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ロシアンティーについて、
ロシアンスタイルのお茶とはどのようなものなのでしょうか?茶器とか茶葉に独自性があったりするのでしょうか?
- kyata_iosis
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#3です。お礼を拝見して私も少し気になりましたので、調べてみました。 結論としてはロシアではヨーロッパ経由ではなく、東方から陸路で持ち込まれたというのが有力な説のようです。ただし、茶の普及は上流階級から、ヨーロッパ経由で行われたようで、ロシアにおけるお茶の文化は、東方、西方両面から行われた、というのが正しいと思われます。 ◆чай(チャイ)の語源 ご指摘のように、「茶」をあらわす単語は、大きく分けて2通りがあるようです。 語源辞典によれば、茶を「チャ」と発音するのは中国北部方言が語源であるとされています(トルコ語chay、モンゴル語tsay、chayなど)。 一方、「テー」という発音のもととなったのは、南部方言であり、これが西ヨーロッパ諸国での茶の語源になっているそうです(英語tea、仏語the、イタリア語teなど)。 このことから、茶の伝播にはかなり大雑把に分けると2種のルートがあったと考えられ、ロシアではお茶はヨーロッパ経由ではなく、おそらく東方経由(陸路)で持ち込まれたと考えられます。 ◆ロシアにおける茶の歴史 ロシアに茶が知られるようになったのは、1638年だと言われています。 現在はロシア領である極東方面ではもっと早くから知られていたかもしれませんが、政治の中心であったモスクワには1638年にロマノフ朝最初の皇帝であるミハイル・ロマノフの使節が、モンゴル経由で持ち帰ったのが最初だとされています(異説あり)。 (ちなみにロシアにも古くから茶に似た、薬草や木の根を用いた飲み物がありましたが、現在のイメージの「茶」はこの時らしいです)。 このときに持ち込まれたお茶は緑茶であり、紅茶の伝来は1689年のネルチンスク条約がきっかけであるという説が有力です。 当初は嗜好品ではなく上流階級の間で薬湯として用いられ、1727年のキャフタ条約締結後に中国から直接、シベリア経由で輸入されるようになりました(ラクダと馬で10~18ヶ月かかったらしい)。 このとき輸入されていたのは主に磚茶(ロシア語では「レンガ茶」と呼ばれ、低級茶であり、削って飲んだ)であったという記録が残っています。 その後、キャフタ貿易が課税問題や外交問題で中断したりなどという問題が起き、茶の輸入先がイギリス、オランダ、デンマークに変わったため、ロシアで実際に普及したのはすでに西ヨーロッパで普及していた紅茶であると考えられます。 エカテリーナ2世の時代(18世紀後半)には、西ヨーロッパの影響を受けた紅茶によるお茶会が、上流階級の間で行われていたようです。 (日本紅茶協会が定める「紅茶の日(11月1日)」は、ロシアに漂流した大黒屋光太夫が日本で初めて外国の茶会に参加したことが根拠となっています)。 また、1870年からは海路での輸入(スエズ運河~エーゲ海~黒海ルート)が開始され、1916年からはシベリア鉄道ルートになり、輸入量が増加。さらにロシア南部ではお茶の生産に成功するなど、徐々に一般の人々にも普及していったようです。 ◆サモワール サモワールの起源は実ははっきりとしません。明らかなのは1701年にトゥーラ(モスクワの南にある都市)のある鍛冶屋がウラル方面から持ち帰ったということですが、このときにはすでにトゥーラではサモワールが生産されていたようです。 トゥーラからモスクワ、サンクトペテルブルグ、ウラジーミル、ヤロスラヴリなどの諸都市に広がったということです。 サモワールもまた、当初は美しい細工などを施した贅沢品で、祝祭日やお客に対して用いられていたようです。 日常的に用いられるようになったのは、お茶が一般に普及するようになったのと同時期だと考えられ、乾燥と寒さへの対策として、生水の飲めないロシアでは、アルコールに変わって急速に普及したと考えられます。その際のお茶請けとして、保存食であるジャムや、前史からの伝統的産業である蜜などが添えられたのでしょう。 ロシアはイギリスと並ぶ紅茶好きの国として有名ですが、イギリスでロシアンティーを頼むとレモンティーが出てくるそうです。史実かは不明ですが、この由来が非常に興味深かったので最後にご紹介します。 ロシア皇帝ニコライ2世の妻は、イギリスのヴィクトリア女王の孫娘ですが、あるとき、女王は異国で暮らす孫娘のところを訪れたそうです。孫娘であるアレクサンドラは、祖母をお茶会でもてなす際、ロシア流にさわやかなレモンを添えたといいます。ロシアではジャムを添えたりして、果実の風味を楽しむ習慣があったのです。これに感動した女王は、イギリスに帰国して、レモンティを「ロシアンティ」として広めたとか。 以上、長くなりましたが、ロシアにおけるお茶の由来について簡単に補足しておきます。もっと詳しく調べれば、あらたな発見がありそうです。
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- machirda
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たびたび失礼します。 目の前で、サモワールでお茶をいれてくれるようなお店は、残念ながら私の知る限りではありません。 サモワールがあったとしても、調度品として置いてあるところがほとんどです。あと、ロシアンティーをメインとしているカフェは無いので、ロシアンティーを楽しむならロシア料理店に行く事をお勧めします。 純ロシア料理店では、ちゃんとロシア式の紅茶を淹れてくれますので、いくつか紹介しますね。 ロゴスキー http://www.rogovski.co.jp/ チャイカ http://www.chaika.co.jp/ スンガリー http://www.sungari.jp/ バイカル http://r.gnavi.co.jp/a528900/ ちなみに私が今一番気になっているのは、この中で唯一行ったことのない「バイカル」です。スタッフ&シェフが全員ロシア人で、ロシア人もよく訪れるとか。ここは間違いなく純ロシア料理です。 ロシア料理店は全体的に値段が高いですが、ランチタイムを設けているところもありますので、味に不安があればまずランチで試してみるといいですよ。
お礼
色んな情報をありがとうございます!!ロシアンレストランにはいった事はあるのですが、フレンチの要素が入っていたりと、純ロシア的ではなかったんですよね。ぜひとも純ロシア料理を雰囲気ともども味わってきます。重ねてありがとうございました。
- machirda
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ロシアに住んでいました。 日本で言ういわゆる「ロシアンティー」は、ジャムを紅茶に入れて飲むというものですが、実際のロシアではジャムを紅茶に入れるのは実は少数派です。 質問者さまはサモワールсамоварをご存知ですか? 直訳すると、自動湯沸かし器です。 http://www.lunadfuego.com/Dolce/MOSCOW_W/samow.html 中に電熱線(昔は木炭とか)が入っていて、お湯が沸くようになっています。本体の下のほうに蛇口がついているのがわかると思いますが、ここから、茶葉を入れた急須にお湯を注ぎます。本体上部には急須をおくところがあって、そこにしばらく置いて煮出します。 するとものすごく濃い紅茶になるわけですが、ロシアではそれを薄めて飲みます。ロシア人は甘いものとお酒が大好きなのはご存知かと思いますが、紅茶を飲むときにお茶請けとしてジャムを食べたり、蜂蜜をなめたりします。紅茶に入れずに、舐めながらお茶を飲む人が多数派です。ラムやコニャックを入れたりする人もいます。 都市部では結構、電気ポットやティーバッグも普及してきましたが、今でもサモワールを使ってお茶を沸かしている人はかなりいます。夜行列車にはサモワールは各車両についていて、好きなときにお茶を飲むことができます(ただし、ティーバッグ)。 茶葉に関してですが、市場に行くとロシア物から輸入物まで、世界中の茶葉が手に入ります。もちろん日本茶も売られていて、モスクワではちょっとした緑茶ブームが起こっています。おしゃれなカフェとかに緑茶が置いてあるのですが、ロシア人はそれに砂糖をいっぱい入れて飲みます。
お礼
サモワールを知ってはいました。これはロシア独自の茶器と考えてよろしいのでしょうか?ロシアへの茶の伝播はどのようようなルートでいつごろなされたのでしょうか?ロシア語でも茶はチャイだったと思いますので、テとかティーというヨーロッパ諸国とは異なるルート・時期で伝わったのではないかと考えています。ルートが違えば、異なる喫茶文化があるのではないかとも考えており、出来ましたらヨーロッパ諸国との類似点と相違点をを補足回答していただけないでしょうか?
砂糖の代わりにジャムを入れたものを、ロシアンティーと呼びますね。 正式なロシアンティーには、茶葉はこれが合うなどの指定もあるのかもしれませんが、一般的解釈としては「ジャムを入れたらロシアンティー」でいいかと思います。
- ginlime
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イチゴジャムを入れた紅茶だけかと思っていましたが、下記URLの様です。
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