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ε-δ の理解(高校生です)

高校生の者です。 数学の教科書の関数の極限の定義が曖昧なので、厳密な定義を知りたいと思い、 いくつかの本やサイトで調べてみたら、ε-δ論法なるものに出会いました。 f(x)→α(x→a)とは、すべてのεに対し、|x-a|<δ ⇒ |f(x)-α|<ε を満たすようなδが存在すること というものです。 ∀や∃の意味はわかりますし、式の意味もわかるのですが、 この定義がf(x)→α(x→a)と同じ内容を示しているということがどうしても納得いきません。 連続の定義についても同様です。 これらを理解するためにはどうすればいいでしょうか。 また、わかりやす解説している本やサイトがありましたら、紹介お願いします。

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  • zk43
  • ベストアンサー率53% (253/470)
回答No.5

私は最初にε-δ論法を知ったのは、矢野健太郎著「すばらしい数学者 たち(新潮社)」という単行本でした。 このような定義をしたのはコーシーという数学者だったと思います。 それまで感覚的だった極限の概念をこのように厳密に定義し、微積分を 再構成し「微分学教程」とかにまとめたのだったと思います。 最初は何を言っているのか分からないかと思いますが、最初はグラフを 描いて考えてみると良いと思います。 ポイントはεが任意だということで、εをどんなものにとっても(通常 は小さいものを考えますが)、適当にδをとると、aの近傍(a-δ,a+δ) がfによって、αの近傍(α-ε,α+ε)の中に入ってしまうということ で、要するに、aのそばの点のfによる像は、すべてαのそばにある、 ということです。 ここで、α=f(a)の場合は、fはaで連続であるということになります。 これに反して、f(x)→αでない場合は、あるεに対しては、δをどんな ものにとっても、(a-δ,a+δ)内の点で、fによる像が(α-ε,α+ε) から外れてしまうものがあるということです。 つまり、aにいくらでも近い点で、fによる像が(α-ε,α+ε)から外れ るものがある。これでは、f(x)→αとは言えない。 数列の極限の場合も、同じような論法があります。 an→α(n→∞)というのは、任意のε>0に対して、ある番号Nがあ り、n≧Nならば、|an-α|<εということです。 ε-N論法とでも言いましょうか。 これが威力を発揮するのを最初に見るのは、an→α(n→∞)ならば、 (a1+a2+…+an)/n→α(n→∞)ということでしょう。 (コーシーによる。つまり、数列の平均も、元の数列の極限値に収束 する。) 本としては、ほとんどの微積分の教科書の最初に書いてあります。 (私の場合は、田島一郎著「解析入門」(岩波全書))

show1x
質問者

お礼

解説ありがとうございます。 逆にf(x)→αでない場合というのをイメージできたので、 大いに参考になりました。

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その他の回答 (4)

  • N64
  • ベストアンサー率25% (160/622)
回答No.4

こういうサイトもあります。なかなかよいと思います。 http://www2.odn.ne.jp/dokatin/ipusipon1.html

show1x
質問者

お礼

サイトのご紹介ありがとうございます。 参考にしてみます。

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  • HANANOKEIJ
  • ベストアンサー率32% (578/1805)
回答No.3

現代数学社「イプシロンーデルタに泣く」(ε-δに泣く)石谷茂著、を読んでみてください。 ちくま学芸文庫「現代の古典解析」森毅著、最初の60ページくらいを読んでもよくわかります。 入手困難ですが、岩波全書「解析入門」田島一郎著、この本もε-δ論法について、詳しく書いてありました。 現代数学社「∀と∃に泣く」石谷茂著にも、挑戦してください。 お励みください。 http://www.gensu.co.jp/book_print.cgi?isbn=978-4-7687-0366-3 http://www.gensu.co.jp/book_print.cgi?isbn=978-4-7687-0365-6

show1x
質問者

お礼

「イプシロンーデルタに泣く」とは有名な本のようですね。 タイトルも何だか魅力的ですし、今度本屋で探してみようと思います。

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回答No.2

では、ちょっとイメージを。 素朴に考えると、x^2/x が、 x->0 のとき、0 に収束するのは、「(x = 0 の時は定義できないけど)x を 0 にどんどん近づけると、x^2/x は 0 に近づく」という意味です。 これを、厳密にしたのが、ε-δ 論法です(ま、ここまでは、いうまでもないことでしたか) これ、お話の流れを逆にすると、イメージがつかみやすくなります。 f(x) → α というのは、|f(x) - a| > 0.00001 だったら困るわけです。 a の 0.00001 離れたところまでしか近づけないじゃないか。 だから、0.0000000001 でも、0.0000000000000000000001 でも、どんな数字(これをεとします)を持ってきても、|f(x) - α| < ε とできるということです。 「f(x) って、さ、a に近づくんだよ」 「でも、|f(x) - α| が 0.001 より近づかないでしょう」 「いや、近づく、0.001 よりも」 「じゃ、0.00000000000000001 は」「OK」 「じゃ、0.00000000000000000000000000000001は」「OK」 「じゃ~」「だから、どんな数字を持ってきてもOK」 さて、これが、f(x) → α の部分。 でも、これが、x → a の時の話なのです。 話を少し戻します。 「でも、|f(x) - α| が 0.001 より近づかないでしょう」 「いや、近づくよ。|x - a| < 0.001 だったら、大丈夫」 「じゃ、0.000000000000001 は」 「|x - a | < 0.000000000000001 だったらOK」 つまり、「近づく」「近づける」を、「どんな数字を持ってきても、その値±「どんな数」に収まるという形で定義します。 連続なども、素朴には、「値が飛んでないこと」です。 これも、y = f(x) のグラフを書いてみましょう。 ある、x = x0 における y の値 y0 が決まります。 この y0 の値の上下ε(0.1 でも、0.0001 でもお好きにどうぞ)幅で、x 軸に平行な2本の線を引きます。 この範囲に入る x の範囲を調べると、(連続していれば)x0 の左右いくらかに限定できるはずです。(これが、x0±δ) 逆に連続していなければ、y0 の上下ε離れた線を引くと、x0 の近くの点でカバーできなくなります(つまり、x0±δに相当する δが決められない) まあ、こういう意味のことです。

show1x
質問者

お礼

わかりやすい解説ありがとうございます。 具体的にイメージを固めて、理解に近づくことができました。

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  • koko_u_
  • ベストアンサー率18% (459/2509)
回答No.1

まずは数列の収束を厳密に定義して、その内容を理解すると良いでしょう。 ---- 定義 数列 {a_n} が a に収束するとは、以下を意味する 任意の正数 ε に対して、十分大きな自然数 N がとれ、 n ≧ N ならば |a_n - a| < ε とできる ---- まずはこれが数列 {a_n} の収束を表現していることを「理解」しましょう。 その後に、質問に挙げた関数の極限の定義が 任意の a に収束する数列 {a_n} に対して、数列 {f(a_n)} が同じ値 α に収束する ことと同じであることを「証明」しましょう。

show1x
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 なるほど、数列の収束を踏まえた上で理解するわけですね。 確かに、そちらの方がわかりやすいような気がします。

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このQ&Aのポイント
  • 印刷時に汚れる、たて線が入る。スキャン時にも同様の線が入る。
  • 掃除などは全て試しましたが直りません。
  • パソコンもしくはスマートフォンのOSは何ですか?無線LANで接続しています。
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