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官能基
rei00の回答
- rei00
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ペ-パ-薬剤師の rei00 です。 前半の官能基のことはお二人の回答がありますので,garrant さん御指摘の酸の定義と水素結合について補足いたします。 まづ酸の定義ですが,酸の定義としてア-レニウスの定義,ブレンステッドの定義,ルイスの定義があります。 ア-レニウスの定義:中学レベルの定義。 酸:水に溶けて H+ を出すもの。塩基:水に溶けて OH- を出すもの。 酸,塩基は水に溶けた状態のものに対しての定義です。そして H+ は水と結合して H3O+ の状態になっています。 ブレンステッドの定義:高校レベルの定義。 酸:相手に H+ を与えるもの。塩基:相手にから H+ を受け取るもの。 したがって,水に溶けなくても酸,塩基になります。相手との相対的関係で酸にも塩基にもなります。また,ア-レニウスの定義での酸は H2O に H+ を与えて H3O+ になりますからブレンステッドの定義でも酸です。ア-レニウスの定義での塩基は OH- を出して H+ を受け取りますからブレンステッドの定義でも塩基です。 ルイスの定義:大学以降のレベルの定義。 酸:相手からローンペアを受け取るもの。塩基:相手にローンペアを提供するもの。 ブレンステッドの定義での酸は H+ を与えますが,H+ は相手のローンペアを受け取りますのでルイスの定義でも酸です。ブレンステッドの定義での塩基は H+ を受け取りますが,H+ を受け取る際にロ-ンペアを提供するので ルイスの定義でも塩基です。 ここで,一応ルイスの定義は別として(含めても説明の用語が変わるだけで,ほぼ同じです),酸の強さは H+ を与えやすいかどうかで決まります。御指摘の様に HF のイオン結合性は HCl よりも強いので H+ を与えやすい事になります。 次いで,水素結合です。これは HF を例として説明しますが,HF の様にイオン結合性が強い(分極していると言います)分子では,分子内に+電荷を持った部分(HF では H+)と-電荷を持った部分(HF では F-)ができます。この+電荷を持った部分と-電荷を持った部分の間に水素結合と呼ばれる結合ができます。 このため,HF は ・・・-H-F-H-F-・・・・ といった形で存在する事になります。この様に繋がった状態ですので,相手に H+ を与えにくくなります。 実際は,上2つのバランスの結果,水素結合の影響の方が大きく,「HClとHFではイオン結合性はHFの方が強いのに、HClの方が強い酸を示す」という事になります。この様な場合はそんなに多くありませんので,例外といっても良いでしょう。 なお,分子の結合や酸,塩基の定義については「ウェッブアカデミー化学講座 分子の構造」のペ-ジ(URL 下記)が参考になるかと思います。 あ,tukitosan さんに先を越された。でも,折角だから回答しときます。
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薬剤師さんなんですね。すごいなー。 いつも丁寧な説明をありがとうございます。