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北朝鮮敵基地攻撃論への疑問
- 北朝鮮敵基地攻撃論に疑問:敵基地の発見方法は?
- 人工衛星の軌道や静止衛星の情報:索敵に十分か?
- グローバルホークなど飛翔体は索敵に適しているか?
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1991年の湾岸戦争のとき、当時でも軍事衛星は数メートルの大きさのものも判別できるといわれており、イラク軍の全ての兵器は多国籍(アメリカ)軍によって詳細に確認されているといわれました。ましてやイラクは砂漠の国で、隠れられるような場所はありません。開戦前に特殊部隊が密かに潜入して監視体制もあるといわれていました。 ところが開戦すると、あれほど圧倒的な制空権を握っていたにも関わらず隙をついてスカッドミサイルをどんどんイスラエルに撃ち込まれたのです。スカッドミサイルは大きいとはいえ移動式だったので密かに準備してぶっ放してすぐに退避すれば居場所を掴むのは非常に難しかったのです。湾岸戦争における、多国籍軍の最大の苦戦した戦場はそこでした。 北朝鮮の発射基地がどこにあるかはもちろんアメリカ軍は把握していますが、別の場所から撃つことが全く不可能かというとそういうことはありません。当然北朝鮮軍も一度も使われていない秘密基地というのも用意しているでしょう。イラクに比べるとはるかに山岳地が多い北朝鮮なら、そういうところを作るのも簡単です。 また通常ミサイルやその発射台が置かれている保管場所も山の中の地下保管庫などに置いてあって、それこそ核爆弾の直撃にも耐えられるように作ってあることでしょう。 また偵察衛星は地球の周りをグルグル回っていますから、常に北朝鮮上空にあるわけではありません。ひまわりのような静止衛星は偵察衛星より高い高度にあるので詳細なところまでは確認できません。また、アメリカにとって偵察の対象になるのは北朝鮮だけではありませんから、そうそう北朝鮮に集中させるわけにもいきません(他の地域の偵察がおろそかになります。そのタイミングを見計らってロシア軍や中国軍が入れ替えとかをするかもしれません)。つまり現実的に北朝鮮全土を24時間常に完璧な監視体制に置くことは不可能なのです。夜間の大雨が降っている間にミサイルを移動させるかもしれません。 私は偵察衛星の性能は世間でいうほどに高いものではないと思っています。だってさ、160キロから200キロ上空を、秒速8キロで飛行しているんですよ。秒速8キロですよ。カメラマニアからいわせると、それだけ早いなら高速シャッターになるのは当然で、物理的なF値の限界はF0.5(だったかな?)といわれているのですが、明るい(F値が小さい)レンズなら被写界深度(ピントが合う範囲)は狭くなるし、被写界深度を深くとったらシャッタースピードは遅くしないといけなくなります(手ぶれが起こしやすくなる)。間をとるには感度(ISO)を上げるけど、感度を上げればノイズで画像は不鮮明になります。 アメリカ軍はU2という1955年に初飛行した骨董品みたいな偵察機を未だに現役で使い続けているんです。これはソ連やキューバ上空で撃墜されたことがある有名な偵察機ですが、こんなものをまだ後生大事に使っているということは、偵察衛星が偵察機を全員リストラするほどの性能は持ち合わせていないってことの証左だと思います。 ですから質問者さんが懸念するように、先制攻撃で北朝鮮のミサイルを全弾破壊するということは事実上不可能です。だからやんないんですよ。そんなのができるなら、とっくにやってることでしょう。例え1発でも撃ち漏らせば反撃の大義名分を与えることになり、そのミサイルがソウルに飛ぶのか東京に飛んでくるのか誰にも予想することはできません。 「戦場の霧」というのですが、実際の戦争ではゲームと違って相手の情報はほとんど分かりません。一般的に、敵の情報が30%分れば戦争に勝てるといわれるくらい相手のことは分からないし、情報も錯綜するものなのです。
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- 441moe
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軍事最高機密です。 ご質問者さんの知る所は北朝鮮に筒抜けです。 米軍の北朝鮮軍事攻撃のサインが、在韓米国人の避難です。 韓国新政権が軍事機密の一部を北朝鮮に漏洩した時が韓国クーデターのサインです。 戦争するのに手の内見せる馬鹿いません。 我々知り得る話は相手に筒抜けだからです。
お礼
そうだとは思いますが、米軍の手の内を見せる必要はないので北がミサイルを発射するそばから打ち落としてくれよ、と心から願います。あるいは危機をあおって大大もうけしている勢力の思うつぼなのか。いい迷惑としかいいようがありません。 ご回答ありがとうございました。
- 92128bwsd
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1. 攻撃するべき敵基地をどう定義するか。敵基地攻撃には3つの考え方があります。i) 報復攻撃。日本が攻撃を受けた反撃で敵地を攻撃する。これは憲法上許されると言う解釈が大半。ii) 先制的。敵が明らかに日本を攻撃するための準備に着手したらその場所を攻撃する。これも合憲と言う考えが多いけれど、何を持って準備と言うのかが曖昧。ミサイルに燃料を詰めただけじゃだめだろうし、発射台に設置してもまだ日本が狙われているかどうかわからない。敵の交信を傍受してそれと衛星写真やレーダーをあわせて判断する必要があるでしょうが、正確には打ち上げられないと判断できないでしょう。ここのところミサイル実験が行われると即座にどこから発射されたか報道されていることからすると、ミサイル発射の場所と兆候は把握できているのだと思います。一方で、移動式発射台や地下や山中の発射基地もあり、また潜水艦発射のSLBMもあるので、すべての発射場所を24時間把握し続けることはできないでしょう。iii) 予防的攻撃。これは違憲の声が強い。予防的攻撃の場合は事前に可能性のある基地すべてを叩くことになるでしょうが、打ち損じは許されないことから、地下や山中、移動式、潜水艦がどれだけ展開されていて、どれだけ日本が把握できるか、米韓とどれだけ協力できるかにかかっていると思います。 ちなみに、人工衛星は燃料を使って飛んでいるわけではなく、地球周回軌道に乗った時の速度によってそれぞれの楕円軌道を描きながら慣性で地球を回っています。多少の軌道修正の燃料は持っていると思いますが、頻繁に使うものではありません。北朝鮮に関してはアメリカの10機以上の偵察衛星と日本も5機の情報収集衛星(偵察衛星)を飛ばしているのでそれらをあわせてかなりの頻度で北朝鮮の情報収集ができていると思います。 2. 軍の極秘事項なので誰にもわかりません。新聞の見出しくらいは判別できるとは言われています。今の撮像技術では解像度は十分あると思いますが、問題は大気のゆらぎによる影響。多分生の映像はもやもやでそれを時間軸で補正することで高い解像度を得ていると思います。 3 .詳しくは無いですが、RQ-4は30時間現地上空にとどまって走査活動を行えるので、必要があれば交代で24/365は可能でしょう。 移動式の発射台をどうやってとらえているのかわかりませんが、これまでのミサイル発射報道の状況から判断すると、発射前には把握ができていないように見えます。移動式の場合、どこから移動しているかをずっと追い続けないとならず、発射台が地下から出てきたらお手上げと思います。
お礼
人工衛星の燃料と書きましたのは、偵察目的の離心率の大きな人工衛星は厳密に同じ場所に帰ってくるわけではなく、反動推進により軌道を修正しないとならないはずで、地表の同じ場所に焦点を置いて人工衛星で周回のたびに観測するためには少しづつでも軌道修正のためにガスを噴射する必要があり、その状況が消費する衛星寿命はどの程度のものなのか知りたかったわけです。何かを燃やすわけではないので燃料という言い方が悪かったかもしれませんね。(天体観測衛星のハッブルなどは姿勢制御に太陽光発電で得た電力でフライホイールを回しているらしいですが。周辺との摩擦のない宇宙空間ですのでそれほどたくさんの「燃料」いるわけではないでしょうが発射時に積み込むことのできる量の制約というものがあるでしょうし。) 無人偵察機の場合。北朝鮮の国土面積が120,500平方キロメートル。2/3が山岳部でその10分の1が要観測地域で、10キロ四方が無人偵察機が受け持つ範囲だとすると常時80機ほどの偵察機を上げたりおろしたりしなければならなず、撃ち落とされたり故障したりで、かかるお金と得られる情報のバランスで考えるととても現実的ではないでしょう。なにより停戦条件違反になり、何が起こるかわからないという恐怖に直面することになる可能性もあります。今からではおそいですし。 敵基地攻撃など本当に残念ながら可能ではなく、むしろ我がほうにも破局を呼び寄せてしまうものでしかないとの話が真実に近いと、ここで質問してみて改めて感じるところです。 ご回答ありがとうございました。
- ww_x
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日本の現在の戦略はミサイル防衛(即ち敵ミサイル撃墜)でしのごうとするのが基本になってますから、現段階で言う「敵基地攻撃能力」もそのミサイル防衛を補完するものとして考えられてるんじゃないですかね。 北朝鮮の飽和攻撃の緩和を狙って、飛来ミサイルの本数を減らそうという戦術なのでは。 というか、現段階ではそういう戦術しか取りようがないわけですが。 敵の発射するミサイルの本数を減ずれば飛来する敵ミサイルの迎撃率が向上します。 把握できた範囲内で敵基地攻撃を行う、つまり移動発射台なら探知できた移動発射台のうち攻撃効果が上がると予測される物を攻撃して潰しておく、という戦術。 なので、現在の日本の低質な戦略を考慮すれば、探知・把握出来た範囲内で対応をするために、過分に高度な敵情勢の探知能力を保持する必要は必ずしもない、と考えられます。 敵基地攻撃能力は自民党が長年怠ってきた部分ですが、今後はその能力の向上が望まれるので、敵基地攻撃能力の一部としての探知偵察能力も含めてレベルアップさせてくつもりでしょう。無人偵察機グローバルホークの導入などもその一つでしょう。
お礼
いままでの話を総合すると敵基地攻撃能力はおろかミサイル防衛だってそれにかけた金額を考えれば、政治的役割以外は実際にはなんの役にも立っていない感じです。また、敵国の防空権に偵察機を飛ばすのも下手すれば停戦協定違反だと逆手にとって我が方が国際社会の中で立場を失うこともあり得ます。度重なるミサイル発射実験にしても1ヶ月にわたる米艦軍事演習による軍事的プレッシャーがあるからだとの言い訳を許してしまう可能性もありそうです。北朝鮮が常軌を逸しているのは間違いないとは思いますが、1941年の真珠湾の時のようにさすがに大々的に先に手を出してくる自滅的な行動に走らないのは馬鹿ではない、という証拠なのかもしれません。(ヨンビョン島砲撃事件は紙一重だったような…) 今大騒ぎになっている北極星だか火星だか知りませんが、実戦配備が終わっているとされ、小型核搭載に十分なペイーロードを持つノドンで横田米軍基地くらいなら十分攻撃可能らしいです。我が方の敵基地攻撃能力如何に関わらず、軍事的状況は変わらないとすれば、もはやできることは極端に限られているような気もします。 ご回答に感謝します。
情報を収集する人間も多分内部に入り込んでるでしょう。 あるいは内部からの情報を送る協力者がいるか…ここらも情報戦の一つです。 イラクで核開発が有った際にサイバーテロが行われてますが、イランはサイバーテロを避ける為にコンピューターはオフラインで一切ネットなどには繋がっていなかったのです。 しかしUSBメモリーを経由しサイバーテロが行われました。 これは直接コンピューターに接触できる協力者が内部にいたって事です。 http://wired.jp/2012/06/04/confirmed-us-israel-created-stuxnet-lost-control-of-it/ 要はスパイですが、この手はテクノロジーが進んだ現在でも情報戦の要になってます。 多分アメリカは周辺にすでにこの手の協力者がいるんだろうと思います。 情報戦って案外今でも泥臭いもんらしいですよ。
お礼
そういえば先の大戦中戦艦大和の最後の出港時間や航路など詳らかに米軍は知っていたようで、旧軍のかなり上層部に米軍と通じた者がいたのでしょうね。同じことを北朝鮮に対してやっていないはずはないとは思いますが、当然北朝鮮軍部では軍内部の情報の流通を制限しているとは思います。 北朝鮮にしても中国にしてもかつて日本がやらかした失敗をよく勉強しているようで教訓と対策をふんだんに提供している優しい日本の姿が浮かびます。悔しい限りですがね。 イランのオフラインの遠心分離機を米がハッキングで止めた話はネット上の何かの番組で聞いたことがありましたが、やるもんだなという印象でしたね。 ご回答ありがとうございました。
- ithi
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poor_Quark さん、こんにちは。 早期警戒管制機を常時飛ばしていれば、大体の北朝鮮の地理や地価の通路網も分かるんじゃないですかねえ?とにかく人工衛星にせよ、無人偵察機(スピード遅そう)にせよ、われわれなんかが考えてるほど、節穴じゃないと思います。 もう少しで、北朝鮮の全貌が分かり、攻撃のための情報を収集していると思います。
お礼
たとえば日本が攻撃を受けたときわずかでも失敗すれば、大変な被害を被ることになります。希望的観測をもとに攻撃を行った場合、北朝鮮の断末魔とともに、死なばもろともで核攻撃を受ければ、たとえピョンヤンに報復核攻撃を米がやってくれたとしても、失うものの大きさからいうと残念ながら我がほうの負けになります。 わずかな隙もなく完璧に最大200基あると言われる、核搭載可能の短距離ミサイルノドンの移動式発射装置をいっぺんに全部我がほうの敵基地攻撃能力により処理するための技術的裏付けを希望的観測にゆだねるのは危険この上ない行為かと。 もちろんご回答通りの現実が存在することを願うばかりではありますが、いくら靖国に祭ってやるといわれても(そもそも民間人は無理ですが)、進んで犠牲になることを宣言しないのは非国民だと罵られても、やはりあんなしょうもない国の最後っ屁のような巻き添えで死ぬのは絶対に嫌です。 衛星では無理なら、無人偵察機でしょうがそれにしたって北朝鮮の地方の山中にあるランチャーまで調べられるのかどうか。軍事情報なので細かい点までは知る必要はないのかもしれませんが、おおまかな技術の到達点や、かかるであろう膨大な費用を負担できるものなのかまで考えを広げた時、絶望するしかないという気がしています。 ご回答に感謝します。
軍事衛星の鮮明度の性能は一昔(日本ではカーナビ普及開始時期)から地上の新聞の文字が読めます。 茶の間で見ているマスコミの画像は公表用画像であり、分析画像ではありません。
お礼
にわかには信じがたいですがそれが事実ならいいですね。 そういえば、スタートレックに出てくる転送装置も米軍はすでに持っているとかいう人もいたようですが。自衛隊が持っているどこでもドアもなかなか。 早速のご回答ありがとうございました。
お礼
そういえば湾岸戦のとき英軍が偶然ランチャーを発見し地上戦の末、その一機の発射をくい止めたとかの例がたったひとつだけの事前制圧例だったかと思います。他の分野の科学技術もそうですが、我が方はすごい技術を持っているのだ、と半ばファンタジーのような状況を信じこまされ、そのファンタジーを根拠に敵基地攻撃が簡単にできるかのような幻想を振りまくのは、自国が大損害を受けるだけの結果にしかつながらないという先の大戦で得たはずの貴重な教訓を投げ捨てる行為に等しい、と私は思います。 ご回答ありがとうございました。