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動物の人情・言語

 今朝、朝日コムにチンパンジーの行動が乗りました。 http://www.asahi.com/national/update/1015/OSK200910150010.html  お駄賃みたいな報酬がなくても、二人のチンパンジーはちゃんと相手のことを理解し、その必要に応じあうという内容です。  無論伝え合いの何らかの合図などはしているようですが、これは言語の一種とみられないでしょうか?  一般に動物たちには人情や言語が通じるように思わざるをえないことが多々あります。  生物学をご専攻された方、そしてみなさまのご意見やご感想を希望しております。  よろしくお願い申しあげます。

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  • ベストアンサー
  • ruehas
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回答No.2

こんにちは。 私も今朝この記事をたいへん興味深く読みました。 何の報酬もなくステッキを渡すというのはこれまで論議されてきた「動物の利他的行動」において有力な実験結果になるのではないでしょうか。そして、我々の人間の複雑な行動もその原点をモデル化することができるというのはたいへん画期的な、正に感動的な論点だと思いました。 ただ、それだけに気になって仕方がありません。記事末のコメントを読んで真っ先に疑問に思ったのですが、研究者は「おせっかいはしないが手助けはできる」と言っています。「見返りがない」というコメントでしたらそれで良かったのですが、果たして「手助け」が結論と発表するならば、どうやらこの京大グループの実験には明らかな欠陥があります。 チンパンジーは要求があればステッキを渡します。ですが、相手がジュースを欲しがっているだけでは何もしません。このため、チンパンジーはジュースを取りたいという「相手の事情」を理解しなくても、単に要求があればステッキを渡してしまう可能性があります。 ならば、檻の向こうが見えないようにし、相手がどうしてステッキを欲しがるのか分らないようにして実験を行ってみる必要があったはずです。これでステッキが渡されてしまいますならば、チンパンジーは必ずしも相手の事情を理解する必要がないということになります。 どうしてこんな単純な見落としをしているのでしょうか、専門の学者グループにしては少々お粗末な実験だとしか思えません。 見返りのない利他的な行為であることに間違いはありません。ですから、これが観察されたならば実験は成功です。ですが、この場合「要求に応じるか応じないか」というのは飽くまで「自分の事情」であります。従いまして、相手の事情を理解しなくても良いということになりますならば、それを「手助け」や「おせっかい」と安易に結論付けることはできないはずです。やはり、研究者の最後のコメントが不味かったですね。 大脳辺縁系の発達した哺乳動物には我々人間と同様の情動と感情表出が可能であることは解剖学的な事実です。果たして、非言語コミュニケーションとしての「情動疎通」は多くの動物で観察されており、我々人間はこれによって他人の心中を理解しています。 ですが、この結果を確かなものにするためには今回の実験では不十分です。「チンパンジーはステッキの使い方を知っている」となっていますが、これだけでは間違っても相手の心情を理解していることの証明にはならないです。

krya1998
質問者

お礼

 ありがとう御座いました。  私はどちらかというとではなく、まったく心情と能力ではいわゆる“ぶんけ~”ということで、気分で言動して70数年となっています。  あまり非人情な実験をしたくない気持ちで、そうかそうかで済ますことになりがちです。  大学図書館ですがこんなふうで46いました。やはり“ぶんけ~”の単科大学でした。  仰せの批判はまことに大事だと今更ながら思います。多分、第一段階の実験と知認だと存じます。  ですから発表は尚早であったと存じます。これから更に実験をして、成果が発表されることでしょう。  期待することがたくさんあります。  この機関の若い奇特な先生が私のいた大学に講義に来てくれたことがあり、こういうご研究なのかと思っています。  仰せのように中途半端ではありますが、素晴らしいと存じます。これからでしょうね。  ありがとう御座いました。

krya1998
質問者

補足

 ありがとう御座います。  うぅ~ん。ど素人の私はもう感激してruehasさんのようには読み取りと評価を欠落させてしまいました。  でも何かしっくりこないところがあった事は、今更ながら合点がいくような思いです。  そうなんです何度も読んだけれども、どこがどうおかしいという判断が出来ませんでした。  ruehasさんのお教え回答を拝読し、あぁそうだったとわかったくらいなんです。  本当にありがとう御座いました。

その他の回答 (1)

回答No.1

科学の本を読むのが好きで、生き物が好きな、趣味的知識の者です。専攻してなくて申し訳ない。 動物の行動学を調べると、多くのほ乳類が、人間と同じような心理を持っていると感じますね。論理の複雑さや、段階の深さが違うだけで、思考能力の発達した生き物は多いと思います。 学問として考えるとき、例えば「言語学」の人は、人間の言葉を研究していて、歴史的に語源を考察しても、人間が人間になるかどうかの原始的言語まではたどり着けません。 生物学の人は、鳴き声が言語と呼べるところまで進化しているかどうかを研究しますが、言語そのものについては研究しきれない状況だと思います。 チンパンジーの論理性や、言語の研究は、今までにあまり手をつけられなかった空白の学問を埋めるものだと思います。 また、進化の研究のなかでは、身体的な研究は進んでも、「心」の進化を扱った人はいないようにも思います。 今後、心の進化を研究する人が現れてほしいと感じます。

krya1998
質問者

お礼

 ありがとう御座いました。  動物の親子とか、動物の子どもの写真はとてもほほえましく思います。  中島敦さんとか、雨月でも魚や動物に意識が入る物語がよくあります。  単なる怪異の物語としてより、私は動物に親近感をもっています。  保存のファイルやフォルダーもたくさんたまりました。  私自身は、物語も写真もダメなんですが。楽しいだけでして。  ありがとう御座いました。

krya1998
質問者

補足

 早速、何か同じ思いにおいでになられる方のご見解とご見識に接して、たいへん嬉しく存じます。  論理の複雑さ段階の深さでの価値評価は、その基準を何にとるかでことなりますよね。  無論、人間の論理性や深さを規準的に考えると、人間は発達しているといえると存じます。  でも素直さとか、本当性ということ(むずかしいのですが)ではどちらがどうともいえないと存じまして。  原始的言語って、原始的人間にいくのでしょうが、宗教の中にはそれは神だというのもありますね。  実はそれを読んだ後、保存したいなぁと思っていたら、コムにも載ったのです。  だから人間は最初から嘘もある、そして現実をきちんと表現するとはいえない、言語を持っているものだ。というのですが。  生物学のプロパーの方は動物の言語と生活、そして心の研究は未開拓の分野なのですか。専門家の成果が期待されます。  付加ですが、全く同じ記事と写真が赤旗の日刊紙にもありました。  実はそれを保存したいなぁと思っていたら、時間が経ってからコムにも載ったという次第でした。ありがとう御座いました。

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