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アフガニスタン民主化失敗の原因
- アフガニスタンの民主化は欧米風の民主主義が根付かず失敗に終わった。
- 科学技術や経済の約束も実現せず、貧困層からの歓迎は得られなかった。
- アフガニスタンの政治・社会・経済制度や宗教が変化を妨げた。
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想像ですが、おそらくアフガニスタンという国自体が、民主主義を受け入れる歴史的土壌がない土地であり、中東の砂漠の国みたく、「部族の長」が部落の全てを統治する土壌が強くあるのでしょう。そしてそんな「小さな部族」があちこちに点在し(そもそも定住していたのかどうかも怪しい)、もっと言えば「国境線を引いて国にする」という発想自体がナンセンスな土地だったのではないでしょうか。法律の概念も個人の感覚としては希薄で、「長が正しいと言えば正しい」の域を出なかったのでしょう。長が死刑と言えば殺す、そんな感覚が残っていたのでしょう。 西洋文化が中東半端に流れ込まなければ、「女性が虐げられている」なんて感覚も、あの国の中では醸成されなかったのかもしれません。女性は長の決めた相手と結婚する、それだけ。他を知らないから。 言い方は悪いですが、「人間として」非常に未熟なままで、21世紀に至ってしまったように思えます。 ガニー政権は特に汚職腐敗が酷かったそうです。大統領になって権力を掌握したら、とたんに金だ利権だが舞い込んできて、一族郎党やら政商やらが跋扈して汚職の温床になったそうです。利権が目の前にあると我慢ができなくてすぐに汚職や不正に走るのも、人として未熟な証拠ですよね。アフリカの元植民地からの独裁国家にも似たものを感じます。アメリカの庇護のもとろくな国造りもなされず、ガニー政権は時にアメリカからの援助を求めてパキスタンにすり寄ったりもしてアメリカからの信頼を損ねた、というのも今回の混乱の大きな要因だったのかなと思います。 石油がないくせに国際社会でアラブの産油国みたく振舞おうとした、 そんな感じにも見えますね。 中村医師の尊い犠牲はいったい何のためだったのでしょうね。 元々、中途半端に手を差し伸べてはいけなかった国だった、 そんな気がします。
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- kuni-chan
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アフガニスタンに本当に必要だったものがわからなかった結果だと思います。 民主主義より必要としていたものを提供できていたらおそらく違った結果になっていたでしょう。 昔、外国人が殺されるのに日本人は殺されない事があったそうです。日本人は井戸掘りに来ていて、殺されたら水が得られなくなるので、住民が必死に守りました。政治体制より水、食料が最優先です。 タリバンに関してですが、こんな事があったそうです。 イスラム教徒の日本人がタリバンに誘拐されました。 イスラム教徒にとってお祈りの時間は重要な事です。日本人はイスラムのお祈りをしたのですが、誘拐犯は時間になってもお祈りをしなかった。タリバンがイスラムのお祈りをしない事はあり得ないので、タリバンを騙っている事がわかった。 タリバンでない自称タリバンが存在していて、この集団は外国人を誘拐して身代金で儲けていたようです。 結局、日本人は解放されます。熱心なイスラム教徒を殺すとどうなるかがわかったようです。 銃撃されて亡くなった中村医師はアフガニスタン社会に受け入れられていました。かんがい整備をすれば緑の大地にできる事を示しましたし、実際に耕地が増えました。 今思えばあの大統領と握手したのが間違いだった気がします。 アメリカにとって重要なのはアフガニスタンからタリバンを排除する事で民主化は必要としていなかったと思います。 政府があそこまで腐敗したら「民主主義=腐敗の象徴」と見られるでしょう。それが防げなかった事が失敗と思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 アメリカのやることというのはなんがずれています。金と武器があり過ぎるんでいわゆる上から目線ですべて対処しようとする。アフガニスタンは貧しい国かもしれませんが食料とかは自力で確保する力はあったと思います。社会的資本とかはゆつくり地道に整備すればよかったのです。正に中村医師のやりかたです。にもかかわらずアフガニスタンに合わない「民主主義」を押し付けようとした。アフガニスタン人が平和に暮らせる社会よりアメリカ自身に都合の良い体制をつくりあげようとした。将来経済進出するためにはアメリカの体制に合わせたほうが都合がいいわけですから。そしてそれに失敗したのです。日本はほとんど巻き込まれなかったわけですからそれはよかったです。
- DESTROY11
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アフガニスタンに限らず、イスラム世界を民主化するのは無理と思いますよ。 部族社会を基本として成立してきた宗教、文化、社会システム、歴史があり、民主主義という概念もないでしょう。 民主化するにはこれを全部捨てなければなりません。 日本統治で案外上手くいったので、いろんな国にチョッカイだしては失敗している。 が、日本が戦前から選挙も行われているし、民間人は「天皇の臣民」として皆平等という意識もありました。民主化の地盤はあったのです。 そろそろアメリカも気が付いてもいいんじゃないですかね。
お礼
アメリカの日本統治がうまくいったのはほんとに例外だったんです。幸運だったんです。それをアメリカはどこでも通用すると変な自信を持ったんです。実際それをいろんなところで実行したがうまくいかなかったのでしょう。アフガニスタンがその最大の失敗作になるかもしれません。それを思い知るにはあまりに多くの人命を失い多額の資金も無駄になったのです。ご回答ありがとうございました。
- eroero4649
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日本だってどこまで偉そうなことがいえるのか、っていうのはありますよ。 自民党の議員の40%近くが、世襲議員です。世襲議員て要するに「お殿様」じゃないですか。安倍晋三、小泉進次郎、鳩山由紀夫、田中真紀子、みんなそうですよね。本人に政治家としての資質があるかどうかってより「血統」のほうが重要です。竹下帝国の島根2区で、もし北川景子さんの旦那のほうのダイゴさんが出馬したらどうでしょう?おそらく、地元に1日か2日顔を見せてみんなに手を振っただけで当選間違いないでしょう。 これに加えて「タレント議員」も含めたら、ちゃんとした議員のほうがマイノリティなんじゃないかって思うほどですよね。いや仮にタレント議員でもちゃんと本人が「政治家として実現したいことがある」で立候補してやってるならいいんですよ。三原じゅん子さんみたいにね。でも現実は今井絵理子さんみたいなのも実際に立候補しちゃったら当選しちゃうわけじゃないですか。政治が成熟した先進国の人が聞いたらびっくり仰天ですよね。「テレビタレントとして成功して知名度があれば、政治に無関心でも当選する」って。 じゃあ日本でタレント候補禁止、世襲議員禁止となったら民主主義が上手くいくかというと、たぶんあんまり上手くいかないと思います。日本の政治は江戸時代と本質的に変わってないのですが、江戸時代はそれで約200年続き、何よりも重要なことはその間に反乱は一度も起きなかったのです(大塩平八郎の乱は一般的な反乱とはちょっと違います。あれは「乱」であって「反乱」ではないのです)。 日本ではなんだかんだいって江戸時代のような統治システムが一番上手くいくように、アフガニスタンにはアフガニスタンに合う統治システムがあるのだと思います。 歴史的に見ると、部族社会によるゆるやかな連合体というのが一番戦乱が起きないシステムであるといえそうですね。 またイスラムにおける女性の地位ですが、最もアメリカと友好的なサウジアラビアは女性の社会的地位がめちゃくちゃ低い国です。中東で一番女性の社会的地位が高かった国は、フセイン大統領時代のイラクです。現在進行形で一番女性の社会進出が認められている中東国はイランだと思います。どちらも皮肉にもアメリカと政治的に対立している国です。だからアメリカは決して「中東の女性の味方」ではないのです。 アフガニスタンに一番に作らないといけないのは、小学校です。アフガニスタンの識字率は男性で50%、女性は20%に過ぎません。男性の2人に1人は文字が読めず、女性は5人のうち4人が文字が読めません。このインターネットの時代に信じがたいことですよね。 労働者の質を上げるためには、文字が読めるようになることが必須です。だって文字が読めればどんな業務であってもマニュアルを読めばできるようになるからです。女性が文字を読めるようになれば、仕事の幅が広がり、結果として社会進出が進むようになります。きちんと教育を与えれば、あとは勝手にアフガニスタンの女性たちが自分たちで権利を勝ち取りますよ。
お礼
日本の政治が遅れているというより、世襲とかのほうが「民主主義」よりうまくいく、ということですか。カール・マルクスでしたっけ、アジア的生産様式、と言ったのは。生産様式がヨーロッパと異なっているなら政治制度も当然かなり隔たりがあります。日本も例外ではないんですね。いや日本の政治は「民主主義」は形だけ真似て社会・宗教・習慣・文化とかは変えなかったからこれまでなんとかうまくやってこれたのでしょうか。回答困難な難しい問題です。世襲議員は一般国民が選挙でそれを公然と認めているわけですからわれわれ自らそれが存続するよう願っていると言えます。当方はそれは間違っていると思いますけど多数派は違うらしいです。ご回答ありがとうございました。
補足
女性の地位と小学校のことですがどうでしょう。戦闘員養成のこと考えると小学校建設はあり得ます。もろん強い兵士を育てるためです。女性の地位はどうでしょう。ある国家が戦争に強くなるためには女性の力も借りなければなりません。タリバンがそれに気づけばそれをきっかけに女性の地位向上もあり得ます。いずれにしろアフガニスタンは当分戦争がらみで社会が変化します。
- dragon-man
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中国も同じですね。世界中が中国を民主化しようと50年期待し続けたがそうならなかった。中国共産党一党独裁ならぬ習近平一党独裁はますます強固になっている。図体がでかいのでアフガンより危うい。世界中、バカな民族はいるものです。
お礼
ご回答ありがございます。なるほど中国情勢がもっと大事かも。結論から言うと当方は中国には住みたくないです。たとえいま現在、経済高度成長をしているにしてもです。ただ中国国民にとってみれば悪いことばかりではないでしょう。なぜなら彼ら彼女らは「民主主義」をその身で体験したことがないからです。いろいろ世界中の情報は入ってくるし実際に外国で生活している人も多くなりましたから「民主主義」はもはや遠い国のことではなくなったんでしょうが経済的な成功を手放してまでその「民主主義」を手に入れようと試みるとは思えません。今の中国は「民主主義」をどこかに置いといて経済を発展させたからです。またこれからは国内的に引き締めが強くなりそうですね。豊かに生活を続けるためには中国国民は見ざる聞かざる言わざるになるんでしょうか。もっとも情報取得は昔も今もかなり制限されてるようですが。外国勢力が特定の国の社会を部分的にでも変えることができる、などというのは幻想に過ぎないことが今回のアフガニスタンの例で証明されたということです。
お礼
ご回答ありがとうございました。深刻でやっかいな問題です。ガニ大統領はまったく頼りない、というか三流の人物・政治家でした。欧米諸国も最初からアフガニスタンに手を出さなければよかった、と今は思ってることでしょう。いったいこれまでつぎ込んだ人命と資金はなんだったのか。「民主主義」を特定の国に根付かせるのは宗教を変えるくらいに困難なことだったのだ。キリスト教徒の多数がその信仰を捨ててなにか別な神を崇めたりしますか。どんな国でも一国まるごと別な宗教に改宗するということがあり得ますか。ないでしょう。アフガニスタンに「民主主義」を根付かせることもそれと同様不可能だったのだ。いかに「民主主義」が人類普遍の政治制度だとこちらの側で信じようともアフガニスタンにはアフガニスタンのやり方があったのだ。ここ最近のアフガニスタンの混乱した情勢はそのことをわれわれに教えてくれました。