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中国の共産党

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回答No.3

現在の中国は、毛沢東というカリスマ指導者が作った体制です。 建国当初、中国はソ連と大の仲良しでした。毛沢東の政治手法が当時のソ連の指導者スターリンと基本的に一致していたからです。それは、自国民を大量に殺害、投獄することによる恐怖政治です。 中国とソ連の間に亀裂が入るのはスターリンが死んでからです。ソ連はそれまでに払われた犠牲の多さを省みて、スターリンの名を否定したのです。 一方毛沢東は自らの立場を危うくするようなソ連の突然の変節を認めるわけにはいかず、ここから別の道を進み始めます。毛沢東が残した最大の負の遺産、文化大革命もこのあと始まりました。これは急進的な極左運動で、国内は荒廃し、膨大な物的、人的、知的資産が失われました。 この文化大革命の犠牲があまりにも大きかったので、中国政府は毛沢東の死後、彼の評価を功績7分、誤り3分、とせざるを得ませんでした。 毛沢東時代の中国は急進的な社会主義建設から共産主義社会の実現をめざす極左政権だったと言えるでしょう。 その後の中国はおおむね鄧小平という古参共産党員の指導によって形作られてきました。 鄧小平路線は、平たく言うと「豊かになれるものから先に豊かになれ」というもので、共産主義の理想からは逸脱する貧富の差を容認してしまいました。 しかし、彼の改革・開放政策は、中国経済を確かに大きく成長させたので、現在も基本的にこの鄧小平路線が継承されています。中国が市場経済に踏み切ったのはこの改革・開放政策の一環です。 このように、この50年あまり、中国社会はあまりにも矛盾に満ちた経歴をたどってきましたので、質問者様がにわかに理解できないのも無理はありません。 ちなみにソ連は、確かに中国とは違った共産主義国家でしたが、矛盾だらけだったのは同じです。そして、スターリンの死後、両者はお互いの矛盾を指摘しては罵り合っていたのです。やくざの抗争みたいなものです。 今どきソ連が平等の保障された社会だったと言うのは余りにも幼稚な説明で、日本のバラエティ番組の知性の低さには毎度呆れるばかりです。 あいのりのサイト見ましたらこんな記述がありました。 >『全ての人が平等』という理想のユートピア建設を目指した社会主義。 >しかし、かわりに国民は大切なものを失った。  それは「自由」。 ―――中略――― >1991年 ソ連崩壊。 >こうしてロシア連邦が誕生。国民は再び「自由」を手に入れた。 中学生でもこんな無知な文章は書かないでしょう。 帝政ロシアの国民の大半は農奴だったのです。地主の財産として売買されていたのですよ。 歴史上ロシア国民が自由を手にしたことなどなかったのに「自由を失い」、「再び手に入れた」などどよく恥ずかしげもなく書けたものです。そして現代ロシアにあるものもまた自由などではなく、単なる無秩序なのです。 では平等の方はどうだったかと言えば、ソ連は極端に権力の偏在した官僚的社会でした。平等などとんでもないデタラメです。ソ連でうまく世渡りするには、コネとワイロが不可欠でした。実力を正当に評価されない社会ではこのような方法が横行するのが当然です。現代ロシアはこの腐敗構造をしっかり受け継いでいます。しかもなおたちの悪いことに、そのうまみはマフィアに食い潰されているのです。 ここで憤慨しても仕方ないことですし、質問者様には何の責任もありませんが、日本においては社会主義体制、共産主義には誤解がはびこっていて、マスメディアがそれを無責任に垂れ流すから余計に状況が悪化しているようです。

tomo0111
質問者

お礼

とても勉強になりました。実は私もあいのりを見て、間違った知識で共産主義を知っていました。真実を知れてよかったです。ありがとうございました。

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