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市道に欠陥があって事故が起こった場合、責任を問えますか?

市道の舗装が劣化して陥没していて、そこの上を二輪車で走っていて転倒したとします。 この場合、道路の舗装不備を理由に行政に賠償請求などをすることはできますか?

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.5

道路などの公共の施設のことを、国や地方公共団体の賠償責任を定める国家賠償法は、「公の営造物」と呼んでいます。 公の営造物には、人の手を介することなく自然に存在するもの(自然の営造物)と、人の手を介して人工的に作り出されたもの(人工の営造物)とがあるとされています。河川や海岸が前者の例で、道路や公民館、児童公園などが後者の例とされています。 一方、国や地方公共団体はその設置する営造物の設置や管理に瑕疵(法律的な欠陥)があったときは、賠償責任を負うと定めていますが(第2条)、ここで「営造物の設置・管理の瑕疵」とは、当該営造物が通常有するべき安全性を備えていないことをいうとされ(最高裁判所昭和45年8月20日判決)、問題の営造物の実態に即して判断されます。 例えば、プールサイドに幼児の進入を防ぐフェンスがないことは、一般にはプールの設置管理瑕疵とはいえないとしても、近くに幼児が遊ぶ児童公園があるときは、そのフェンスを設けていないことは、プールの設置管理瑕疵にあたるとされたりしています。(最高裁判所昭和56年7月16日判決) また、判例は、設置管理瑕疵を、自然の営造物については比較的ゆるく考えているが、人工の営造物については、厳しく考えているといわれています。自然の営造物は、その改修(治水対策)に膨大な費用と時間がかかるので、その時代の技術水準や予算に応じた段階的な安全性でよいとされていますが(未改修河川について最高裁判所昭和59年1月26日判決・いわゆる大東水害訴訟上告審判決、いちおう改修が終わっている河川について最高裁判所平成2年12月13日判決・いわゆる多摩川水害訴訟上告審判決)、人工の営造物については、このような「免罪符」を認めていません。(いわゆる飛騨川バス転落事故に関する名古屋高等裁判所昭和49年11月20日判決) 人工の営造物は、人が造るわけですから、最初から安全に造るべきですし、その補修も、一般的には簡単・廉価だからです。 さて、ご質問の場合はどうでしょうか。 道路について、判例は、欠陥があれば原則として設置管理瑕疵が認められ、ただ欠陥の発生から時間が少なく、道路管理者の側で対応が困難な場合のみ、免責されるという態度をとっているといえると思います。 ○ 夜間、道路に、無灯火の違法駐車車両が数十台も放置されているにもかかわらず、道路管理者が排除等の措置を採らずに放置した結果、追突・死亡事故が発生した場合には、道路管理に瑕疵があったと認められる。(東京地裁平成8年9月19日判決) ○ 県道上に道路管理者の設置した赤色灯標柱(工事で道路に穴が開いていることを示すもの)が倒れ、赤色灯が消えたままになっていた場合でも、その原因が夜間の他車の衝突によるものであって、消灯後、事故の発生までの間に道路管理者がこれを原状に復することが不可能であったなどの事情がある場合は、道路の管理瑕疵にあたらない。(最高裁判所昭和50年6月26日判決) 今回ご質問のケースは、特別の苦情・陳情等がなくても、道路の劣化・陥没が放置されていたというのであれば、前2例で言えば、先のケースに近いものと思います。したがって、ご質問の内容を前提とする限り、当該道路の管理者に、道路の設置管理瑕疵が認められることが、けっこう明らかなケースに属すると思います。

r2san
質問者

お礼

大変詳しい、ご回答ありがとうございました。 例も参考になりよく理解できました。

その他の回答 (4)

  • kenmi3055
  • ベストアンサー率27% (28/101)
回答No.4

公道の場合、ほとんどの自治体(道路管理者)は、保険に入っております。速やかに道路管理者の担当課へ行き手続きをとってください。 担当者の性格にもよりますが、無茶な請求は別として、事務的な手続きで対応してくれます。

  • o24hi
  • ベストアンサー率36% (2961/8168)
回答No.3

 こんばんは。 ・必ず賠償が認められるとは限りませんが,こういうことを道路の「管理瑕疵」といいまして,裁判や調停になることはよくあります。 ・市道については,市長が「道路管理者」になりますので,市長を相手に訴訟を起こすことになります。  よくあるケースは,道路が陥没していて,夜間にその窪みで転倒して怪我をするというケースです。   http://doboku.pref.shizuoka.jp/Topics/douro/ziko/report02.htm

参考URL:
http://doboku.pref.shizuoka.jp/Topics/douro/ziko/report02.htm
回答No.2

市道・国道問わず、道路管理者の不作為もしくは周知徹底がなされないで事故が生起した場合や、道路の清掃や管理不十分が原因で事故が起こった場合、その賠償・補償は道路管理者がその責を負います。 例えば、道路路工事の際の段差で自動車が破損したら、道路管理者や施工業者が賠償責任を負います。

  • 6dou_rinne
  • ベストアンサー率25% (1361/5264)
回答No.1

状況によります。 前から危険性が指摘されていながら放置していたりして事故が起きたような場合は賠償が認められる可能性は高いですが、ただ劣化していただけで陥没の危険性が予見できなかったような場合では難しいでしょう。

r2san
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 事故が多発していたり、公に要望が出されているのに放置した場合は 責任を問われる場合が有ると言うことですね。

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