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神さまはいますか?
staratrasの回答
「神様」「いる(存在する)」という言葉の定義次第でしょう。 まず「神」という概念自体、宗教により大きく異なりますし、同じ宗教でも宗派により差異があります。そのあたりは特に神仏習合の歴史がある日本ではあいまいです。万葉集にある「大君は神にしませば…」の「神」とキリスト教の聖書に登場する「神」が同じものだとは考えられません。 さらに「いる」という定義も現代では特に曲者です。「現実の世界に実体があるものとして存在する」という意味であれば、万人が認める「神様」は、今のところ発見されていませんから、「神様はいない」あるいは(厳密に言えば)「神様がいるという証拠はない」ということになるでしょう。 「仮想の世界に認知されている」または、「社会的行為の対象となっている」というという意味であれば、まちがいなく世界各地に「神様が存在」しています。毎年クリスマスのころに北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)がその位置を追跡して発表する程に認知されているサンタクロースのようなものかもしれません。 考えてみれば、人間が「存在する」と考えるモノの範囲は、どんどん広がって来ています。顕微鏡や望遠鏡などの発明はその助けになりました。直接肉眼で見えないものでも機械の力を借りて見ることができれば「存在する」と考えるようになったのです。 ただし広がる一方かといえば、必ずしもそうではなく「存在すると考えなくなったもの」も相当あります。病気の原因となる細菌やウイルスが存在すると知ったのと引き換えに、「源氏物語」の時代のほとんどの人々が「病気の原因として存在する」信じていた「物の怪」や「怨霊」が出番を失ったようなことです。 さらに事情を複雑にしているのは「ポケモン」のように「直接見えないものでも存在すると信じていた古代」と「機械の力を借りて見ることができれば存在すると考えるようになった近・現代」がコンピューターの中の仮想現実で姿を変えて結びついたようなものもあります。「黄色で電気を発する「ピカチュウ」という生物(電気ネズミ)」は、実社会では今のところ発見されていませんが、コンピューターの中にいると感じている人は大勢いるでしょう。 21世紀の現代に「神様」が「物の怪」のように出番を失っていくのか、それとも「仮想現実」のように復権していくのか、回答者にはわかりませんが、「神様がいると考えるかどうか」と「何かの宗教を信じるかどうか」は同じではなく、「神なき世の宗教の隆盛」もあり得ると考えます。
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