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刀祢職について
昔、刀祢職という職業があったそうですが、具体的にどういうものだったのか、またその時の歴史的背景なども分かりましたら教えてください。
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「刀祢」というのは、略字を使っているので、本来、「刀禰」または、後の「ね」の左部分の「ネ」が「しめすへん」になった漢字が正式なものです。 古語辞典では、これは色々な意味があり、1)主典以上の役人の呼称。2)村・里の長、坊長、郷士等、公事に当たるものの称。3)伊勢神宮・賀茂神社等に置かれた神官。4)川船の船頭。などとあります。 「刀祢職」と言っておられるのは、恐らく3の意味ではないかと思います。この場合、村長とか、里長のような役職で、もう少し広い意味があるということになります。「刀禰」の「禰(ね)」は、神職というような意味があり、村においても、祭りなどを統括したり、その進行を担当した役職ではないでしょうか。村長や、里長が、この役をすることもあれば、刀禰を置いて、専門的にその役を行わせたということかも知れません。以下のURLには、(奄美のことですが)「刀禰屋」という近世村落の建物についての考察がありますが、これは、刀禰が駐在する建物であったようで、刀禰には、火を守るというような役割があったようです。 火は、日常生活の基本であり、また、祭儀も火を中心としたものがあり、このような祭儀は、刀禰などが、司祭したのではないかとも思えます。 以下のURLは、「二神氏について」というページですが、ここに以下のような言葉があります: >小才角二神氏は村君、庄屋、刀禰のいわゆる村方三役として…… ここで、「刀禰」を、村方三役の一つに数えています。これは、刀禰職が、村長などとは独立した場合だと言えます。 参照URL:二神氏について: http://www.dokidoki.ne.jp/home2/futagami/futagamishi.htm 「刀禰」というのは、「神事の管掌者」が、原義ではないかと思います。村や里においては、村の神事などを管掌する役職としてあったのではないかとも思えます。
お礼
こんなに詳しく教えて頂けるとは思っていませんでした。 刀禰職にこんな沢山意味があるとは…! 本当に感謝しております。 ありがとうございました!!