しかし、日本の首相が『A級戦犯を合祀している靖国神社参拝』をしたのでは、中国が日本に騙されて国交回復をしたということになり、六十年間も一党独裁政治をやってきた腐敗した共産党政府を批判・攻撃する格好の材料を中国国民に与えてしまいます。
お礼
回答ありがとうございました。個別にコメントさせていただきます。 (1)なるほど、中国自体のデータはあまり信用できないって事ですかね。 はっきりいって単純に被害人数を調べるのなら人口の変動を調べるのが一番ですが、そういうデータがないのなら人口に関しては中国側の資料はあまり頼りにはならないようですね。 (2)便衣兵狩りを名目とした市民の虐殺(実際には便衣兵による日本軍の被害はなかったそうですが)、食糧不足のための捕虜虐殺などが南京大虐殺のきっかけだそうですね。後はストレスがたまった日本兵が市民を殺したり女性を強姦したりしたという話もありますが。 強盗と強姦を同列に並べる事が出来ないように、例え働いた悪事に上も下もなかったとしても何が悪いのかという要因自体が異なるのですから、民族浄化と戦争犯罪を同列におくべきではありませんね。 (3)ここは少し難しい問題ですね。 結局、国民党の戦法が日本との戦いを泥沼化させたとも言えなくもないですね。ですが、その一方で戦いが泥沼化するにも関わらず奥に奥にと侵攻した日本軍も大問題ですが。 日本軍はその命を捨てゴマとされましたが、中国軍は温存するという形でしょうか。国のために兵を犠牲とするのが正しいのか、兵のために国民を見捨てるのが正しいのか。結局はどっちも間違いなのでしょうけどね。 少なくとも国民を見捨てた国民党にも罪はあると言いたいところですが、だからこそ戦後国民党の支持が落ちて共産党にとって代わられたのかもしれませんね。 靖国参拝の件については中国側が日本の首相の真意を理解していない事が根本にあると思います。 相互の理解のためにも何故参拝を行うのかという事を理解するべきだと思います。
- buchi-dog
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「ですが、あなたは当時の南京には大勢の外国人がいたにも関わらず、国際的に南京大虐殺が取り上げるようになったのは何十年も後だという。あの、詳しい情報源を教えてくれませんか?」 「リアルタイムで国際的に報道がなされなかった」ことを質問者さんが納得するような形で示すのは「悪魔の証明」で不可能です。 「日本軍が南京を占領した直後から、欧米の信頼できるマスコミで南京で日本軍が信じがたい蛮行を行っていることが一斉に報道された」 「日本軍が南京を占領した直後から、国民党政府が、日本軍の蛮行を世界に向けてアピールした」 事実があったことを質問者さんがソースを示してお示し頂ければ良いでしょう。
補足
例え南京で虐殺が行われても、戦時下の混乱でそれを報道する事ができなかった可能性があるわけで、報道がなかったからといって虐殺自体がなかったことにはならない。それこそ悪魔の証明ですよ。 まあ、虐殺自体の検証や定義がはっきりとしていればこういう否定論は起きないのでしょう。否定論の根底には納得いかない事を受け入れはしないという気持ちがあるかもしれません。それを歪んだ愛国主義だの歴史修正主義だので切り捨ててしまうのは、少々酷かもしれませんね。 一度否定派、小規模派、中間派、大規模派の間でこの事件を調べたり、議論してみたりした方がいいのでしょうね。
- tknaka
- ベストアンサー率45% (225/491)
資料の方で原文を読みたいということでしたので、資料は無理ですが、ドイツの新聞に出た「ジョン・ラーベ」に関する評を二つばかり。 残念ながらSueddeutscheの方は購入する必要があります。 http://www.faz.net/s/Rub070B8E40FAFE40D1A7212BACEE9D55FD/Doc~ECC4D037C2DB34ACDA530F89C75ABD02D~ATpl~Ecommon~Sspezial.html http://archiv.sueddeutsche.apa.at/sueddz/index.php?id=A44856227_OGTPOGWPPTPRPWGEAARAGOCRRCWGRRHSAWWC また、修正主義に関しては、必ずしもあったことを完全否定する必要はありません。「特異な犯罪」としての立場を失わせることで、歴史上のある出来事を他の数百件の出来事と意味的に同じものにしてしまい、それによって、その出来事に対する自国または特定の人物に対する責任を免れさせることが目的です。また、良く取られる論争戦略としては、細かい部分の揚げ足取りや数字の修正を要求し、あたかも問題がその小さな部分だけであって、全体に関する問題意識を霧散させてしまう、というものもあります。「南京虐殺はあった、って言ってるだろ?ただ、そこで虐殺されたのは数百人程度で、30万なんかじゃない。その程度のことなんか、どこの国だってやってることさ。なぜ日本だけがそれに対して批判されなくちゃならないんだ」というような論法がまかり通ることになります。「虐殺」の違法性はそこで大したことではないかのような認識の摩り替えが行なわれてしまうことになります。 ネット上の否定論に関しては、2chで言うところの祭りみたいなもので、何の実証もなく、一部の推測や検証抜きの孫引き、曾孫引きで構成された無責任な発言なので、単なる「中国嫌い」の感情論に過ぎません。それだけに、どれだけこちらが証拠を積み重ねて議論を展開しても聞きいれることはありませんので、これをなくすことは、残念ながら不可能でしょう。「何を言われたって信じるものか」という態度では、どれほどの資料を見せても、自ら盲目になってしまうだけですから。
お礼
あの、私が言いたい原文というのは本を紹介するのではなく、直接の文章が見たいって事なので。 すみません、私はドイツ語ができないのですよ。 修正主義についての事ですが、他の国と比較して自分たちの国の戦争犯罪を軽減する事が修正主義ならば、敗戦国である日本の戦争犯罪を誇張して特異化する事により、日本は他の国よりも非常に悪い事をした絶対悪だとする事は修正主義にはならないのですか? 特に(2)のホロコーストと南京大虐殺を同一視する例がそれです。全く異なる事例が同一化される事によって、日本がまるで漢民族の絶滅を目論んでいたかのようなイメージを植え付けられる。その事についてはどう思われますか? また、アメリカなどは原爆の投下に対して、日本が行った悪事に比べれば自分たちの行った事は微々たるものという態度を取っています。それを否定する事が自分たちの行った悪事を軽減する修正主義ならば、上の例はどうなるのでしょうか? 人数や事件の実証を求める事は揚げ足取りによる問題意識の霧散ですか? ま、ネット上の否定論に関しましては確かにあなたの言う通りですね。以前否定論者が集まる場にて日本兵自体が記録してるとソースを提示して説明を行いましたが、聞き入れてもらえませんでした。 彼らの根底にあるのは極度の中国不信なのでしょう。私も昔否定論を唱えていたことがありましたが、その根底にあるのは日本は未だに軍国主義であると唱えて反日デモを行う中国人に対する嫌悪感でしたから。 私は昔よりは少し広い視野を持つ事によって否定論を捨てる事ができましたが、今もなお否定論を捨てきれず、何を言われても信じないという人の態度を見ると憐みを感じてしまいます。 自分自身が同じ道を通った事があるだけに、彼らの気持ちは理解できなくもないのですが・・・。
補足
少なくともどこの国もやっているから日本もやっている、って考えには賛同できませんね。 例え他の国がやっているからといっても、自分だけは自戒をして同じ過ちが繰り返されないようにしたい。そう考える事が平和のための第一歩だと思います。
- jamiru
- ベストアンサー率5% (170/3044)
そもそも何故最初に悪を創造するのか疑問ですね。 まず相手を悪と名指しするのってどうよ? 監督が反省を求めるのは映画CMでしょ。 そりゃあファンタジー映画を作るとこのような馬鹿でも分かりやすいCMは創れませんからね。
お礼
戦争はいかなる理由があろうとも絶対悪、日本だけでもこういった認識は必要だと思いますよ。 核を投下しておきながら自分たちは正義であると主張する某世界の警察みたいになったら国家としておしまいでしょう。
- tknaka
- ベストアンサー率45% (225/491)
ドイツの文書館にも南京虐殺に関する外交官からの報告書が入ってきています。 日本語に編集翻訳されているので、読んでみてください。 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4272520644.html
お礼
できれば原文を直接読みたいところですが、こういった本は参考文献としては非常に有用なので、図書館から借りて読んでみる事にします。
- isa-98
- ベストアンサー率23% (205/859)
1については、 人の上に立てる。 公人とし活躍出来る。 など、可能性があり、素晴らしい考えだと思います。 (検証出来ない物を論証するとなる??ですが、) ネット上では無責任な立場で何とでも言えますし、 論証も論法も完璧に無視して構築出来ます。 公的な立場にある模範例です。 http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/area/taisen/qa/08.html 確かに日本軍の機銃は弾倉式であり、主張のようにはなりません。 これが駄目なので日本刀や銃剣や石油になった可能性もありますが、 無かったと言う理論展開は出来ません。 >大虐殺が起きたにも関わらず戦争を続けた国民党に罪はないのですか? 降伏すれば国民の権利を保障するとは明言していませんし、 国民の過半数が虐殺や不当な扱いをされる可能性があります。 漢民族を漢民族自身で防衛した所には何らの落ち度もありません。 むしろ、 民族の戦争をする権利(防衛する権利)を犯罪視するとなると、 そこまでの人間であったと思うしかありません。
お礼
結局、南京大虐殺に対する認識ってのは国際世論における日本の立場を決めるためのカードみたいになってるのが現状ですかね。悲しい事です。 (3)については、日本も戦後の国民の保障をしてもらう事で降伏したのですから、中国も同じように国民の保障をしてもらうようにすればいいのでは?
- misa-on28
- ベストアンサー率35% (227/640)
(3)について。 敗戦直前の日本と南京戦当時の中国を同列に並べる事自体がナンセンスです。 日本は海上輸送ルートをほぼ壊滅され、輸入途絶、昭和20年夏の時点で敗戦しなければ秋以降大量の餓死者が発生することはほぼ確実でした。 どう考えても勝利に転じる目は皆無でしたから。 根こそぎ動員で兵隊の頭数はそろえましたが、銃も弾もなく、手投げ弾は陶器で代用、出刃包丁で接近戦を戦うべきとまでいわれていたほどの惨状でした。 これに対して、南京戦当時の中国は日本軍に対して戦闘で勝利できなくとも戦争では負けることのない状況です。日本軍が都市を押さえてもそれはただの点でしかなく、逆に拠点拠点に兵力を分散した形を強いられ、戦略的には「勝つことができない」状況になっていったわけです。 蒋介石の対日戦略は「空間をもって時間に代える」というもので、日本軍を中国奥地に引き込み、消耗戦を強いることでしたので、まんまとそれに引っかかったわけです。 >大虐殺が起きたにも関わらず戦争を続けた国民党に罪はないのですか? これは コベントリー空襲を知りながら情報を握りつぶしたチャーチル 国体護持にこだわり、沖縄、広島、長崎を見殺しにした日本政府 などと同じ程度の罪があるとはいえるでしょう。 探せばもっと同じような罪をもつものがいるとは思いますが。
お礼
なるほど、そういえば原爆を投下される直前の日本は負ける直前で、降伏するのも時間の問題だったと言われてますからね。 負けが確実な日本に対して原爆の投下を行った事は無意味であると原爆を正当化するアメリカの声を非難する声も国内で見られますしね。 逆に中国は国土も国民も大勢いるからちょっとやそっとでは国の負けは揺らがないってところでしょうか。日本が核を所有する事に対する反対論の中には、日本が中国に核を落とすのと中国が日本に核を落とすのは被害の規模と国に対して与える影響がまったく違うという人がいますが、それと同じようなものですかね。 No.1でもお答えしましたが、日本は原爆被害者や沖縄の人に対して賠償をしなければならなくなっています。日本政府が戦争責任を負っているのと同様に、中国政府も戦争責任を負うべきだといっているのです。
- 1
- 2
お礼
回答ありがとうございます。それぞれ個別にコメントさせていただきます。 (1)ほぼ私と同意見です。日本兵の手記があるからあった事はほぼ確実。だけど戦争下で大勢の死者が出ているのですから虐殺の定義自体をはっきりとしないと話にはなりません。互いのいう事がはっきりしないから、とりあえず被害者側の主張を全て受け入れておけというのは間違っていると思います。 定義自体がはっきりしないから、20万人しかいない都市で30万人も殺せないなんて頓珍漢な否定論がまかり通るのでしょうね。中国政府はろくな検証も行わずに日中戦争の被害者数を年々増やし続けては今や数千万人が死んだという事にしてますが、定義をはっきりさせずにそういう事をするから中国の態度を疑問視して否定論に流れ込む人がいるのだと思います。 (2)あの映画に対して否定的な人もいるんですね。確かにナチス党員であるラーベを称えて日本を非難するのはアンフェアですからね。 誰もホロコーストと同列じゃないから南京大虐殺を反省しなくてもいいなんて言ってはいませんよ。ですが、民族浄化という人類史上かつてない虐殺行為を、戦争時に行われたというだけで戦争によって発生した戦争犯罪と同一視するというのは間違いだという事です。 私は南京大虐殺肯定派であり、同じ過ちが繰り返される事は二度とあってはならないと考えていますからね。そこのところよろしくお願いします。 (3)前の回答に対するお礼にも書きましたが、戦争開始直後で余裕のあった中国と戦争末期でボロボロだった日本を同列に置くのはナンセンスって事ですかね。 後半の文は少し難しい話ですね。戦争を行って国民を見捨てた自分が悪いと国民に償うのが正しいのか、国民を大勢殺した昔の敵国が悪いとして相手の国に償いを求めるのが正しいのか。 日本はアメリカに対して原爆投下の謝罪を求めるべきだとは思いますけどね。 (4)それは同感です。やましい事がないのなら全て見せればいい。やましい事があるのならそれを見つめ直して反省すればいい。そういう点では日本政府も中国政府も同罪です。自分の主張だけが正しいという事を前提としているのなら、相手のしている事がプロパガンダとして捕えられてもおかしくはありません。 一番参考になりました。ありがとうございます。
補足
ちょっと字数制限があったので、ここに追加します。 歴史修正主義ってのはようするにあった事は認めるがなかった事にしようって事ですよね? ネット上にまかり通る南京大虐殺否定論はそれ以前の問題、そもそもあったって主張自体を信用していないんですよね。 ならば彼らは何を疑問視し、何に不信感を感じているのか、そこを見つめ直さないと「歴史修正主義」をなくす事はできないと思います。