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言語論的転回

simmelの回答

  • simmel
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回答No.3

 言語論的転回について説明いたします。  まず、言語論的転回の先駆けとなったカントの コペルニクス的転回というものをご存知でしょうか。 例えば、あなたの眼の前にりんごがあるとします。 一般的には、りんごがあなたの視覚を経由して脳で、 目の前の物は「りんご」と認識していると考えられ てきました。しかし、カントはこれを180度ひっくり 返します。まず、何よりも先にあなたの頭の中に、 「りんご」という概念があり、それが、目の前の ものをりんごとして成り立たせている、とするので す。つまり、赤い丸い果物を「りんご」と認識する ためには、あらかじめ「りんご」という概念を有して いる必要があるのです。  言語論的転回もこれとよく似ています。りんごを 「りんご」と認識するためには、「りんご」という 表象が必要になります。ここまではカントとほぼ、 同じと考えてくれてかまいません。ただ、カントと 異なる所は、その「りんご」という表象が言語に よって決定されている点です。  例えば、虹の例を用いて説明しましょう。一般的に 日本では虹は七色とされています。これは、日本語 の中では虹の色は7つに区分されているからです。 しかし、外国では虹は7色ではありません。3色で あったり、5色であったりします。もちろん、実際 に外国の虹の色が少ないということではありません。 その外国語は虹を3つあるいは、5つに区分している ということです。  このように、我々はまず虹を見てから、その色を 7色だと感じるのではなく、あらかじめ言語によって 決定されている色を虹の中に見るのです。言語の このような働きを指して、言語論的転回と言います。

noname#170404
質問者

お礼

虹の話は僕も聞いたことがあります。言語が認識を規定するとでも言えばよろしいんでしょうかね? 参考になりました。ありがとうございました。

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