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実質為替レートについて

ε=e・Pu/Pj ε=実質為替レート、e=名目為替レート(1ドル=e円)、Pu=アメリカの物価水準、Pj=日本の物価水準 上の式が実質為替レートの求め方らしいです。 ここで質問なのですが、物価の上昇は、その国のインフレとなって通貨の下落となり、通貨安になるのではないでしょうか。 なので、分母の物価水準はアメリカと日本が逆だと思うのですが、どうなのでしょうか。 そこのところがよくわかりません。教えていただけたら幸いです。

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回答No.2

名目為替レートeは   e = \/$ = ドルの円で測った価値 実質為替レートεは  ε= e・Pu/Pj = (\/$)(Pu/Pj) = (\/Pj)/($/Pu) 話を具体的にするために、世界は日本とアメリカからなり、(マクドナルドの)ハンバガーだけが消費されるとしましょう。 すると、Pjは日本でのハンバガーの価格、Puはアメリカでのハンバガーの価格を表わし、たとえば、名目為替レートが1ドル=100円だとすると、εの式の、右辺の分子は日本で100円で買えるハンバガーの個数、分母はアメリカで1ドルで買えるハンバガーの個数を表わし、したがって、実質為替レートεとは、アメリカで買える1個のハンバガーは日本では何個分のハンバガーに相当するかを表わしたものということになる。いま、ハンバガーは日本では1個100円、アメリカでは1個1ドルとすると、   ε = 1 となり、別の言葉でいうと、為替レートは購買力平価説が成立しているといいます。 アメリカで1ドルで1個のハンバガーを買う代わりに、為替市場で1ドルを100円と交換し、それで日本でハンバガーを買っても、同じ1個のハンバガーが買えるからです。ε > 1なら、ドルは(購買力平価で測って)過大評価(円は過小評価)、ε< 1なら、ドルは過小評価(円は過大評価)されていることになる。 ・たとえば、日本でインフレが起こり、ハンバガーは1個120円になったとすると、名目為替レートが1ドル=100円のままなら、ε=0.833となり、ドルは購買力平価で測って過小評価(円は過大評価)されていることになる。この場合、名目為替レートが1ドル=120円へと円安になるか、あるいは為替レートがもとのままなら、アメリカのハンバガー価格が1.2ドルへとインフレが起こるか、日本のハンバガーが100円に戻るかのいずれかが起こらないと、通貨の過大・過少評価は是正されない。 ・より現実に近い例は、日本でデフレが起こり、ハンバガー価格が90円に下がった場合でしょう。このとき、名目為替レートが1ドル=100円のままなら、ε=1.11とドルは過大評価(円は過小評価)となる。したがって、為替市場では1ドル=90円に向かって円高にならないと過大・過小評価は是正されない(あるいはアメリカでデフレが起きて、ハンバガー価格が0.9ドルへ下落してもよい)。 ・いま、ハンバガーの価格はもとのまま(アメリカで1個1ドル、日本で1個100円)で、為替市場で1ドル=120円の円安になったとすると、ε=1.2となり、ドルは過大評価(円は過小評価)となる。為替市場で調整されないなら、日本でのハンバガー価格が120円になるか、アメリカのハンバガー価格が下落して0.833ドルになるかしないと過大・過小評価は是正されません。 まとめると、日本でインフレが起きると、ドルの過小評価(円の過大評価)となるので、それが為替市場で調整されるなら、円安とならないといけない。逆に日本でデフレがあると、ドルの過大評価(円の過小評価)となるので、為替市場は円高となる、ということです。 戦後の世界では、長い間1ドル=360円という固定為替制度(ブレトンウッズ体制)が支配していましたが、アメリカでインフレが進んだ結果、1ドル=360円という為替レートがドルの過大評価(円の過少評価)が起き、アメリカが1960年代後半から1970年代のはじめにかけて円の切り上げをせまったことは有名(アメリカは基軸通貨なので円に対して切り下げることはできない)。最終的にはアメリカがドルと金との交換を停止し、ドルの実質上の切り下げを実行した(いわゆるニクソンショック)。 なお、英誌「エコノミスト」は、マクドナルドのビックマックの各国の価格から、ビックマックで測った各国通貨の実質為替レートを計算して発表している。

noname#233787
質問者

お礼

ありがとうございます。たぶんあたまの中で名目とごっちゃにして考えてました。

その他の回答 (1)

回答No.1

>なので、分母の物価水準はアメリカと日本が逆だと思うのですが、どうなのでしょうか。 合ってますよ。 1ドル99円(ε=99)から、日本の物価が上がって円が下落して円安になったら、同じ1ドルを買うのに「もっと多くの円が必要」になります。 例えば「円の価値が半分になった」としたら「1ドルを買うのに99円あれば良かったのに、2倍の198円必要」になります。 つまり「εが99から198になる」のです。 為替レートは「1ドルが、その国の通貨で、いくらになるか?」ですから、通貨安になれば数値が大きくなり、通貨高になれば数値が小さくなります。

noname#233787
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 たとえば初期レートが1ドル100円で、日本の物価がインフレで2に上がった場合、 ε=e・Pu/Pjに e=100、Pu=1、Pj=2を代入すると、 ε=50とならないでしょうか。 インフレしたのに円高になるって、なんだかおかしい感じがしてしまうのですが、ここも教えて頂けないでしょうか。

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