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「決めることにしました」と「決めることにしたのです」の違い

「目標を決めることにしました」と 「目標を決めることにしたのです」のニュアンスの違いを教えて下さい。 前者の強い意志を感じますが、後者はよそから言われて嫌々という印象も受けるのですが。どのように使い分けるのでしょうか。文法も教えて頂けると幸いです。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • Parismadam
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回答No.4

はじめまして。 ご質問1: <文法も教えて頂けると幸いです。> 文法的には以下のように分析できます。 1.「目標を決めることにしました」: (1)「しました」は「した」の丁寧語です。 (2)「した」は、サ行変格活用「する」の連用形「し」+「完了」の助動詞「た」の終止形になります。 (3)意味は「~ことにする」という動作・所為の完了を表します。従って、ここでは「決めることにする」という動作の完了になります。 2.「目標を決めることにしたのです」: (1)「したのです」は「したのだ」の丁寧語です。 (2)「した」の分析は上記の通りです。 (3)「の」は、指定の助動詞(ここでは「た」)を受けて、「(な)のだ」の形で使われる、格助詞になります。 (4)「だ」は「断定」を表す助動詞の終止形です。 (5)「のだ」は音便化して「んだ」の形でも使われます。 (6)以上を踏まえ、「~のだ」の意味は「念のために」「あえて言えば」という、断定内容を提示する場合に使います。 (7)従って、ここでの意味は、「~することにした」という動作を念を押す意味で使っているのです。 ご質問2: <ニュアンスの違いを教えて下さい。> 1.「目標を決めることにしました」: 上記でご説明の通り、「完了」の助動詞「た」で終っていることから、「完了」のニュアンスを強調し、まるで「前に引き戻せない」「取り返しがつかない」という、「完了」の持つ特性を出しています。 2.「目標を決めることにしたのです」: (1)上記でご説明の通り、「断定」の助動詞「だ」と結びついて用いられる「のだ<のです」で終っていることから、「断定」「念押し」のニュアンスになっています。 (2)意味的には、 「あえて言えば、~することにした」 「一般には気づいてないと思うが、~することにした」 という気持ちを込めて、「断定」「念押し」のニュアンスを込めて使います。 ご質問3: <前者の強い意志を感じますが、後者はよそから言われて嫌々という印象も受けるのですが。> 1.そのように限定・特定するほどでもありません。感じ方は、文脈、話し手の主観、聞き手の受け取り方、などによって左右されるからです。 2.ただ、「~することにした(しました)」の方は、取り返しのつかない、後戻りできない「完了」のニュアンスが出ていますから、ある意味では「強い意志」があると感じられるかもしれません。 3.ただ、後者の「~することにしたのだ(のです)」の方は、この文面だけでは「よそから言われて嫌々という印象」はありません。文脈・状況によりけりでしょう。 以上ご参考までに。

dominica35
質問者

お礼

ご回答を頂きまして有難う御座いました。 質問内容をブレークダウンして回答して頂きましたので、私如き素人にとって非常に判り易く、感謝しております。 今後は「だ」と「のだ」は意識して使い分けたいと思います。

その他の回答 (4)

  • boss-
  • ベストアンサー率42% (17/40)
回答No.5

これは国語学では結構ポピュラーな問題のようです。というのは私自身、学生時代のゼミでこの話題がありまして、これを卒論にした友人もいるくらいです。 入手しやすい文献としては、 ・井上ひさし 著「私家版日本語文法」(新潮文庫) ・山下 秀雄 著「日本のことばとこころ」 (講談社学術文庫) などがあります。こちらは一般書ですから説明も一般向けですので、詳しくはそちらをお読みいただければと思いますが、この二冊(二人の著者)ですら完全な一致をみません。 ただ、その他、同種の内容を扱っているものをみると、井上ひさし氏の見解が優勢のようです。 で、井上氏がこのような文を「のだ文」と呼んでいるので、そのまま「のだ文」という用語を使いますね。 「のだ文」とはつまり、「~のだ。」「~のだった。」「~のである。」などの総称で、その「のだ」を取ってしまってもなんら文意が変わらないもののことです。 ご質問の 「目標を決めることにしたのです」は「のです」をとってしまって、 「目標を決めることにした   」としても文意が変わらないわけですから「のだ文」だと言えますね。 私自身、井上氏の説明が分かりやすくもっとも納得したことですので、それを私なりに簡単にまとめて書いておきますね。 まず、文法的な話になってしまうのですが、「だ」というのは「断定の助動詞」と呼ばれる単語です。助動詞は活用(=変形)しますので、いつも「だ」で使われるわけではありません。 これは本だ   。 これは本だ+のだ。=これは本な のだ。 のように、「だ」が「な」に活用(=変形)します。 つまり、「これは本なのだ。」には「断定の助動詞」が二つも入っているわけですね。これがしつこい^_^;まぁ、押し付けがましい、有無を言わさないニュアンスを出している・・・とまぁ、こんな説明ナノデス。 「目標を決めることにしたのです」では、言外に「~したんだけど、文句ある?ないよね?」といった感じが出るわけです。ですから、質問者様の >よそから言われて嫌々という印象も受ける というのは、まったくそのとおりだと言えます。 ここでは「だ」(断定の助動詞)が一度だけですが、「~ことにした」で完結している文にさらに「だ」を付けて言い切っちゃうところがこの押し付けがましさのニュアンスを出すのでしょうね。 ちなみに、「目標を決めることにしました」は >強い意志 というよりも、客観的に決意を述べていると言ったほうが適切かな?と思われます。ただ単に「決めることにしたよ。」と言っているだけで、「だから何?文句ある?」的な意味合いは含まないということです。 ・・・が、もちろん、これですべての説明がし尽くせているわけでもないようです(理由を示す、など)が、話がずれますので割愛します。 ちなみに、前述の山下氏の説明では「形容詞+です」はしっくりこないので、「形容詞+の+です」の形で、「の」を挟むんだ、ということなのですが、これは、例えば「美しいです」は「美しいのです」とすべきだということですが、やはり「のです」を付けると若干ニュアンスが違いますよね?そのニュアンスのあたりには触れていないので、ちょっと申し添えておきます。

dominica35
質問者

お礼

ご回答を頂きまして有難う御座います。 授業を受けているようで、よく判りました。 教えて頂いた文献「私家版日本語文法」を早速入手し(「のだ文」なのだ)を真っ先に読みました。「だ」には言葉を節約する働きがあるそうで興味深い見方だと思います。コメントして頂いた「美しいのです」は「美しいです」に比べて強調されている感じを受けます。「のだ文」を通して日本語の難しさを再認識させられた次第です。

回答No.3

文法的にはうまく説明できませんが、ニュアンス的には、このような違いがあると思っています。 「決めることにしました」では感情は何も表現されておらず、「目標」を重視した合理的決断に感じられるのに対し、「決めることにしたのです」には、納得・覚悟というような感情的な揺れ・動きが多少なりともあって、その結果、自分が「決めた」ことを強調しているように思われます。

dominica35
質問者

お礼

御回答を頂きまして有難うございます。 ご指摘の点については全く同感で、「のです」のニュアンスを再認識致しました。

noname#57571
noname#57571
回答No.2

「したのです」の「の」は終助詞になると思いますが、この場合の「の」は、軽い断定を表しますから、むしろ後者の方が若干強調した表現だと思います。前者は事実を淡々と述べているだけです。 <例> 「あれ、ここにあった桜の木は‥?」 「昨秋の台風で折れてしまいました」 「あれ、ここにあった桜の木は‥?」 「昨秋の台風で折れてしまったのです」

dominica35
質問者

お礼

確かに仰るとおり「のです」の方がやや強い印象を受けます。 ご指摘を頂き有難うございました。

  • ayaman
  • ベストアンサー率29% (19/65)
回答No.1

おっしゃってるニュアンスでいいのでは? 要するに「自力」か「他力」か「自発」か 「他発」か。 あと解釈の問題ですが、 「目標を決めることにしました」の方は目標 自体を決めるという解釈で、 「目標を決めることにしたのです」というのは 上記の目標よりももっと大きな夢のような ものがあり、その夢を実現するために上記の 目標(手段)を決める。 という解釈もできるのではないと思います。

dominica35
質問者

お礼

回答して頂きまして有難うございました。 ご指摘頂いたように、「のです」は畳みかけるような表現なので、「目標を決めた」背景には大きな夢があるようにも解釈でき、同感です。日本語では、助詞の使い方によって表現が微妙に変わるので、本当に難しいと実感しております。

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