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日本はなぜ、米英に戦争を仕掛けたのでしょうか?

se_tutoieの回答

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回答No.9

#7です。 >北朝鮮の軍艦が対馬海峡や津軽海峡を航行したら、マスコミと国民は大騒ぎになるでしょう。しかし、だからと言って、日本政府は北朝鮮に抗議できるでしょうか。まして日本の軍隊(自衛隊)が北朝鮮の軍艦の航行を妨害できるでしょうか。その軍艦を攻撃できるでしょうか。両海峡とも国際海峡なのです。日本に危害を加えない限りは、我々は北朝鮮の軍艦を見物するほかないのです。 >蘭印(オランダ領東インド)の資源を積んだ日本の商船がフィリピンやマレーの近海を航行する際には日本海軍の軍艦が護衛しますが、その場合も、フィリピンの米軍もマレーの英軍も手が出せません。公海だからです。日本の軍艦を見物するほかないのです。 現代の方が例えとして分かり易かったと判断した私が間違っていました。例えとして出した、現代の、国連や国連安保理がその機能を如何なく発揮し、国際公法も遵守され仮に違反した場合には国際司法裁判所で裁かれる「平和な」時代と当時とでは、時代背景も国際関係も全く異なるのです。例として不適切なものを提示してしまい、申し訳ありませんでした。 確かに、現代であれば、質問者様の様に「日本の軍艦を見物するほかない」という結論に至ることに対して異議を差し挟む余地は全くありません。しかし、当時、既に日独伊三国軍事同盟(枢軸国)vs.ABCD包囲網(連合国)という国際関係上の対立の構図は出来上がっていました。ただ、そうした中でも「日米諒解案」はデリケートな国際関係の間隙を抜ってできた産物と言えましょう。 それを機能不全にしたのが松岡や近衛達であることは昨日ご説明した通りですが、さらにそれを追い討ちにかけるように決定的にした動きドイツのソ連侵攻(1941年6月22日)とアメリカの対独参戦及び対ソ援助の開始で、これによってもうアメリカは日本に対して宥和策に出ないと「腹を括った」わけです。 昨日書き落としてしまったことがあります。細かいことですが、もう少しこの後の日米関係をみていく上で重要ですのでお付き合い下さい。 アメリカの対独参戦の後、7月25日、アメリカが在米日本資産の凍結令を公布。7月28日、日本軍が南部仏印に進駐。8月1日、アメリカは直ちに対抗措置として対日石油禁輸に出る。これはもう今のアメリカの北朝鮮に対する制裁措置どころの話ではありません。既に日本は軍隊を南部仏印に進駐させており、南部仏印で軍事衝突の可能性がある。フランスには当時ナチスの傀儡のペタン率いるヴィシー政権とは別に、ロンドンにド・ゴールの亡命政府があり、フランス国内ではナチスに対する地下でのレジスタンスに必死という時代で、連合国側は当然ヴィシー政権を認めていませんから、これは連合国側領土に対する進駐と同様と映るでしょう。 アメリカの対日石油禁輸とは、要するに資源のない日本にとって艦隊や商戦を動かせる燃料の補給を断つ意味がありますから、それでも強引に日本の商船と護衛の艦隊をオランダ領東インドに差し向ければ、今度はアメリカは自衛のためという口実で日本の商船と護衛の艦隊を沈めにかかるでしょう。公海を航行していようと何だろうと最早関係ないわけです。 なぜ自衛目的でアメリカは日本の商船と護衛の艦隊を沈めることが認められるのか――。その理由は、当時、既に遠く大西洋で、アメリカからはイギリスへの援助物資を満載した輸送船が多数就航していました。各船団には駆逐艦の護衛がついており、これをコンボイと呼んでいました。もし輸送船団がドイツ潜水艦に攻撃されれば、護衛の駆逐艦と潜水艦は戦闘状態に入り、それは米独戦争の開始ということになります。アメリカは、そうした戦闘を「自衛権の発動」とみなしていたのです。全く同じことが太平洋にも当てはまるからです。

hinode11
質問者

補足

>当時、既に遠く大西洋で、アメリカからはイギリスへの援助物資を満載した輸送船が多数就航していました。各船団には駆逐艦の護衛がついており、これをコンボイと呼んでいました。もし輸送船団がドイツ潜水艦に攻撃されれば、護衛の駆逐艦と潜水艦は戦闘状態に入り、それは米独戦争の開始ということになります。アメリカは、そうした戦闘を「自衛権の発動」とみなしていたのです。 アメリカは非常に身勝手です。当時、英独は(国際法上)正式の戦争状態にありました。この場合、戦争に巻き込まれたくなければアメリカは中立を守らなければならないのです。にも拘わらずアメリカはイギリスに軍事物資を援助しました。アメリカは中立を放棄したわけです。このアメリカに対してドイツは攻撃する権利があったのです(アメリカの輸送船団のみならず米本土を攻撃しても良い)・・ >もし輸送船団がドイツ潜水艦に攻撃されれば、護衛の駆逐艦と潜水艦は戦闘状態に入り、それは米独戦争の開始ということになります。 大西洋でアメリカ輸送船団がドイツ潜水艦の攻撃を受け、護衛の駆逐艦が潜水艦に報復攻撃を加えるという場面は実際、頻繁に発生しました。アメリカ軍民の犠牲者も出ました。その都度アメリカのマスコミも報道しました。しかし、アメリカの世論の多数は、依然として欧州戦争への参戦に消極的でした。ドイツとの本格的な戦争に反対だったのです。だからルーズベルト政権は対独宣戦布告できなかったのです。 (1)万が一、バシー海峡で日米両軍の戦闘が発生しても、それは局地的な紛争に終り、日米の全面戦争に発展する可能性は低い。 (2)仮に全面戦争になるとしても、アメリカが日本に第一発を発射するか、または宣戦布告するかのいずれかのケースが発端となります。つまり日本は、国際社会の場で、「日米戦は日本の自衛戦争である」と主張できる明確な根拠を確保できる。アメリカと戦争するにしても、アメリカ側に第一発を打たせるべきです。

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