- ベストアンサー
真空のパワーについて
たとえば家庭用掃除機のパワーとバキュームカーのパワーは異なると思います。真空のパワーとは真空圧できまるのですか? それとも流量でしょうか?圧縮空気のように考えてもいいにですか。たとえばエアーシリンダーにある真空圧を供給の場合流量に関係なくシリンダーロッドには 真空圧に比例して力が発生する?
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
こんにちは。 コメントも集まってきており、概ねご理解いただいてきているかもしれませんが、補足のご質問もあるようですので次のような説明ではいかがでしょう。 「真空の力」。不思議な感覚をもたらす言葉でもあり、現に相対性理論から拡張された「宇宙のすべての物質を生み出した力」にも全く違う意味で同じ言葉が使われている点でもちょっと“わくわく”しますが、「圧力」だけの問題に限れば実は大したことはないと言ってもいいでしょう。 何しろ、手押しの空気入れで入れた自転車のタイヤでさえ4気圧は入れるのに、完全な真空にした鉄の容器があったとしても、空気がこれを押しつける力はあくまで1気圧なのですから。 もちろん、「完全な真空」は大変に困難です。正確な数値は忘れましたが、ハイパワーの掃除機でも1/10気圧にするのは困難。「水流ポンプ」(主に化学実験用で、水道の水流の力で真空化する。シンプルだが良くできた装置)もので1/100気圧。さて、その先は格段にコストがあがり、例えば1リットルの金属容器の内圧を1/10000気圧まで下げるためには数十万円以上かかるでしょう(どなたか正確にわかる方補足いただければ・・・) ところが、そんなに工夫しても、吸引力(容器を押しつける圧力、引きずり込もうとする力)は、掃除機の0.9気圧から0.9999気圧になった程度で、1割も上がっていないのです。 なにしろ、「何もない」以下には絶対にならないのですから。ため息が出ますね。 その点で、エアシリンダーへの加圧とは大きな違いです。加圧の場合、低圧側を1気圧(大気圧)として高圧側は10気圧にも100気圧にもでき、10倍にもなる強いパワーを出せますが、真空力利用の場合、もちろん真空度で差はあるものの、0.5気圧から0.99気圧にでもしてパワーをせいぜい2倍にしたらそれでおしまい。いわば、加圧装置に置き換えれば2気圧相当以上はあげられないのです。 (ま、それは地球の大気圧の限界でもあります。金星に持って行けば同じ真空でも(いや、1気圧の空気が残っていても)外気が400気圧もあるのですごいのですけど(笑)) もっとも、そこから先はうすうすお気づきのようですね。 「吸引力」を単に圧力で表現すれば、どんな装置も大した差はないものの、実際に空気を吸引させた場合にその圧力差をどの程度保っていられるかは大問題です。 その意味でみれば、小さな掃除機の場合に空気の流入速度(流入量)が少々上がっただけで圧力差が縮まってしまうのに比べて、大きな吸引装置は大量の空気が入っても圧力差が小さくならないので引き続き大量の空気を高速で吸うことができる「流量」の問題です。こちらは10倍でも20倍でも大規模な装置ほどそれなりの意味があります。 最後に、「真空の不思議」は、人間の「常識的感覚」を勘違いするところにもありますね。 直径10cmの円盤は、小さく見えいかにも「か弱い」ですし、それを押しつける大気が「あまりに普通の」1気圧。が、その内側の空気を抜くだけで大人一人をつり下げることができる・・というのはやはり驚き。もっともそれは生活の中であまり使わないから驚くだけであってその関係の仕事をしていると当たり前になるとか。 さてさて、いかがでしょうか。 お役に立てば幸いです。
その他の回答 (5)
#4様のご回答は要を得たものです。重ねて補足しますと、真空圧に比例して力が発生するのではなくて、真空と大気の気圧との差はおおよそ1気圧と決まっていますから、あとはシリンダーの(またはピストンの)断面積が増せば増すほどパワーが増すということになります。 これをさらに説明すれば、シリンダーの断面積が大きくなればなるほど、シリンダー内を真空にするためのポンプの作動量が増しますから、その運動量が、機械効率上のロスをゼロとして考えれば、そのままパワー、つまり吸引力の増加となって表れるわけです。 ちなみに、初期の鉄道車両では真空ブレーキを装備しました。シリンダー内の空気を吸いだすことでピストンを作動させ、リンクしたブレーキシューで車輪に強い摩擦を加えるというもので、それゆえに真空ブレーキと呼んでいました。 しかし、今日の鉄道車両では逆に加圧型のブレーキになっています。この方が気圧差を1より大きくできることで制動力を増すことができるからです。 この方式では、高圧の空気を充填したエアータンクと、これに空気を充填できるエアーポンプを別に装備する必要が生じますが、真空ブレーキよりも数倍もの制動力を得られます。つまり、より強い制動力は、より大きな容積のシリンダーを装備し、より沢山の空気を押し込んで気圧差をできるだけ高めることで得られるわけです。 ただひとつ、現代の制動機器で真空による吸引力を応用しているものとして、自動車のパワーブレーキがあります。これは別名を真空倍力装置と呼んでいることからも分かりますが、ドライバーがブレーキペダルを踏んで制動をかける際に、エンジンの吸気系統につないだシリンダーの中でピストンが負圧によって同時に作動する仕組みにしてブレーキの効きを高めるというものです。 この場合、本当は真空式でなく加圧式にすればさらに制動力は高まるでしょうが、普通車などではエアータンクを装備できないこと、エンジンの排気系統からの圧力を応用するとシリンダー内部が排ガスで汚れやすいことなどから真空式になっているものですので、別にエアータンクを装備できる大型バスなどでは加圧式にすることが出来ます。
お礼
ご回答ありがとうございます。 職場では真空を利用した設備があります。 真空ポンプまたはコン○ムのような空気圧で真空発生させるタイプ。真空ポンプはやわなホースだと吸引力でホースがぺったんこになります。コン○ムでも時間をかけて吸引すればぺったんこになるのでしょうか?
- mazeran
- ベストアンサー率42% (221/518)
厳密に言うと違いますが、仮に真空を0(ゼロ)気圧とし、今我々のいる世界を1気圧とすると、真空にしたところで圧力の差は1気圧しかありません。 圧縮空気のようにいくらでも真空圧を上げることはできません。0より下はありません。 実際我々の世界の気圧は1気圧です。完全な真空を作ることは非常に困難、又は不可能に近いと思います。 ですから圧力で何か仕事をさせるとしたら、最高で1気圧分の仕事しかできません。 バキュームカーは仕事のほとんどを圧力で行なっていると思いますので、汲み上げる物の比重が仮に1としたら、10m下の物は汲み上げることができません。 掃除機の場合は逆に流量でゴミなどを吸い上げていますので、真空圧も必要ですが、いかにして効率の良いモータやファンを開発して、大量の空気を高速で吸い込めるかです。大量の空気を高速で吸い込むことができれば、その空気の流れにつられてゴミやホコリが吸い込まれ、掃除機としての役目を果たします。 エアシリンダを真空圧で動かそうとしても、結局、最高でも、ピストンの断面積と1の積にしかなりません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 真空はいくらがんばっても1気圧なのですね。
- sittaka-kun
- ベストアンサー率22% (153/686)
JEM 1454によれば, 吸込仕事率(W)=0.01666 X 真空度(Pa) X 風量(m3/min) だそうです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 真空度は限界があるのですか?真空度を上げるには?
- BURURUN
- ベストアンサー率25% (48/185)
専門ではないので詳しくは説明出来かねますが 家庭用掃除機の場合は遠心ブロアやシロッコファンと呼ばれる形式のファンで空気を吸うのに対して、バキュームカーは水中ポンプのような物で液体状の糞尿を吸っているのではないでしょうか。 真空のパワーとは初耳なのですが、吸い込み能力の事だと思います。 真空圧も初耳なのですが、到達気圧(詳しい名称は忘れました)やファン・ブロアの静圧、風量・流量の事と思います。 吸い込み機器が一定の体積を真空にできる時、吸い込み圧力は最大になります。 継続して吸い込む場合は吸い込み(又は吐き出し)流量の問題になります。
お礼
ご回答ありがとうございます。 真空のことは不勉強ですが、到達気圧は圧縮空気のようにいくらでも強くできるのでしょうか?風量は強くできそうな気がしますが。
- yakyutuku
- ベストアンサー率14% (267/1890)
気圧に対して減圧された分*面積が力ではないでしょうか?加圧のときと同じ考え方だと思いますが?
お礼
ご回答ありがとうございます。
お礼
ご回答ありがとうございます。 理屈では理解できますが感覚ではなかなか? 本当に不思議です