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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:マルクス・エンゲルス著の「ドイツ・イデオロギー」について)

ドイツ・イデオロギーとは?私的所有が生産諸力の桎梏となった理由について質問

ringouriの回答

  • ringouri
  • ベストアンサー率37% (76/201)
回答No.3

この部分で著者が念頭に置いているのは、周期的に襲ってくる経済恐慌とそれがもたらす社会の混乱・貧困化の馬鹿馬鹿しさです。恐慌が人間社会の発展(経済の側面でいえば生産諸力の発展)に対する大きな阻害現象であり、それを克服しないと社会の発展はありえないであろうという立場なのです。(歴史経済学的観点から)生産諸力の発展にとって現代の資本主義的生産様式の束縛(そのメインは生産手段の私的所有)が克服しなければならない最大の制約と認識しているのです。 生産手段の私的所有が現代社会の生産諸力の発展(成長)を束縛する「枷(かせ)」になっている、という内容の短い解説が引用箇所の最後の一文です。この部分は長い時間のスケールで理解する必要があります。 次の著者のビジョンを読むと、少しは理解が進むかな... -『反デューリング論』からの引用- 恐慌のたびに、社会は、自分自身のものでありながら自分で使用できない生産力と生産物との重圧のもとに窒息してしまい、消費者がいないために生産者が消費するものを何も持たない、というばかげた矛盾に当面して、とほうにくれる。 生産手段の膨張力は、資本主義的生産様式がそれにくわえている束縛[つまり私的所有のこと-引用者]を爆破する。この束縛から生産手段を解放することは、生産力が不断に、たえず速度をくわえつつ発展してゆくための、したがってまた生産そのものが実際上無制限に上昇してゆくための、唯一の前提条件なのである。 それだけではない。社会が生産手段を取得すれば[つまり生産手段の私的所有がなくなれば-引用者]、生産にたいする現存の人為的な障害が取り除かれるばかりでなく、現在では生産の不可避的な随伴物となっていて恐慌の際に頂点に達する、あの生産力と生産物のまったくの浪費や破壊もなくなる。 さらに、そうなれば、今日の支配階級やその政治的代表者の愚かな奢侈的浪費がなくなるので、大量の生産手段と生産物とが全社会のために利用できるようになる。 -引用終り- (それにしても、どの本も翻訳があまり良くないのには閉口しますね。) このような「社会主義(生産手段の社会化)」のビジョンは現在の我々から見ると、いかにも歴史的な制約を受けているという感じがします。 このような生産諸力の発展に無限の期待をするかのような視点は、資本主義成長期の山と谷(恐慌)の大きなうねりの中に生きた人達にとっては、ヒューマニズムあふれる偉大なビジョンだったのでしょう。現代でも資本主義社会の本質的な部分は変わっていませんが、「社会の発展」をとらえる視点が著者達の時代とは微妙に異なってきていると思います。 『ドイツ・イデオロギー』を深く理解するためには、著者の後期の著作を読んでから、また戻って再読するというやり方が良いかと思います。

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