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政権交代の要件がわからず困っています
政治に無知な者からの質問ですみません。 選挙に行く前には候補者の事を調べて考えた結果投票していました。しかし、民主党が自民党に勝ってしまったという結果を見たとき、次の総理大臣は民主党からでてしまうものだとばかり思っていましたが、安部さん、福田さんと続き、次の候補も麻生さん。民主党は意地になって良し悪しからではなく自民党にたてつく・・。政治のシステムがよくわかっておらず混乱しました。選挙に勝った党から総理大臣が選ばれるわけではないのですか?それなら選挙に勝つ意味ってどういうことなのでしょう。
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私も政治の専門家ではありませんが…。 まず、「選挙」にもいろいろあることを知らなくてはなりません。 あなたのおっしゃる「選挙で民主党が自民党に勝った」というのは、 2007年7月に行なわれた参議院選挙のことでしょう。 (正確には第21回参議院議員通常選挙です) 政党が選挙で勝つ、負けるというのは、獲得した議席数で評価される わけですが、この参院選の結果、与党(自民党+公明党ですね)が 参議院の議席数の過半数を失いました。具体的に数字でいうと 定員242議席のうち、自民党83議席 公明党20議席、民主党109議席と なったわけです。 つまり、どの党も過半数をとってはいませんが、連立している 自民党と公明党の議席数の合計が103。民主党は109。 ということは、与党がある問題で民主党と対立したとき、 参議院で多数決を行なったら、共産党や社民党、あるいは無所属の 議員などがどちらに賛成するかで可決か否決かが決まってしまう ということです。 つまり、与党が議席数過半数にこだわるのは、「議席数の過半数を 与党の議員で占めてしまえば、どんな法案だって多数決で通っちゃう」 からです。今の参議院は、他の党にも賛成してもらわないと何も 法案を可決することが出来ないので、自民党は困っているわけです。 本来は、どの党に属していようが、議員は自分の自由意志で その法案が可決されるべきかどうかを考え、賛成か反対かを 決めればいいわけですが、所属している党の意向にはなかなか 逆らえないので、各党の「数の力」がものを言うわけですね。 で、話を本題にもどすと、日本の国会というものは二院制、 つまり参議院と衆議院に分かれています。 で、参議院よりも衆議院のほうが優位というか優先されるのですね。 つまり、ある法案を可決するとき、まず最初に衆議院で可決したら それを参議院に持っていって、参議院でも可決される必要が あるのです。 ということは、与党は自分たちの考えた法案を成立させるためには、 衆議院も参議院も両方過半数でありたいのですね。そうすれば 野党がどんなに反対する法案でも、与党だけで過半数が取れます から、数の力ずくで可決できるわけです。 しかし、現状は、衆議院は与党の過半数だけども、参議院はそうでは ない。なので、他の党の賛同も得ないと法案は何も可決できない ということになっているのです。(これを、ねじれ国会と言います) ただし、衆議院で可決した法案が参議院で否決された場合、 この法案を再び衆議院に戻して再審議の結果再可決されれば法案は可決します。 (憲法改正の問題は別として) 「それなら何のために参議院はあるのか」というと、タテマエとしては より慎重に深く議論を尽くすため、与党の暴走を防ぐブレーキ、 というようなことになるのですが、参議院は不要だと考える人も 少なくはありません。 では衆議院はいまどうなっているかというと、定数480議席のうち、 自民党が304で圧倒的多数をとっています。 民主党・無所属クラブ114、公明党31、共産党9、社民党7、 国民新党・大地・無所属の会7、無所属8となっています。 つまり、自民党は「参議院で否決されても、結局衆議院で 再可決できるから結局は自分たちの押す法案が通るよん」 ということです。ただし、参議院から差し戻されるぶん、 手間と時間がかかります。また、いちいち再可決すると、 「参議院で否決されたのに、また力でごり押しした…」と、 非常に国民の心証が悪いわけですね。 民主党は、「そんなら衆議院でも自分たちが勝ったら、今度は 自分たちの法案がだいたいなんでも通るだろう」という ことで、次回の衆議院選挙に賭けているわけです。 与党と野党は、自分たちの発言権を高めるために選挙を戦い、 衆議院選挙で勝ったほうが与党になります。 しかし、本来の国会というものは、党の間の戦いの場では なく、より多くの考え方の人が集まって、どうすればもっと日本が よくなるかを議論する場です。今のように党同士がいがみあって いると、法案もしっかりと練れないし、すみやかに可決するべき 法案も、野党が何でも反対するので可決に時間がかかりすぎる。 結局、与党も野党も「自分たちのことばかり考えて国政を考えない」 という感じになっていて、これを「政治の空転」と言います。 国民としては、どっちが与党になってもいいから、選挙じゃなく 政治をちゃんとやってくれ…という気持ちで一杯ですが、 それが政治家にはなかなか届きません。 ゆゆしいことです。
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- EFA15EL
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>当面は自民党から総理大臣が選出されることが予想されるんですね。 いえいえ既に報道されていてご存知かもしれませんが、 衆議院の任期は4年なので放っておいても近々選挙があります。 ※前回の選挙は2005年 ※今は補正予算通過後(1ヶ月以内)と予想されています 麻生さんの首相就任までは問題ないですが、その先はまだ不明です。まあ、多分議席を減らしつつも公明党と協力して過半数は確保するでしょうけどね。
- netcatme
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予算と総理大臣は衆議院の優先で、参議院はおまけですよ。 参議院がどうしようが、待っていれば衆議院の決定がそのまま決まります。この二つは絶対に決めなければならないから、もめている暇はないということですね。 通常の法案だと、参議院が反対したら両院協議会やらなんやらで廃案になる場合もあります。
民主党が勝ったのは「参議院」の話です。 日本の国会にはもう一つ「衆議院」もあり、こちらは小泉郵政選挙で自民党+公明党が圧勝しております。 そのうえで首相は衆議院と参議院から選ばれるわけですが、当然自民+公明が強い衆議院では自民の代表が、民主が強い参議院では民主の代表が候補となりましたが、「両方で違う結果が出た際は衆議院を優先する」という決めにより、現在自民の代表が首相になり続けています。
お礼
早速のご回答を本当にありがとうございました。 参議院と衆議院、確かに存在はなんとなく知っていたものの、システムを理解していませんでした。 衆議院では自民党と公明党が強いということも全く知りませんでした。 あまりTVメディアの影響を受けたくなくて、TVでの自民党批判などを聞かないようにしていたつもりでしたが、そんなことより根本的に分かっていないみたいです。 いただいた回答ですっきりしました。
- EFA15EL
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民主党が勝ったと言われたのは前回の参議院議員選挙です。 参議院は6年の任期で3年ごとに半数ずつ改選するわけですが、前回の選挙で民主が大勝したために参議院の過半数を占めるまでになったということです。 しかしご存知かとは思いますが、国会にはもうひとつ議院があります。 衆議院です。こちらは任期4年でして、前回の衆議院議員選挙では自民が大勝したので、過半数を遥かに越えて自民党が占めています。 で、衆議院と参議院で意見が食い違った時には、衆議院が優先されます。 というわけで、参議院の過半数を取っただけでは政権は取れません。 ただし当然ながら各種審議には余計な時間がかかるわけで、民主の力が強くなったのは間違いありません。
お礼
早速のご回答を本当にありがとうございました。 参議院と衆議院、確かに存在はなんとなく知っていたものの、システムを理解していませんでした。 衆議院と参議院で意見が食い違った時に、衆議院が優先されることも知りませんでした。 きちんとシステムを理解せずに選挙に行くだけではダメですね。 私たちは投票に行くけれども、衆議院での結果が優先されるということは、当面は自民党から総理大臣が選出されることが予想されるんですね。 回答いただきありがとうございました。 スッキリしました。
お礼
早速回答いただきありがとうございました。 先に他の方々からいただいた回答で、私の質問に関する回答に関してはスッキリしていました。 しかし、上記の回答で、安部元総理や福田総理の退陣演説を読んでいて、よく意味がわからずモヤモヤしていたことがすっきりしました。 本当にありがとうございました。