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活性炭によるフェノール性物質の除去について
水溶液中のフェノール性物質を活性炭で除去する際に、液のpHは酸性領域と弱酸性領域ではどちらの方が吸着効果が高いのでしょうか?
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No.1です。 > 環境のpHが低い(強酸性程度)と周りにH+が過剰に存在するので すみません、前回の回答では説明が不充分でした。 「フェノール」に限定する限りでは、弱い酸のため、通常の「弱酸性」領域と「酸性」領域での差は小さい(殆どない)と思います。 ただ、「フェノール化合物」には比較的強い酸性を示すものもある(例えばピクリン酸(=2,4,6-トリニトロフェノール)はpKa=0.29)ので、「フェノール性物質」と幅を持たせた場合には、「弱酸性よりも酸性下の方が効果が見込める可能性がある」、ということです。 (前回回答の2文目の「置換基にもよる」の辺りは、これを念頭においてのものです)
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- DexMachina
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フェノール性物質ということは、当然フェノール性水酸基を持っていると思います。 この水酸基は酸性(置換基にもよるが、一般には酢酸よりも弱酸)を示す、 つまり「-OH→-O^- + H^+」の解離を起こしますので、 pHが高いほど水相への溶解度が高くなります。 (=逆にpHを低くすれば、溶解度は下がる) また、活性炭は非極性分子をより吸着しやすいそうなので、 この点からも、電離していない方が吸着されやすいと考えられます。 (電離していない-OHよりも、電離した-O^-の方が極性は大) このことから考えて、よりpHが低い方が、活性炭に吸着されやすくなる と思います。 ※そのフェノール性物質が、アミノ基などの塩基性の置換基を同時に 持つ場合は、逆効果になる可能性があるので注意して下さい。
お礼
ご回答ありがとうございます。 やはりフェノール性の物質はpHが高くなるとH+が解離しやすいのですね。 アルカリ性であると過剰なOH-がフェノールのH+を強制的に奪うので理解はしやすいのですが、弱酸性でも同様のことが起こるのかどうかがわかりませんでした。 基本的に、環境のpHが低い(強酸性程度)と周りにH+が過剰に存在するので、元々のH+の解離度が低いフェノールのH+が放出しづらくなり、逆にpHが高い(弱酸性程度)とH+がやや多い程度なので、フェノールのH+が放出しやすくなる、という理解でよろしいのでしょうか?
お礼
度々のご回答ありがとうございます。 参考になりました!