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日本での畜産による環境汚染
しばらく前に読んだアメリカの記事で畜産業による環境汚染(糞尿による水質汚染、土壌汚染、悪臭の問題等)が深刻で、また畜産施設の周りに住んでいる人の健康被害が多いと書いてありました。日本は多分そういう問題が起こらないようにアメリカより厳しく規制しているんだろうと思っていたのですが、しばらく前に養鶏場に行くことがあったのですが、行ってみたらものすごい臭いで頭がくらくらするぐらいでした。また前に牛舎の近くを車で通ったらすごく臭くて車の中の臭いがしばらく消えませんでした。両方の施設ともそんなによその家から離れている場所ではなかったような気がします。 日本では畜産業による環境汚染が問題になったことはないのでしょうか?
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実家が北海道で酪農を営んでいる者です。 #3さんがおっしゃるとおり、北海道の酪農郷では、ご質問者さんの提示されたような問題が顕在化しています。 現在具体的に一番大きな問題になっているのは、糞尿が河川に流れ込みそれが海にまで達して海まで汚し、漁業資源に影響が出るという一次産業同士での対立でしょうか。 他の方々のご回答同様、観光客を含めた一時的に訪れる方々への悪臭問題は、申し訳ないですが我慢していただいているところですが、それが自分たちと同じ地元で働く漁業者に迷惑をかけ、ひいては地域経済にダメージを与えているとなれば、深刻さは他の問題の非ではありませんので(マスコミもほとんど取り上げないし、関心も持ってもらえていませんが)。 とはいえ、私が聞きかじった話では、家畜排せつ物法(正式名称「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」)が出され、酪農家たちが堆肥処理施設(堆肥舎)を自分たちで整備しなければならないと言われた当初は、その施設整備にかかる費用の大きさから「こんなにかかるなら罰金を支払った方がマシ」とまで言われたとか……。作ったとしても、別に農家の収入が上がるわけではありませんからね。 一応、建設費用の一部を国からの補助金で補填する制度はあるのですが、基準が厳しくてなかなか利用できないのが現実です。 ちなみに、我が実家で堆肥舎を整備したときは、うろ覚えですが、総工事費500万円、うち半分だか1/4だかを補助金で補填した気がします(こうして土建屋さんが儲かり、農家の借金が増えるわけですね)。自分は完成したその堆肥舎を見た瞬間に「冬の間5ヶ月も雪に閉ざされる北海道で、全面壁なしの堆肥舎でどうやって糞尿を堆肥に変えるんだよ?」と疑問を呈しましたが。全く持って、農業の現実を知らない都会のエリート官僚の考えることは理解できません。 余談ですが、昔の畜産農家は今ほど臭くはなかったんですよ。 牛で言うと、本来草食動物であった牛に「牛乳の量と質が良くなる」(ついでに輸入飼料は安い)という理由で穀物飼料の割合を増やしていった結果、糞の質も固いころっとしたものからべちゃっとした臭いものに変わってしまいました。BSE(牛海綿状脳症。「狂牛病」は誤った訳語らしく、現在行政では使われておりません)もこの過程から生まれたのではないかと個人的には考えています。 言うなれば、農業に合理化を持ち込んだ結果生まれた不可抗力なのです。農家ばかりを責めないでいただきたいです。コスト削減の結果です。お陰で、牛乳や卵は他の農産物に比べて激安なんですから。 今、牛乳は捨てなければならないほど余っています。 牛乳の消費拡大にご協力をお願いします。
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- thorium90
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日本でも畜産業による環境汚染が問題にはなりますが アメリカとは文化が違いますので 近隣住民も大目に見てくれる部分もあります。 そもそもその臭い場所から生産される肉や卵を食べているのですから 臭いと文句を言う方が問題だと思います。 文句を言う大半の方は畜舎があるのを知っていて引っ越してきての事です。 また、ものすごい臭いが直接の原因で死んだ人はいませんし これ以上規制を厳しくしたら養鶏家など暮らして行けません。 人々が安心して食べられる卵、肉類がよりいっそう手にはいりにくくなります。
お礼
ご返事ありがとうございます。 >ものすごい臭いが直接の原因で死んだ人はいませんし >これ以上規制を厳しくしたら養鶏家など暮らして行けません。 私は専門家ではないのでよくわかりませんが、ものすごい臭いも健康を害すると聞いたことがあります。死にはしないでしょうが...。 確かに肉、卵を安く買って食べている以上文句は言えないでしょうが、あの臭いの中で生きている鶏や牛や豚が果たして健康なのか、という疑問も湧きます。すみません、畜産業者をたたくつもりはまったくないのですが...。
- h2o2
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家畜排せつ物法(家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律)について! 平成11年11月1日より施行され、設備については5年間の猶予期間が設けられました。よって、現在は猶予期間が満了したので、法律を遵守する必要があります。該当するのは、家畜の種類と規模によります。牛は10頭以上、豚は100頭以上、鶏は2,000羽以上、馬は10頭以上です。詳細については農林水産省や農政局にアクセスして下さい。 畜産業による環境汚染問題について! 大気、水、土壌の全てに該当します。臭いについてはご経験なされた様な状態で、廃水については地下水の硝酸塩濃度が高濃度となり井戸水が利用できない位になっております。特に北海道や九州の放牧地域では深刻な問題です。アメリカの場合、雨量が少ないので地下水が重要な資源で、飲料水や工業用水などに利用されております。川からの取水が限られている為、日本以上に深刻な問題となっております。
お礼
ご返事ありがとうございます。 早速農林水産省のホームページを見てみようと思います。
- ka234
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> 日本では畜産業による環境汚染が問題になったことはないのでしょうか? 日本でも、畜産排水による環境汚染や人の健康被害への懸念は顕在化しており、環境汚染の深刻化に伴い1999年に「家畜排泄物の管理の適正化と利用の促進に関する法律」が制定され、水質汚濁防止法においては排水中に含まれる有害物質の排出基準が定められています。 しかし、当然ながら直ちに排水基準を達成することが困難な畜産事業者が多く、暫定基準が設けられています。 排水処理施設の建設は畜産事業者にとっては大変な負担となりますので、産業廃棄物として処理を委託する場合が多いと思われます。 > 両方の施設ともそんなによその家から離れている場所ではなかったような気がします。 臭いについては「悪臭防止法」という規制法がありますが、牛舎等から臭いが出るのは当然で、無秩序な宅地開発に問題があると考えます。 以下、個人的意見ですが、 畜産事業者さんには環境負荷軽減と、より一層の衛生面での品質確保をお願いしたいですが、私には分からない事情もあると思いますので、事業者さんのみに責任を転嫁しないよう、心がけたいと思います。
お礼
ご返事ありがとうございます。 そのような法律ができたと聞きましたが、現実として設備のコストの問題がある以上、そう簡単に法律で解決できない問題のような気がするのですが...。そのコストを簡単に消費者に転嫁できるわけではありませんし。
- myeyesonly
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こんにちは。 日本とアメリカでは規模が違いすぎます。 養豚場では5千とか一万という頭数を飼育してます。 http://www.kyodo-shiryo.co.jp/gibuta/gb024.html 養鶏にいたっては100万羽を飼育してるそうです。 http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/kosutokyousoudeanzenkirisute.htm 先日、日本で鳥インフルエンザで大騒ぎした所も数万羽でしたが、あの騒ぎになりました。 しかし、アメリカタイプの大規模養鶏養豚などを取り入れてきていますので、そういう問題が出てくるのも時間の問題でしょう。
お礼
ご返事ありがとうございます。 アメリカと日本、確かに規模も違いますが、土地の広さの問題もあるので、逆に日本のほうが問題になる面もありそうですが、どうでしょうか?
お礼
ご返事ありがとうございます。とても興味深く読ませていただきました。 畜産業の方たち、苦労しておられるのですね。そうやって一生懸命生産した牛乳を捨てなければならないのは本当に無念でしょう。胸が痛みます。 おっしゃるように経済性に偏った畜産のひずみが今現れているのでしょうね。これは別に農家さんだけの責任ではなく、とにかく安いものに流れる消費者の責任でもあると思います。環境や健康のことを考えると、今の価格で牛乳や卵を生産するのは本来無理なのに、それを強要しているのは消費者ですよね。