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事物の本性について(Pierre Klossowski)

noname#96756の回答

noname#96756
noname#96756
回答No.2

ri_rong様、こんにちは! わたくしの方こそ、ごていねいなお礼と補足を頂戴出来て、本当に嬉しく思います。 思いつくまま綴っていきますので、そこはri_rong様にリードをお任せしたいと切に願っております。 よろしくお願い申し上げます。 >バタイユの質問を早くに閉じられたからです。 はい、おっしゃる通り、早く閉じるように自身にそう仕向けました。 わたくし自身が質問者という立場で「哲学カテにてバタイユを論じる」ことへの難しさを察したことも理由の一つです。 いずれにしましても、バタイユに関する自らの理解度が低いことに不満がありましたので、これにつきri_rong様が「白馬の騎士」となって一筋の光明を指し示して下さるに違いないと、バンザイ状態、大喜びでウカレまくって一人踊りしている状態です♪ 但し、哲学カテで脳内バッテリーが干上がった状態につき、本当にお手柔らかにお願い申し上げます。 あれ、「白い馬」って。 何故「白」なのでしょうね。 「中立」という意味合いよりも、「聖なる」「汚れのない」「清らかな」という「白」という色彩がもたらす「侵犯への神聖さ」を「あえて意図的に」イメージづけたかったから、なのでしょうか。 「白い百合」は主にキリスト教において、いつしか聖母マリアの純潔の象徴として、受胎告知などの絵画に描かれてきたモチーフです。 また、先のwikiにおける現存していない、チェザーレ・ダ・セストによるダ・ヴィンチ模写絵画上の「二本脚立ちの白鳥」は、ri_rong様のまさしくご指摘通り、グレイッシュに陰を帯びて意味深な雰囲気を醸し出しております。 他の絵画と異なる点につき、非常に興味深いところです。 そして…地面に横たわる赤ん坊たちの傍らには「たまごのカラ」まで「ごていねいに」描かれているのには、さすがダ・ヴィンチ、気が効くなあ、と微笑んでしまいますよね。 いや、ゲイ嗜好のKYなだけでしょうか? http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Leda_and_the_Swan_1505-1510.jpg では、何故クロソウスキーは白鳥を「陽の光の下」で堂々とまるで「白雪」を想起させる美しさでもって描いたのでしょうか。 しかも「滑稽なまでの笑いを携えて」です。 これが今までの古典的なモチーフとは異なり、クロソウスキーが意図したところであって、≪事物の本性≫そのものズバリ、バタイユの説く「笑い」と「エロティシズム」の関係性を指す絵画であるかのようです。 >僕にとっては陽光を浴びた乳房や尻の下に隅どられる陰に、いちばん性を感じるからです。 >そしてその顔は、男である僕にとって、最も遠いところにある存在です。 はい、おっしゃる通り、人間の性的欲求とは本質的に禁忌と侵犯からなる所業であり、時代を通していかに形態が変化すれども、本質的なところにおいては大差がないとするならば。 「隅どられる陰」は禁忌の領域であり、レダに限らず女性の顔、ことに「女性の視線」は、男性にとって侵犯するには最も要らざるべき遠い存在なのでしょう。 そして、ある意味では、わたくしたち絵画の鑑賞者たちは、「レダと白鳥と下に横たわる人間とのやりとり」をまるで「盗み見」している錯覚に陥ってしまうのかもしれません。 バタイユの『エロティシズム』(ちくま学芸文庫)のテクストを適当に借りて申し上げるならば、「エロティシズム」とは、存在が意識的に自分を揺るがす[問いに対する]不安定さのことなのであり、それ自体の生起がもともと宗教的領域の外にはないわけであって、まさにキリスト教こそはエロティシズムに対立し、大半の宗教を断罪してきたゆえに、ある意味でもっとも宗教的ではない宗教である、ということでしょうか。 また、wikiによる「この絵画はフランス王ルイ15世の摂政で、絵画収集家としても知られるオルレアン公フィリップ2世が所有していたときに大きな損傷を受けた。彼の息子のルイも熱烈なまでの芸術愛好家だったが、自身の行動に対する周期的な道徳心の高下に悩まされており、あるときこの作品に描かれたレダをナイフで切り裂いたのである。修復はされたものの、完全にもとの状態に戻すことは不可能だった。」という「内なる道徳心との葛藤」と「暴力によるレダへの侵犯」のエピソードも非常に興味深いところのように察せられます。 冗長になってお見苦しい限りですが、いかがお考えでしょうか。 逆にわたくしからは、バタイユの主張はわれわれ日本人にも真に援用し得る性質のものなのか、ri_rong様にうかがいたいところです。 >かの質問で「わたし」について存在論的破局 >「全ての≪交流≫は自己滅却と犯罪に加担するものである」について、哲学的対話とは如何なるものであるか――これについての所見をもしも述べたとすると、その批判は人格に及ぶ場所から抜け出して、 >まったく、そのものずばりをお書きになる方です。 はい、これにつきましてもこちらでご指南をお願い申し上げます。 以前別の質問を立てたさいに、「わたくし」は「mashumaro2という固有のID」に対して何度か糾弾を受けた経験があります。 当時「わたくし」はシャット・ダウン後も非常に後味が悪かったのですが、今現在においては、「わたくし」と「mashumaro2」とは全く別物ではないにせよ、異質でニアリー・イコールに過ぎない、と達観しております。 ちょっと関係ない話だったでしょうか?相変わらずトンチンカンでKYですみませぬ。 ただし、「んま~。なあんでみっともなく恥ずかしいフーコの和訳をワザワザ晒してくれちゃうわけ?まったくもう!!」と、年甲斐もなく暴れることもありますけどね♪

ri_rong
質問者

お礼

>はい、おっしゃる通り、早く閉じるように自身にそう仕向けました。  とお書きのように、エロティシズムの根底には、箱を閉じてしまうような――そういう必要性がまずあるのではないか? と思っていたからで、閉じるように仕向けるという意思の告白、閉じたという行為が、まず根底になければならない――そんな気がしたんです。その「閉じた」ということが、 >「わたくし」と「mashumaro2」とは全く別物ではないにせよ、異質でニアリー・イコールに過ぎない、と達観しております。  と仰るように、実は人に境界を失わせることなのではないか――バタイユはそう言っているのではないか、と僕には思えます。  嗚呼、少なくとも懺悔室で告白はできました。今、胸をなで下ろしています。

ri_rong
質問者

補足

 こんばんは、マシュマロさん。ご回答をありがとうございます。  まず、興味深い絵を教えてくださってありがとうございます。  なるほど、グレーですね。卵の殻もある。でも、この赤ちゃんにはヘソがあります。  それが悩ましいと思いました。殻があるのにヘソがあるということは、ヘソはそれほど神聖ではないのでしょうか。確かに色々な意味で考えさせられる絵です。それに、この鳥は女性の陰を演じている。やはり、彼は黒くなろうと考えているのでしょうか。  おまえは邪まなのか? と訊いてみたくもなります。ところで、 >なあんでみっともなく恥ずかしいフーコの和訳を  と仰る点について、少し弁明をお許しください。  実はあの訳と同じ意の文章を『自己への配慮』で偶然にも見つけた時、僕は思わずのけぞったんですよ。よもや、文意をここから拾い出しているわけはなかろう――と思ってです(すいません)。同じ文字の羅列が、別な意味を当て嵌めて別々のテクストに織り込まれている。その事実を見つけたとき、僕は「神よ」と思いました。となれば、  意を決して、それを訴えねばなりません。僕はいったい、どうなるだろう――という不安に慄きながらです。  >何故クロソウスキーは白鳥を「陽の光の下」で堂々と  あるいは「滑稽なまでの笑いを携えて」読む――ということが、もしもかの絵に意図された事だとしたら、もしもそれが事物の本性なのだとしたら、クロソウスキーはずいぶん痛いところを突くものだと思います。  けれど滑稽ではなく、もっと別な種類の笑いに変わる――というのが、ベルグソンとバタイユの違いだったと思います。あなたのお気持ちを察すれば、白さを超えて、むしろ白々しさに代わったものが滓のように身体のうちに貯まり、忍び笑いをしながらスパーンと大きな音を立てて僕は張り倒される――というような感じでしょうか。  告白すれば、僕は望んだんです。火照った頬に感じる「何か」を。それは、

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