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頚部骨折による医療過誤

-tamatebako-の回答

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回答No.5

ANo.1です。大腿頚部骨折だったのですね。確かに「頚部骨折」と言えば通常は大腿の話です。活字で見るとつい首の方かと思ってしまい見当違いな回答をしてしまいました。お恥ずかしい。 大腿頚部骨折の場合、もともと出血量はかなり覚悟が必要です。勿論全例ではありませんが、明らかな自覚できるミスがなくても相当量(術中に輸血が必要になる)の出血を伴う症例も多いです。もちろん”動脈を切った”との事ですから、太さにも依りますが、あってはならない、という自覚の下に手術に向かっていると思います。大腿動脈ではないのは当然ですが、さすがにあまり太い動脈ではないと思います。大腿頚部の手術では周辺には大小様々な血管、神経があるうえ、太い筋肉や脂肪が邪魔をして全ての血管を同定して処理することは至難です。時には小さな血管があることを覚悟で切除し、出血があれば”やはり血管があったか…”と止血処置をすることもあります(ちょっと話が細かすぎましたが)。 術前検査の事はある程度ご納得されていらっしゃるようですので術後の事についてお話しましょう。術後に外科系医師が恐れる合併症として、今回のような術後出血があります。手術を終了する前に厳密に止血確認をします。尤も、毛細血管まで全て完璧に処理することなど実質上無理ですので、”ほぼ完全に止血”の確認ですが。擦り傷で血がにじんでいても放っておいてもいずれ血は止まる、と同じ考え方です。もちろん血液凝固異常や血を固まりにくくさせる薬を飲んでいる人はなかなか止まりませんが。それから、術中に処理(切除)した動脈からの出血です。骨折手術の場合、切断や内臓の手術と違い基本的に体外へ取り除く物がありませんので通常は動脈処理はしません。今回の場合は本来の目的外で切ってしまったようですが。動脈を切った場合、太さにもよりますが、最低2回糸で結紮します。切ってしまうとその先には血が流れませんので今回の場合は最吻合(元通り縫い合わせてつなぎなおす)したのかもしれません。どちらにしても術後にそこから出血すれば大量出血の危険性がありますし、動脈出血であれば、自然止血はまず望めません。ショックで血圧が下がれば止まり得ますが。そこで、ドレーンという管を創部に入れておきます。範囲が広い場合は複数、出血しやすい場所もしくは出血した時に血液がたまりやすい場所をターゲットにします。出血が確認された場合、大量の場合や動脈性の場合は再手術を検討することになります。術後動脈出血であれば多くの場合緊急手術の適応になります。お祖母さんの場合、不幸にも夜間だったのでしょうか、当直医しかいなかったとの事ですね。外科系医師は大きな手術や術後急変の危険性が高いと判断した場合、病院に泊り込むことも少なくはありません。しかし、それを強要することは誰にも出来ないと思います。医師は常に体調を整えていなければなりません。そのためには休養も必要です。オーバーワークは(慢性的なオーバーワークですが)ミスを引き起こします。どこまでは無理できるか、当事者である医師本人の判断が必要です。もともと医師の多くは過酷な生活環境で過ごしています。医師になった頃(もしくはそれより以前の学生時代)から、同じパターンですごしているので慣れてはいますが、一般の方が突然我々のような生活を強いられたら多くの方は体調を崩してしまうのではないかと思います。もともとがそういう状況ですので、同じ医師同士でも、当直体制のある病院なら夜は身体を休めることを勧めるかもしれません。これはあくまで同類相憐れむ、ですが。でも患者さん側からすれば半分理解は出来ても十分には納得いかないと思います。特に今回のような合併症が起こってしまった場合は。常識で考えれば、当直医師がいたのだから、主治医がいたのと同じだった、とも言えますが、もちろん最善は主治医です。当直医が内科系であれば術後出血に対し100%の対応ができない可能性もあります。外科系でも一般外科や心臓外科、脳神経外科など、専門が違えば、100%ではなくなるでしょう。まずは圧迫による止血、止血剤の投与、輸血、循環血液量の確保、といった初期の対応をし、主治医に連絡し到着を待つ、という流れになると思います。その過程でショック→昏睡という経過をたどられたことは遺憾としか言い様がありません。術後からの管理に問題があった可能性は肯定も否定もできません。少なくともお一人の貴重な人生がかかった出来事ですからご納得いくまで説明を受けるなり、原因を究明されるなり対処されるべきでしょう。特にご本人が意思を表示することができない状況ですので。 最後に私に対する返答でのご質問について。 甲状腺ホルモンが正常であれば手術に関しては大丈夫、と判断するでしょう。心配ならCTでも…というのは、手術には問題ないですが、甲状腺が腫れている場合、腫瘍(癌など)の可能性もあるので、確認しておきますか?という程度の意味だったと思います。ホルモンが正常ですし、そのままで経過観察ということもよくあります。初期の段階ですべき検査だったとは言い難いです。検査の小出し、と感じられるかもしれませんが、主治医にはそういう意識はなかったと思います。 心カテについてですが、冠動脈の狭窄を通常のCT、MRIで評価するのは困難です。特殊なCTでは可能ですが施設は限られます。術前心機能検査で機能低下が見られ、心電図や心エコーで虚血性心疾患の可能性があり、しかも高齢、と言う状況であれば、心カテに強い病院ならそれを選択するのは不思議ではありません。 ”透視下でやっていながら、動脈を切るなど…”とありますが、透視で確認するのは骨であって血管ではありません。術中に透視は使いますが、それは血管を切ってしまうリスクを減らす効果はまずありません。 ところで-fhqiwo-さんは多少の間違いはありますが、かなり詳しい知識をお持ちのようですが、医療関係者でしょうか?だとしたら尚更ですが、疑問点をまとめた上で主治医に説明を求められた方が良いのではないかと思います。主治医に過失があった場合でも、逃げることはできませんから、対応すると思いますし、少なくとも主治医にはその説明義務があります。

fhqiwo
質問者

お礼

ありがとうございます。 そうですか、画像診断は決して初期段階で行う ものなのではないのですね。 私は柔道整復師です。 ですので一般方よりは知識はあると思います。 本来なら私が病院から説明を受けることが いいのかもしれませんが・・ 親身になって相談に乗っていただいたので こことはカテ違いになりますが少しお話いたします。 実は私は祖母のことが感情的にあまり好きではないのです。というのも祖母は、うちの父(長男)を 家から追い出し、娘夫婦と暮らしたり、孫(私たち)への接し方も違いました。本人は自由気ままで楽しいのでしょうが、私たちからしたら家をいきなり出され、 たまに祖母のところに行けばお金だけ催促される 都合のいい存在でしかありませんでした。 ですから私はここ何年か祖母の所には行っていなかったのですが、今回祖母が骨折をし、なんとも複雑な感情なのですが、できる限り早期にオペをし、また元気になってくれればと心の中では思っていたように感じます。 私自身、実際祖母の話は間接的にしか聞いていません。直接聞きたい気持ちもあるのですが、それを祖母は望んでいないでしょうし、娘たちに任せることが祖母にとってはいいのかなと思ったりもします。 なんと言っていいのかわかりませんが、そんな祖母でもできる限り力になってあげたいと思うものなのですね不思議と。 祖母は今も状態は安定していません。

fhqiwo
質問者

補足

>透視下でやっていながら、動脈を切るなど…”とありますが、透視で確認するのは骨であって血管ではありません なるほど、確かにそうですね。 >甲状腺が腫れている場合、腫瘍(癌など)の可能性もあるので、確認しておきますか?という程度の意味だったと思います そうですね、その先生は親切心で言ってくれたのかもしれません。 私が反省しなくてはならないのは、その場にいなかったにもかかわらず、父からの説明だけで主治医の態度を怠慢と決め付けていました。 病院にはとりあえずいち早く頚部骨折の早期手術を行ってもらい、長期臥床に伴うリスクだけは避けてもらいたいと思いました。 それを強く望むあまり、主治医の考える他のリスクを軽視していました。術中に起こりえるさまざまなリスクをできる限り回避しなくてはならない医師の立場を考えず、3Wという時間が過ぎることにただ苛立ちを覚えました。 そこに出血性ショックによる昏睡状態、いつ回復するかもわからない容態に医師への怒りとなりつい感情的になってしまいました。   -tamatebako-さんに2度も医師の立場としての見解をわかりやすく示していただけたので今は少し落ちついて状況をみることができます。 ありがとうございました。

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