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未上場会社の株価引き下げと、不動産投資
会社の代表取締役会長が、相続税対策として土地付きのマンションを購入したいそうです。会長は会社の株の24%を保有しています。この場合、会社でマンションを買うのと、会長個人で買うのとではどちらの方が相続税対策になるのでしょうか。 会社の顧問税理士は、投資用マンションを購入すると土地の評価額、建物の評価額、いずれも圧縮され含み益と相殺されるから株価は下がるが、それでも会社が購入するよりも個人が購入した方が相続税対策になる。と言います。素人にも分かるようにゃんとした説明をしてくれないので、理由がよく分かりません。 この結論があっているのかどうか。あっているのであれば、その理由を分かり易くご説明してください。 なにとぞ、よろしくお願いいたします。
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まず、マンションを購入するとなぜ相続税対策になるのか、という所からご説明します。 一般的に、土地・建物の相続税評価額は、時価(購入価格)よりも安くなります。たとえば、10億円で不動産を購入した場合、その不動産の相続税評価額は8億円になる、という感じです。 そのため、10億円の現金を持っていれば10億円に相続税が課税されるのに対し、10億円の現金を使って不動産を購入すれば、相続税が課税されるのは8億円ということになり、相続税が安くなります。 さらに、そのマンションを賃貸する場合には、相続税評価額がもっと安くなります。 次に、個人で購入するか会社で購入するかの違いをご説明します。 ・個人で購入する場合 上記の金額を基に考えますと、会長様の財産構成は以下のように変動します。 現金 △10億円(不動産の購入代金) 不動産 + 8億円(相続税評価額) 計 △ 2億円(節税額) ・会社で購入する場合 マンションの購入資金を会長様が会社に貸し付け、会社がその資金でマンションを購入したと仮定します。 まず、会社の財産構成は以下のように変動します。 不動産 + 8億円(相続税評価額) 借入金 △10億円(会長様からの借入金) 計 △ 2億円 ところが、相続税というのはあくまで会長様個人が所有する財産に課税されます。会長様の財産構成は以下のとおりです。 貸付金 +10億円(会社への貸付金) 現金 △10億円(会社への貸付) 会社の株式 ?円 もし、会長様が会社の株式を100%所有しているのであれば、会社の△2億円がそのまま会長様の所有する株式に反映され、会長様の節税額は△2億円となります。 しかし、会長様が所有しているのはあくまで24%とのことですので、会長様の節税額は2億円の24%、すなわち4800万円になります。 というわけで、会社で購入するよりも個人で購入した方が相続税対策になる、ということになります。 不明点があればまた質問してください。 ※説明をわかりやすくするために、いろいろ簡略化しています。厳密には違うところもありますが、とりあえずは上記の理解で十分と思います。
- m_inoue222
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>会長は会社の株の24% >会社が購入するよりも個人が購入した方が相続税対策になる 節税効果が10億円... 会社だとその24%以外の人にも恩恵が... 個人なら全てが個人の恩恵に... そんな考え方でしょうね ・10億円持っている ・5億円で土地を買う...評価は3億円 ・5億円で建物建設....評価は3億円 4億円の相続対策... かな?
お礼
早々とご回答ありがとうございます。お礼が遅くなり、申し訳ありませんでした。 会社だと、他の株主にも恩恵があるけど、個人だとすべて個人の恩恵になるということですね。会社の場合は、株の評価格が下がるということなのでしょうか。 知人が個人の場合だと契約後は土地建物の評価格が下がる(路線価)が、会社だと3年間は時価評価だから、その3年間の違いではないかと言いますが、それは誤りなのでしょうか。 体系的に理解していないので、むずかしいです。
お礼
丁寧な説明をありがとうございました。現金を所有していると現金の額面にそのまま相続税が課されるが、不動産に換えておくと評価額が下がると言うことですね。例示の場合、2億円分がそのまま節税額になるのですか。相続税が課される基となる評価額が2億円分下がるのかなあと 思っていました。会長が会社に貸付をするのではなく、会社の自己資金あるいは銀行から融資を受けてマンションを購入したときはほとんど相続税対策にはならないようですね。分かり易い説明をありがとうございました。