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自己株式の取得
ある会社から当社の株式を売却したいという申し出があり、当社はその株式を引き取り自己株式として取得したいと考えております。その際の原資は会社法における分配可能額の枠内での取得になると思われますが、分配可能額の算出方法は直近期末時点の資本剰余金+利益剰余金-自己株式-有価証券評価差額金等 の算出方法で良いのでしょうか? ご指導よろしくお願いします。
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- ksi5001
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こんばんは。 会社法では「分配可能額」の計算要素として次のものを挙げています(特殊なものは 除いています)。 1 剰余金の額 2 剰余金の配当等の効力発生日において有する自己株式の帳簿価額 ※「剰余金の配当等」には「自己株式の取得」が含まれています。 3 前期末日後剰余金の配当等の効力発生日までの間(以下「当期中」といいます)に 自己株式を処分したときは処分対価の額 4 前期末日の有価証券評価差額金がマイナスのときのそのマイナスの金額 5 前期末日の土地再評価差額金がマイナスのときのそのマイナスの金額 ※従って4、5はプラスのときは0となります。 6 300万円から下記(A)~(C)の合計額を控除した額(マイナスのときは0) (A) 資本金、資本準備金及び利益準備金 (B) 新株予約権の額 (C) 前期末日の貸借対照表の純資産の部の「評価・換算差額等」の区分に計上した 各金額(その各金額がマイナスのときは0) 分配可能額=1-(2+3+4+5+6) 上記1の「剰余金の額」の計算要素として次のものを挙げています。 イ 前期末日の貸借対照表の「その他資本剰余金の額」と「その他利益剰余金の額」の合計額 ロ 当期中に自己株式を処分したときの処分差損益 ハ 当期中に資本金を減少した場合に、その他資本剰余金又はその他利益剰余金を増加した ときはその増加額 ニ 当期中に資本準備金又は利益準備金を減少した場合に、その他資本剰余金又はその他 利益剰余金を増加したときはその増加額 ホ 当期中に自己株式の消却をしたときはその自己株式の帳簿価額 ヘ 当期中に剰余金の配当を行ったときはその配当の額 ト 当期中に剰余金の資本組入れ又は準備金組入れを行ったときはその組入額 チ 当期中に剰余金の配当を行った場合にはそれに伴う準備金の要積立額 剰余金の額=イ+ロ+ハ+ニ-(ホ+ヘ+ト+チ) 以上のことから、質問者様の会社が (1) 当期中に自己株式の処分及び消却をしていない (2) 当期中に資本金及び準備金の減少をしていない (3) 当期中に剰余金の資本又は準備金への組入れをしていない (4) 当期中に剰余金の配当をしていない (5) 前期末日の有価証券評価差額金がマイナスである (6) 前期末日の土地再評価差額金がプラスである(又は無い) (7) 上記「6」の金額が0以下である という状況でしたら、質問者様が仰る算式になると考えられますが、その算式のうち 資本剰余金は「その他資本剰余金」に限られ、利益剰余金は「その他利益剰余金」に 限られます。
お礼
丁寧なご説明ありがとうございました。非常に参考になりました。 自分の考えが間違ってなかったことが確認できました。 また、分からない事があったらいろいろ教えて頂きたくよろしくお願い します。