階段からボールを落とすと

質問

階段からボールを落とすとピョンピョンっと下って行きますが、無限の階段からボールを落とすとボールは無限に下るのでしょうか？
それともボールはどこかで止まってしまうのでしょうか？

回答No.7

ww_s

「無限」という条件がある以上、いずれボールは止まります。
何故かと言えば、ボールの水平方向の運動が逆方向に（つまり階段を登る方向に）無限に偏ることが無限回のうちにはいずれ発生し、その奇跡のような状態によりボールが落下できなくなるために、摩擦や空気抵抗等により次第に運動エネルギーを失って停止します。

無限ではなく1000回とか1万回程度のバウンドの範囲内ではそのような奇跡状態はまず発生しないでしょうから、重力による運動エネルギーがボールの水平方向移動にも分配され、よって時々逆進することはあってもボールは概ね階段を落下する方向に移動していきます。（ただしこれは上のような奇跡が起こらないと仮定して）

それがボールではなく、例えば固いビー玉やパチンコ玉だとしますね。（非常に硬い表面のボールなども含むとして）
ビー玉やパチンコ玉は弾みませんから無限の階段を用意しても途中で止まることは直感的にお分かりになると思います。
重力方向つまり鉛直方向への位置エネルギーからくる運動成分の追加はありえても、それと直角方向つまり水平方向の運動成分は階段面との摩擦により早急に消滅してしまうからです。
水平方向の運動成分がゼロになったらビー玉やパチンコ玉はその場に停止します。

これがボールであった場合、そのボールの性質にもよります（ゴルフボールと柔らかゴムボールとでは違う）がボール表面と内部の空気による弾性力（反発）によりボールの当初の進行方向・スピンとは概ね反対方向への運動（つまり跳ね返り運動）が加わり、当初の運動を変更させ、この運動の水平方向成分がボールを階段を降りさせたり登させたりします。
この時、ボール表面の性質が影響してこの跳ね返り運動には「乱数」が加わります。
ボール表面の状態が一様ではなく、（加えて階段表面の状況も一様ではなく、）その跳ね返り運動が一様ではありません。
ボール内部の空気の運動も一様ではなくなります。

「無限」という条件がある以上、この乱数による一方向への偏りを無視することはできません。
加えてボール表面の状態が大きな反発力を産み出さないもの（固い表面とか）であるならば、固いビー玉やパチンコ玉と同様に早急に運動は停止します。