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屋根が漏る?!主題主語文とはどのようなものか
- 主題主語文について考えてみましょう。通常の主語が動作の主体を表すのに対して、この文では主題を表していると考えられます。
- 同様の構文に属する他の例文も存在します。例えば、'This book is interesting.'(この本は面白い)や'That movie was amazing.'(あの映画はすごかった)などが挙げられます。
- 他にも非論理的な構文としては、疑問符を使った文や感嘆符を使った文などが考えられます。これらの文は通常の文とは異なる表現方法を持っています。
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非論理的に見えたのかもしれませんが、そうではありません。 この動詞には自動詞と他動詞があります。 そしてこの2つの用法は関連しています。 自動詞 Water was leaking from the pipe. Oil leaked out of the car. 他動詞 This pipe leaks oil. The car leaked oil all over the drive. Why Is My Frigidaire Refrigerator Leaking Water? 他動詞の目的語自動詞の主語になるタイプですね。 このタイプの自動詞は非対格動詞・能格動詞と呼ばれます。 He broke the vase. The vase broke. She opened the door. The door opened. こういう交替をする動詞もあります。 The garden is swarming with wasps. Wasps are swarming in the garden. さて、他動詞の leak ですが、目的語は液体に決まっているので、しばしば省略されて自動詞化します。 This bucket leaks. The tin was leaking. 他動詞だったのに、目的語が定番過ぎて消え、自動詞になっちゃうやつ。こういうのもありますね。 I don't drink. What time shall we eat? How should I know? Owls can see in the dark. わざわざ新しい概念を持ち出さなくても説明できるので、「主題主語文」と呼ぶことは妥当ではありません。 非論理的に見える構文としてはメトニミーがあります。 風呂を沸かす。 鍋を食う。 Have you changed your bed? 「ベッドのシーツを取り替えましたか」
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- lupin__X
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質問の例文の動詞 leak は、他言語との対応付けが、わかりにくく 同じように扱われる構文の分り易い動詞での例文から入ります。 (1)This book sells well. この本はよく売れる。 (2)This meat cuts easily. この肉は簡単に切れる。 (3)This knife cuts well. このナイフはよく切れる。 (1)(2)は、動詞の目的語となるべき語が主語の構文。 (3)は、目的語でもない道具が主語の構文。 これらは、近隣のドイツ語・フランス語・スペイン語等では、 再帰代名詞表現になるはずです。 (1)(2)は、ほぼ受動態にしても成り立つ文です。 文法用語としては、英語で Middle Voice がよく使われます。 日本語訳としては、中動態。 英語では、再帰代名詞表現は、ほとんど見られませんが。 History repeats itself. (La historia se repite.) で、質問の例文は、道具ではないですが(3)と同じ扱いでどう でしょう。 屋根は修理が必要だ。 It needs to be repaired./ It needs repairing. この構文および leak(ガスや粉にも使える)を調べていて、 最近知った言語学者のサピア(Sapir)の名言が見つかりました。 All grammars leak. ↓中動態、中間構文、道具主語構文 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%8B%95%E6%85%8B https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%96%93%E6%A7%8B%E6%96%87 https://ci.nii.ac.jp/naid/120006026323
お礼
ご回答ありがとうございました。 >(1)This book sells well.この本はよく売れる。 (2)This meat cuts easily.この肉は簡単に切れる。 (3)This knife cuts well.このナイフはよく切れる。 (1)(2)は、動詞の目的語となるべき語が主語の構文。(3)は、目的語でもない道具が主語の構文。 これらは、近隣のドイツ語・フランス語・スペイン語等では、再帰代名詞表現になるはずです。 ⇒ドイツ語ではDas Dach läuft. と、英語と同じような構造を使うようですね。英語に直訳すれば、The roof runs.となります。フランス語では、確かにかつては再帰構文だったと思われますが、現代では極めて「合理的」な表現を使うようです。Le toit a une fuite. ( = The roof has a leak.) これは明快ですね。またスペイン語でも、仰せのとおり、今でもバッチリ再帰構文を使って、Se cala el tejido. と言うようです。英語に直訳すれば、The roof leaks (from/of) itself.のようになると思います。これはこれで「主語The roofが同時に動作主であることを示す構文」としてよく理解できます。ということで、結局、説明しづらいのはやはり英語・ドイツ語文の構造ということになってしまいますね。 >(1)(2)は、ほぼ受動態にしても成り立つ文です。 文法用語としては、英語で Middle Voice がよく使われます。 日本語訳としては、中動態。 英語では、再帰代名詞表現は、ほとんど見られませんが。 History repeats itself. (La historia se repite.) で、質問の例文は、道具ではないですが(3)と同じ扱いでどう でしょう。 屋根は修理が必要だ。 It needs to be repaired./ It needs repairing. ⇒(3)は具格から由来する主語だと思いますが、しかし、やはり動作主体でもありますね。実は、スペイン語の Se cala el tejido. を見たとき、英語のThe roof leaks.に疑問を感じたので質問する気になったのでした。 回答してくださった皆様のおかげで、ここに至ってはじめて、かなり整理がついてきました。(このあと、まとめてみるつもりです。) >この構文および leak(ガスや粉にも使える)を調べていて、 最近知った言語学者のサピア(Sapir)の名言が見つかりました。 All grammars leak. ⇒漏れ出ない文法などありませんからね。さすが、あの有名な「サピア=ウォーフ仮説」の提唱者の言ですね。 >↓中動態、中間構文、道具主語構文 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%8B%95%E6%85%8B https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%96%93%E6%A7%8B%E6%96%87 https://ci.nii.ac.jp/naid/120006026323 ⇒リンクの貼り付けありがとうございます。私のおんぼろPCの(というより、MS日本社の)機嫌のよいときに、じっくり閲覧させていただきます。いろいろなことについてご教示くださり、ありがとうございました。
- Biolinguist
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#1です。 確かに場所を主語に取る他動詞は非常に少ないのですが、それは仕方がない。 でもないわけではありません。 これなんかは leak に似ていませんか? 他動詞 The valley echoed (back) my voice. 非対格自動詞 The whole house echoed. 目的語省略自動詞 The room echoed.
お礼
>これなんかは leak に似ていませんか? 他動詞 The valley echoed (back) my voice. 非対格自動詞 The whole house echoed. 目的語省略自動詞 The room echoed. ⇒確かに似たところはありますね。ただ、それぞれの主語が、動作主体であるという解釈もあり得そうですね。 ともあれ、折り返しのご回答ありがとうございました。
- SPS700
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#3です。寝言です。 壁がつつ抜ける 蛇口が漏る あたりどうでしょう?
お礼
>壁がつつ抜ける 蛇口が漏る あたりどうでしょう? ⇒そうですね。ありがとうございます。考えようによっては、「春が歌う」、「青春が叫ぶ」、「心が寒い」なども類似の仲間と言えるかも知れませんね。 つまりこれらも、メタファーによる広義のLocativeではないかと…。ともあれ、いわゆるGordon が創始したとされるSynectics を引き合いに出すまでもなく、言葉の遊び的な表現は無限の広がりを持つと言えそうですね。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
もうすぐれた答えがあるようなので、これは多分二重の外れでしょうが、まあ「枯れ木も山の賑わい」とか。 一重のうろ覚え = 誰が言ったか覚えがない 二重のうろ覚え = どの本だったか覚えがない ① 本居春庭の『ことばの八衢』以来山田孝雄、橋本進吉、時枝文法、と名前がつていますから別にいいと思うます。 ② 「あそこに家を建てる」の「家」みたいに、まだないものを指すときは、どうでしょう。語用論になりますかね。 ③ フィルモアは、 putative と言っていたように思います。あれ以来バーチャル何とかなどが増えていますから、他にもあると思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 >① 本居春庭の『ことばの八衢』以来山田孝雄、橋本進吉、時枝文法、と名前がつていますから別にいいと思うます。 ⇒つとに著名なこれら御三家のほかに、吉沢、松下、大槻、安田、金田一各氏の文法論もそれぞれ多彩で、まあ、人ごとに文法はあるという観ひとしおです。 >② 「あそこに家を建てる」の「家」みたいに、まだないものを指すときは、どうでしょう。語用論になりますかね。 ⇒修辞法の目で細目を考えると、誇張法、反復法、冗長法、虚辞法、反語法、逆説法、直喩、隠喩、省略、添加、造語…と多様ですね。 >③ フィルモアは、 putative と言っていたように思います。あれ以来バーチャル何とかなどが増えていますから、他にもあると思います。 ⇒確かに、"Case Grammar"の提起する問題は奥が深いです。
- HAL2(@HALTWO)
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XXX leaks は「XXX が漏れる」ではなく「XXX は『水 (液) 漏れ』する」だと思っています。 つまり leak という動詞が「漏れる」ではなく「水漏れする (または液漏れや Gas 漏れする)」という意味を持っていると……。 こういうの「自動詞」って言うんでしたっけ(^^;)?……bloom みたいにいちいち「Flower が」なんて言わなくても「花が咲いている」状態を示す事ができる動詞。 The rain leaks from there というように「from there」があれば The rain が あそこで Leak を引き越していると言えますが、from there がないと The rain leaks ではなく、It leaks rain と言うと思います。 The roof leaks も、漏らしている箇所が The roof であって、漏れているものは水であろうと油であろうと (Gas であろうと) 何でも良い筈です。 日本語の「屋根が漏る」も「その屋根は何かを (大抵は雨を) 漏らす」という意味であって「屋根自体が漏れ出している」わけではないですよね。 多分、日本語の文法にもこういう言い回しができるものの専用文法語があるのではないでしょうか(^^;)。
お礼
ご回答ありがとうございました。 >XXX leaks は「XXX が漏れる」ではなく「XXX は『水 (液) 漏れ』する」だと思っています。 つまり leak という動詞が「漏れる」ではなく「水漏れする (または液漏れや Gas 漏れする)」という意味を持っていると……。 >日本語の「屋根が漏る」も「その屋根は何かを (大抵は雨を) 漏らす」という意味であって「屋根自体が漏れ出している」わけではないですよね。 多分、日本語の文法にもこういう言い回しができるものの専用文法語があるのではないでしょうか(^^;)。 ⇒《XXX leaks は「XXX が漏れる」ではなく「XXX は『水 (液) 漏れ』する」》とのお説はまさにご指摘のとおりだと思います。それはそれとしてしかと承りまして、問題は最後のほうにお書きのことについてですが、確かに、「日本語の文法にもこういう言い回しができるものの専用文法語がある」と私も思います。 ただ、国語学会編『国語学辞典』などによると、それが、かなりもめているようなのです。例えば、有名な「ゾウは鼻が長い」というのがあります。この「ゾウは」の部分は、人によって「総主語、大主語、提題の主語、題目語、主題…」などと呼ばれる、と上掲書521ページにありました。補足や新しい情報などありましたら、またよろしくお願いします。
お礼
早速のご回答ありがとうございました。 >他動詞の目的語自動詞の主語になるタイプですね。 このタイプの自動詞は非対格動詞・能格動詞と呼ばれます。 ⇒なるほど、「他動詞の目的語が自動詞の主語になる」能格動詞の類ですね。 それは、しかと納得ですが、ただ、気になることは、leakの場合、少しずれるように思われることです。それというのも、通常の能格自動詞文の主語は動作主ですが、leakの主語は、いわゆるラテン文法などで言う「所格・位置格」などに相当する語である、ということです。何となく、両者を区分したくなるのですが、いかがお考えになりますか。 >他動詞の leak ですが、目的語は液体に決まっているので、しばしば省略されて自動詞化します。 This bucket leaks. The tin was leaking. 他動詞だったのに、目的語が定番過ぎて消え、自動詞になっちゃうやつ。こういうのもありますね。 I don't drink. What time shall we eat? How should I know? Owls can see in the dark. わざわざ新しい概念を持ち出さなくても説明できるので、「主題主語文」と呼ぶことは妥当ではありません。 ⇒確かに、こういう「目的語が定番過ぎて消えてしまう」例はよくありますね。 「主題主語文」は大げさすぎますかね。「常識や状況に依存して主語や目的語を省略するのを常とする表現」とでも言い換えたほうがいいかも知れません。いかがでしょうか。 ちなみに、これはと逆ベクトルの例もありますね。We have lived a severe life in the island.のように、通常は自動詞なのに「同族目的語を取って他動詞として用いられる場合」などがその例に挙げられると思います。(おっと、余計な付け足しをしてしまいました。無視してください。) >非論理的に見える構文としてはメトニミーがあります。 風呂を沸かす。 鍋を食う。 Have you changed your bed? 「ベッドのシーツを取り替えましたか」 ⇒確かに、一瞬奇妙な感じを受けますね。でも、この場合は、「換喩・提喩による語法・修辞法として」了解することができますよね。いずれにせよ、This roof leaks.を「非論理的構文」と決めつけるのは、おっしゃるとおり、言いすぎかも知れません。ここは、むしろ「特殊な、あるいは変則的用法の動詞」といった定義づけにすれば、落ち着きがよさそうですね。 ともあれ、いろいろご教示くださり、ありがとうございました。補足や新しい情報などありましたら、またよろしくお願いします。
補足
これまで皆様にご教示いただいたことをまとめて自分なりの解釈を施すと、以下のようになると思います。 能格他動詞文の目的語が能格自動詞文の主語となり、同時にこれが動作主であるのが通常の能格自動詞文である、ということになるでしょう。しかし、これには例外があります。 例外とは、例えば、The roof leaks.のような文で、この文の特徴は、 ①能格自動詞文の一つだが、能格他動詞文の目的語が、この文の主語にはなっていない。 ②ここでは、本来所格の立場にある語が形式的な主語となっている。 ③この主語はまた、動作の主体の役を担うこともしていないが、それはなぜかというと、常識や状況からその主体が当たり前すぎるので、文面に表れて来ないということではないかと考えられる。 ④ということで、この文は「能格自動詞文の特殊な例」と言える。そうではあるけれども、例外扱いするほど逸脱してはいないと見なすこともできるので、文法的解釈としては、「能格自動詞文の文末に注記する形で説明する」というのが妥当な扱い方と言えるように思われる。 以上です。ご回答くださった皆様、ありがとうございました。