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オール電化住宅は省エネ?
オール電化住宅は,省エネ住宅とか,地球環境にやさしいと聞きます。ガスや灯油等を活用するより,カロリーベース,原油換算ベースでも省エネ住宅になるのでしょうか? ランニングコストや絶対量の比較だけでなく。発電所の熱効率や電気の深夜利用,ガスの精製や運搬など,生産から流通含めて,省エネとなるのでしょうか?クッキングヒーターがガスコンロに比べて熱効率が2倍となるとは聞いたのですが,それだけで省エネとは言えないと思いますし,暖房に電気を利用するというのは本当に省エネなのでしょうか?どうか宜しくお願いします。
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ご質問には2つの要素が含まれています。 つまり以下の二つですね。 1.オール電化は省エネなのか? 2.オール電化による省エネは環境にやさしいのか? まず、「オール電化は省エネなのか?」について考え ます。 1.空調に関してはCOPという数値で比較します。 これは消費電力1kW当たりの冷房・暖房能力kWを表 したものですが、それで見ると、冷房に関してはガス や灯油より若干電気が有利、暖房に関してはその 逆で、年間平均でいうならどちらも似たものです。 2.ただし、ガスや灯油のファンヒータはピンポイントで の暖房が可能ですから、使い方によっては電気より 省エネが可能でしょう。 3.クッキングヒータの内、現在主流となっているIH方式 の場合は、廃熱が少ないこと(効率が高いから) およびガスを燃やさないので換気の必要が小さいこと を考慮すると、夏場は換気による冷房の損失が少ない でしょうから省エネになります。 また、冬でも油物などを料理する場合は換気が必要 になるでしょうから、多少省エネに反します。 というように、非常に微妙な比較になりますから、一概に 「必ず省エネ!!」にはならない可能性があります。 (ただし、光熱費は大抵安くなりますね。) 次に「省エネ=環境に優しい?」で考えます。 この場合、「地球温暖化の原因となる炭酸ガス」だけを 評価指標として見ますと、電気の方が必ず有利になり ます。(これは、電気の一部が炭酸ガスを直接的に排出 しない原子力や水力で供給されているからです) ところが、原子力や水力が地球環境に優しいか?となると これは他の方が云われるように価値観によって疑問符が 付く場合もありますね。 で、私が考える現時点での最も「炭酸ガスの排出が少なく光熱費も少ない」家庭です。 1.昼間の電気は太陽光発電。 これにしますと発電所のピークがさがりますので 総合的な電気の効率があがります。 つまり、一家庭だけでなく日本中を考えた省エネ ですね。 2.風呂などは夜間電力を用いた電気温水器 深夜電力を使うことで安くなりますし、これまた 総合的な電気の効率があがります。 3.冬の暖房はガスファンヒータと床暖房 部屋中を暖めるのではなく、人間が接する 床だけを暖め、足りない部分はファンヒータで 補います。(床暖房はガスでも電気でも可) 4.換気扇は熱交換式 お部屋の熱や冷気を逃がさず換気できるタイプ の換気扇です。(台所には不適ですが)
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- wizoz
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皆さんの回答で、大体網羅されていると思いますが、一つだけ補足します。深夜電力温水器の利用が省エネや環境性向上につながるというのは間違っています。 確かに深夜には原子力発電の比率が上がるのは正しいし、原子力発電は石油、天然ガス、石炭などの化石燃料をインプットとした場合の発電効率が高く、CO2発生量もゼロです(本当は運搬や使用済み燃料の廃棄施設も含めたライフサイクルで考えると怪しくなりますが)。 しかし現在の夜間電力需要量は、深夜電力温水器を使わなくても日本の原子力発電量を上回っているため、深夜電力温水器を使った場合の電力は、やはり火力発電で賄われているのです。ただし夜は効率の悪い発電所を休ませているので、昼間電気で湯を沸かすよりはマシと言えますが。原子力発電所をどんどん建てて、夜は原子力だけで賄えるようになれば省エネですが、既に国側も原子力拡大政策は完全にトーンダウンしており当面その見込みはありません。深夜電力利用の氷蓄熱式冷房も同様のことが言えますが、この場合はもっと効率が悪くなります。通常のエアコンで冷房するよりも、氷を作る方が効率が悪いからです。蓄熱槽からの放熱ロスもあります。 化石燃料から発電所で作った高質なエネルギーである電気は、電気でしかできないこと(例えばテレビを見たり、コンピュータを使うこと)に利用すべきで、決して熱利用(コンロや湯沸かし)に使うべきではありません。まだまだコストが高いヒートポンプ温水器だけが例外です。やはり太陽光発電、および熱と電気のバランスが良いサイトで使うコージェネレーションが理想的です。ただしコージェネレーションは発電所のような大規模なところでは熱の使い道がなく、また熱は電気に比べて搬送ロスが非常に大きいので適用できません。
お礼
なるほど。深夜電力は原子力だけでは足りないのですかー。電気は発電ロスを伴って作ってますからね。火力で電気を作ってその電気で火力を作る。単純に考えるとロスがあるように思えるのですが,クッキングヒーターの熱効率を考えるとどっちが省エネなのか・・・・。しかし,利便性や,安全性,住宅環境を考えるとやはりクッキングヒーターなのでしょうか???? 大変深いお話が伺えまして本当にありがとうございました。
- kenchin
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まず省エネ=環境に優しいの定義が難しいですね。 その前に、基礎的な話をば。 日本国中の発電所の効率をバクッっと表しますと 火力発電所で約40%、水力で90%後半、原子力は 詳細には測定不可能ですが、おおよそ30%半ばです。 ※1:原子力が測定不可能なのは、「出力/入力」 で効率を表すと、入力がキチッとでないから です。 つまり、原子燃料の総エネルギーを キチッと測定することが出来ないからでして 簡易式としてタービンの出力/入力で表す と30%半ば~前半になります。 ※2:火力は未だに非コンバインドが主流です。 コンバインドとは、ガスタービンと従来形の ボイラを組み合わせた高効率が期待できる 発電システムで、期待値として60%弱の 効率が期待されます。 コ・ジェネレーションとは違うことに注意が 必要です。 コ・ジェネレーションとは発電と熱供給を同時 に行うことで総合効率を上げる方式でして、発 電所の効率が上がったというほど導入されてい る例は日本では現在までにありませんし、これ からも期待できないでしょう。 次に、発電所から家庭に届く間の損失を「送電ロス」と 呼びまして、これはおおよそ2%前後と考えていいで しょう。 つまり、発電効率40%なら、お手元に届く 時には38%に落ちまして、他のエネルギーに比較して 運搬時コスト・エネルギーはそれほど差はありません。 (特にコストについてはガスと比較するとよく解るで しょう。 土中に埋めているガス管の保守設置費用と 架空線である電線のコスト比較ですからね。) △▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲ 長くなりましたので、続きは次文で。
- TTak
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gabpapaさんこんにちは 問題は電気の作り方にありそうです。 クッキングヒーターがガスコンロに比べて熱効率が2程度というのは確からしいのですが、例えば、電気がすべて火力発電所で作られていれば、火力発電所の発電効率(30%~40%程度)というものを念頭に置く必要があるわけで、消費する燃料をベースに置くとガスコンロにはかないません。しかし、発電所では余った熱エネルギーをなるべく効率よく消費するためにコージェネレーション化が進んでいますので、家庭のガスコンロで余った熱が大気に放出されることを考えると、エネルギー効率の観点では、やはり電力を利用した方が省エネと思われます。 また、発電量の約30%は原子力がまかなっていて、特に、需要の少ない深夜ほど原発の供給率は上昇します(水力や火力が運転を止めることにより相対的に上昇)。よって、昼間電力でお湯を沸かすより深夜電力で沸かした方が二酸化炭素の排出量は減ります。ただ、原発自体がクリーンか否かという論議はありますが・・・。
- parts
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どうでしょうね。 実際の所を言うと、光熱費は確かに安くなるのですが・・・省エネかといえば・・・???なのですよね。 まあ、本当に省エネなのは、なるべく使わないように工夫した住宅で無駄がないか、ソーラーパネルでもつけた住宅ですよ。 ほんとのところ電気は、伝送の欠損も多いですし、生成や運搬時のコストや運送にかかるエネルギーなどを考えると?です。 国の原子力発電や研究に対する補助も・・・はっきりと数字が分からないし・・・均等に使った方が効率的かもしれませんよ。それに電化住宅は停電すれば全て使えなくなるからどうなんでしょうね? はっきり言って深夜電力使えば経済的ですけど、省エネには繋がらないのも事実ですし・・・ オール電化にするなら、ソーラー発電登載の住宅以外は省エネとは必ずしも言えないのではないかな?
お礼
丁寧なコメントありがとうございました。うーーんなかなか難しいのですね。でもやはり電気を使うほうが省エネになるようですね。暖房では家の作りにも影響されるのでしょうが。ありがとうございました。