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プログラマーが新薬を作る夢とは?
- プログラマーが新薬を作る夢
- 新薬作成のためのグラフィックTOOL
- 一般人に新薬開発の可能性
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質問者が選んだベストアンサー
ツールというのは道具です。 たとえば、心臓付近の微妙な手術をするとしますね。 神経や毛細欠陥をうかつに切断したりしないためには、従来経験豊富な意志の指先の職人芸に頼っています。 もちろんこういうベテラン医師が見つかって手術してくれればいいです。 でもこの医師も医学生時代は素人だったし、そんなにうまく手術なんてできなかったでしょう。 言い方は悪いけど、何度も失敗をしたりして、段々指先に技術が備わっていったと思われます。 経験用の実験台になって協力した患者さんもいたわけです。 ここで、血管にふれているか神経に触ったか感知してランプをつけてくれたりするピンセットやメスが発明されたら、やや未熟な医師でも事故を起こさないで済みます。 昔の医師だったら患者の肉体を経験実験台にしてしまったことが、このツールのおかげで防止できるようになったのです。 これがツールの本質です。 薬品開発においてはどうでしょうか。 これこれこういう構造の高分子が存在したら薬剤として有効だろうという確信があって設計するとき、試験管でいきあたりばったりの実験を繰り返すなら延々と時間がかかります。 そのとき、それをうまく仮想設計でき、仮想実験までできるツールがあったら開発にはものすごい力になりますね。 だけど、そのツールは「ガンを直す薬」「認知症を予防する薬」「難病の何かを軽減する薬」なんていう発想自体はできません。 こういうものを希望するなら、ガンはどういうときに発生するのか、どうすると増殖するのか、何をすればブレーキをかけられるのか、という基礎研究があってその考えを議論展開した上で仮想薬品を思いつくのです。 その、思いついた薬品はすぐに設計できる、というなら、研究と思考だけに集中できます。 なかなか実現できないから、思想が正しいかどうかもわからない、というのが従来の研究者の悩みだったのです。 簡単に人体実験をしてよいものか、という話が今IPS細胞というものの展開で片付きだしました。 また、こういうことをするとガンが増殖するというような実験もIPS細胞でできます。 これらもツールです。 ただし所詮ツールは、「何をしたいのか」「何を確認したいのか」という方向がはっきりしていないと、単なるおもちゃにすぎないという側面があります。 質問者様は、ツールができたら病気が片付くから、プログラマだけで医療が進むと思っておられる口調です。 これは車があって運転手がいたらどこにも行けるという話と同じです。運転手は行きたい先はないのです。 どこに行ってくれと言わないと、近くのコンビニにもいけません。
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- Macpapa10
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日本製薬工業協会の会員会社中17社の統計によると、1992年(平成4)~1996年(平成8)の5年間に、くすりの候補とされた合成(抽出)化合物は総計で32万832件にのぼります。そのうち自社開発によって製造承認を取得したものは、わずか53件でしたから、成功率は約6000分の1ということになります。アメリカの開発成功率が、5000分の1ですから、世界的にみても妥当な数値といえるでしょう。 誰が作っても6000分の1に変わりはありません。
お礼
製薬という物がいかに難しいかと言う事が解りました。勉強になりました。ありがとう御座いました。
- lunatism
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GreatAMさん、こんにちは。 まあ、夢物語です。 まず、どういう構造が、どういう薬理作用をもつか、ほぼわかっていません。 (この「ほぼ」という表現が微妙でもあるのですが) 例えば、カフェインは構造はわかっていますが、摂取して頻尿になる体内の作用は100%わかっていません。 つまり、どういう構造を作ればいいかが、そもそもわからないのです。 一部わかっている構造から、副作用がでやすい、薬理効果が低い、といった予想はできますが。 次に、仮に薬理効果を期待できる構造が分かったとして、どう作成するか、です。 人口合成にも限界がありますし、世界中からその物質をもった動植物などを探すのは、もっと困難です。 最後に、結局は動物実験、臨床試験はするコトになります。 パズルを解いて、合成器でつくって患者さん完治。。 うーん、100年後でも無理だと思います。
お礼
素人の投稿に、まじめに、答えて頂き大変感謝しております。とても勉強になります。ありがとう御座いました。やはり夢物語の様ですね。
お礼
>そのツールは「ガンを直す薬」「認知症を予防する薬」「難病の何かを軽減する薬」なんていう発想自体はできません。 PC上での新薬開発TOOLは、日本では、まだまだ、これからの分野です。アメリカなどでは、すでにSTARTしているようです。私も一人のプログラマーとして何が協力できるか調べて、協力してTOOLの開発に協力出来るように頑張りたいです。 外科手術的なお話から色々とありがとう御座います。