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積分で面積を求める際の心理的(?)問題
今紙の上に描かれた図形の面積を積分で求める場合、現実の紙は、最後には素粒子にまで還元されますが、このような微小な世界でも微積分の無限小というのは対応しない世界だと想像します(無限小よりははるかに大きい?)。数学的概念と実際の対象とをどのように対応させればよいのか分からないのですが、何か考えるヒントをいただければ幸いです。
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ご質問のものは「連続体近似」という名前がついていて、物理学に数学を応用する上でたいへん重要なものです。 たとえば流体力学では、流体の各点における「密度」・「速度」・「圧力」・「温度」といった量を考えますが、流体を微視的にみると原子や分子の集まりですから「ある点の密度」とか「ある点の圧力」というものは本来考えられません。この場合点といっているのは数学的な点ではなく、「ある大きさをもった範囲」となります。 ある大きさをもった範囲を、点と見なして数学的に扱うのは一種の近似ですが、原子や分子の数が非常に多いときは、よい近似になります。しかも、このように近似的に定義した「密度」や「圧力」などの変数に対して「微分」「積分」の操作を行うことができるので、数学的に簡潔に理論を組み立てることができます。 (参考) http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/qa_a40.htm (2番目の質問) http://www.esst.kyushu-u.ac.jp/textbook/chap01.pdf http://www-kyoryu.scphys.kyoto-u.ac.jp/~toh/kougi/node7.html
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- proto
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数学の理論の中に『紙』は存在しませんよね だから純粋数学の世界で現実の紙を考えるのは無意味だと思います でも現実に紙の上に書かれた図形の面積を、数学を用いて求めることには意味があると思います ここからはたとえ話です 1枚のコインを投げるとき、表が出る確率をp裏が出る確率を(1-p)と仮定すれば N回連続で表が出るとか、十分多く投げたときの裏と表の出た回数の比だとかを、確率論によって計算できますよね しかし確率(数学)の世界にコインなんて存在しないし 数学の世界でコインを投げることも出来ません (私たちが住むのは現実の物理的な世界です) でも、現実にコインを投げてみた結果と確率論を用いて予測した結果がだいたい同じだったら 確率論は十分に使える理論だ、と言うことになります 面積の問題も、現実的に無限小が存在しなかったとしても 無限小を取り入れて作られた積分を使って出した面積が、実際に大きく矛盾しなければ(実用に耐える程度であれば) それで十分積分は使えるという話になります だいたい積分によって求めた領域の"面積"と言うのは、一つの解釈であって 積分により導かれたその値が"面積"と呼ばれる必要性はないですし 数学的概念と実際の対象との対応ですが 私の考えは 数学の立場からすれば、数学の世界と現実の世界は別 数学の世界には純粋に公理と推論規則以外に存在しない、と思っていますし 物理の立場からは、数学はただの道具 実験してみて(程度の問題で)結果が合っていればok と、思っています 長々と失礼しました
お礼
真に新しい物理学的現象の理解には、やはり新しい数学が必要ということなのでしょうか。ご親切なご教示頂き有難うございました。
- yamutya
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数学は理想世界での話です。 だから、物理的なゆらぎなどの 関数で完全に 表記し得ない現象は対象外です。 だから 現実世界の紙 と 理想世界の数学は 結びつきません。
お礼
対象の具体性を捨象できないことが問題だと思っておりました。現実の外挿が理想となる過程で本質的に重要な部分が残るような考え方がなかなかできません。どうもご教示有難うございました。
- uyama33
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超準解析 で調べると、 素粒子論とよく似た微積分学の 本が見つかります。 1970(1960?)年頃にロビンソンが始めたもの
お礼
私の理解力を超えている領域だと思いますが、物理学と数学の対応の一種と考えてよいでしょうか。どうもありがとうございます。
- ryn
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ルベーグ積分の話が参考になると思います.
お礼
私には難しすぎると思いますが勉強させていただきます。ありがとうございました。
- rinkun
- ベストアンサー率44% (706/1571)
紙の上に描かれた図形の面積を積分で求めることは不可能です。積分で求められるのは何らかの数式で記述された図形の面積で、数式はそれ自体が数学的概念なので積分計算に問題は生じません。
お礼
早速どうもありがとうございます。数式で記述された図形と紙に描かれた図形とを分離できる方法がないかと思ったのですが・・・
お礼
近似の概念が重要なのかなと考えておりました。数学からはみ出した部分が本質的ではない場合真の近似で、逆の場合には偽の近似というようなことが考えられるでしょうか。ご丁寧なご教示をありがとうございました。