完全形でない3変数関数の微分方程式の解法
全微分方程式A(x,y,z)dx+B(x,y,z)dy+C(x,y,z)dz=0がある。この式をPとおく。ここで、ベクトル値関数f=[A,B,C]とおき、f・(rotf)=0となるならばPは積分可能でその一般解は下記の手順により求まる。
手順1:Pについてdz=0とすると、Adx+Bdy=0となる。この式をQとおく。これが(∂A/∂y)=(∂B/∂x)を満たすとき、また満たさないときは積分因子μをかけることによりこのQの一般解ξ(x,y,z)=E (Eは定数)が得られる。
手順2:Pの両辺にλをかけたものの一般解を求める。するとλAdx=(∂ξ/∂x)となる。これから、λの値を求める。
手順3:ξの全微分はdξ=(∂ξ/∂x)dx+(∂ξ/∂y)dy+(∂ξ/∂z)dzとなり、このうち(∂ξ/∂x)dx+(∂ξ/∂y)dyはλAdx+λBdyとなるが、最後の(∂ξ/∂z)dzだけはλRdzとなるかは不明である。
dξ=(∂ξ/∂x)dx+(∂ξ/∂y)dy+(∂ξ/∂z)dzと(∂ξ/∂x)dx+(∂ξ/∂y)dy=λAdx+λBdyより、λAdx+λBdy=dξ-(∂ξ/∂z)dzとなる。
するとPの両辺にλをかけた式は、λAdx+λBdy+λCdz=dξ+{λC-(∂ξ/∂z)}dz=0となる。
ここで、λC-(∂ξ/∂z)=ηとおくと、λAdx+λBdy+λCdz=dξ+ηdz=0となり、2変数の全微分方程式dξ+ηdz=0が得られる。この解が結局全微分方程式Pの一般解となる。
ここで質問です。
手順1でdz=0とした式Adx+Bdy=0 (∂A/∂y)=(∂B/∂x)、またはμAdx+μBdy=0 (∂μA/∂y)=(∂μB/∂x)を解くとこの一般解、ξ(x,y,z)=Eが得られ、この関数ξの全微分はdξ=(∂ξ/∂x)dx+(∂ξ/∂y)dy=Adx+Bdy=0、またはdξ=(∂ξ/∂x)dx+(∂ξ/∂y)dy=μAdx+μBdy=0になるのが分かります。
手順2,3でλAdx+λBdy+λCdz=0という式が出てきますが、これはλをかける事により完全形になっていると思われます。しかしなぜλAdx=(∂ξ/∂x)となるのかが分かりません。ξはAdx+Bdy=0の解として現れる関数なので、λAdx+λBdy+λCdz=0を満たす関数は別にあり、例えばこれをσとすると、この関数の全微分はdσ=(∂σ/∂x)dx+(∂σ/∂y)dy+(∂σ/∂z)dz=λAdx+λBdy+λCdz=0となり、λAdx=(∂σ/∂x)dxとなるのではないのでしょうか?
それともこの関数σがξと一致すると仮定しているのでしょうか?
それからもう1つ気になるのですが、手順3で「最後の(∂ξ/∂z)dzだけはλRdzとなるかは不明である。」とありますが、これもよく意味が分かりません。なぜ(∂ξ/∂z)dzだけλRdzとはなるか分からないのでしょうか?
おそらく私が根本的に間違っていると思いますので、詳しい方教えてください。お願いします。
お礼
素早い回答ありがとうございます!おかげですっきりしました!