> If we had known your new address, we ( ) to see you.
もし、直説法現在を使えば、以下のようになりますね。
If we know your new address, we will come to see you.
これを単純に過去時制にすれば、以下のようになりますね。
If we knew your new address, we would come to see you.
仮定法過去と呼ばれるものですね。「あなたの新しいアドレス」を知らない状況で、もし知っていたら(これから)会いに行くと述べるものです。実際には知らないから、会いに行けません。
さらに過去に時制をずらすと、以下のようになりますね。
If we had known your new address, we would have come to see you.
これだと、「もし知ってたら、会いに行けた(のに)」と、新しいアドレスを知らなかったのは(現在もそうかもしれないが)過去の時点のことで、会いに行けなかったことも過去のことになります。4を選ぶと上記英文になります。
以上が、ifの直説法、仮定法過去、仮定法過去という基本になります。そのことは、よくご存知かと思います。
ですので、4は正解とできます。となると、3はどうかということになります
>3 would come
>「もし私たちがあなたの新しいアドレスを知っていたら、私たちはあなたに会えたのに」と仮定法過去と仮定法過去完了が混ざった公式を使うのかなと思い3を選びました。
そうするとなると、単純な直説法から、単純に時制を合わせた仮定法過去完了ではない、時制ということになります。時制の一致を破ることになり、学校の英語としてはあまり使われませんが、実用の英語では使うことがあります。例えば、
He said he is a good tennis player.
は、彼が言ったのは過去ですが、この文を言った時点でも彼が上手なテニス選手ということを表せます。お示しの文例で、このような時制を破った言い方だとして考えると、
1.if節は大過去、つまり主節より過去のある時点より過去。
2.主節は過去から見た未来で、現在からも見た未来を含意する。
ということになります。となるとif節は主節の時点よりも何かの過去のイベントがあり、それより以前の時点の話になります。そうなると、1と2の間に空白の期間が生じます。英文では空白の期間について何も言っておらず、解釈不能な何かが生じてしまいます。また、その空白期間に新しい住所を知った可能性も、示された英文を読む限りでは生じてしまいます。
前後の文脈で空白期間が何か、分かるようであれば使えるかもしれませんが、単独ではちょっと不自然でしょう。
ですので、普通は、そういう言い方は避けます。仮定法の例文でも、特に紹介はしないのは、上記のような不自然さが生じやすいからです。もし、以下のように過去のイベントを明示するなら、成立する可能性があります。
If you had told us your new address before the last train, we would come to see you tonight.
「もし終電前までに新しい住所を教えてくれていたら、今夜、そちらに行ったのに。」
このような特殊な文例でしか、if節:仮定法過去完了+主節:仮定法過去は使えません。また、元の英文では知覚動詞knowであるため、空白の期間について言うのが、ちょっと使いづらい面もあります(ですので、you tellに変えています)。
お示しの文例では、if節:仮定法過去完了+主節:仮定法過去という解釈で、3を正解とするのは、ちょっと無理があります。
しかし、もう一つ、見かけ上はif節:仮定法過去完了+主節:仮定法過去になるものがあります。if節が完了形である場合です。
If you have settled your new house, we will come to see you.
「もう新居に落ち着いてるんなら、会いに行きます。」
↓
If you had settled your new house, we would come to see you.
「もう新居に落ち着いてくれてるんなら、会いに行くのに。」
これもあまり使用頻度は高くないですが、if節に完了形を用いることはあり得ます。それの仮定法過去を言おうとすると、if節がhad done、主節がwould doの形になります。用法としては、お考えのような組み合わせではなく、純粋な仮定法過去になります。
しかし、お示しの設問ではif節に知覚動詞knowが使われています。普通は完了形にしない動詞です。if節が完了形という可能性を考えても、動詞がknowであるゆえに、3を正解として、選ぶことは無理があります。
いろいろ可能性を考えてみましたが、3も正解であるとするには、どうも無理があると言わざるを得ません。