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官能基について
問題で、「電子を引く(吸引する)性質を持つ」官能基と「電子を押す(供与する)性質を持つ」官能基を選べというのに当たりました。 選ぶ官能基は、 水酸基、エーテル結合、アルデヒド、カルボニル、カルボキシル、エステル、スルホン酸、ニトロ、アミノ とありました。 私が有機化学の教科書で調べてみましたら、電子吸引性とか供与性は芳香族の所にありまして、この場合については納得できました。 しかし、この電子吸引性、供与性というのは、芳香環につく場合のみにいわれるのでしょうか? 問題の意味的にこの官能基なら、必ずこの性質を持つ、と決められる感じがしたので、わけがわからなくなりました。 うまく説明できませんが、官能基別に反応性とか性質についても、教えていただけたら嬉しいです! よろしくお願いします。
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- anthracene
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同じ官能基でも、芳香環や二重結合、三重結合といったパイ電子を持つ構造に結合しているときと、そうでない(エタンなどの)アルカンにくっついている場合では相当に異なる性質を示すことがあります。 すでに調べていらっしゃることかとは思いますが、アルコキシ基(MeOなど)の場合、ベンゼンにくっついていればNo.1の方がおっしゃっているとおり電子供与基として働きます。これはベンゼンのパイ軌道と酸素原子上の非共有電子対の電子的な相互作用によるものです。しかしながら、たとえばジエチルエーテルのような場合、酸素原子は電子求引性しか示しません。これは、アルカンの場合にはパイ軌道を持たないため、酸素原子上の非共有電子対が流れ込む軌道が無いからです。 ほかの例だと、ハロゲン原子(特にフッ素原子)の性質が同様の理由で、ベンゼン環に付いた場合とアルカンに付いた場合でかなり異なってきます。 化学の基本的な情報から、いろいろな化学反応のことまで集めてあるサイトがあるので、参考になるかと思います。
電子吸引性(求引と書くことが多いですが)と供与性に関しては、誘起効果と共鳴効果に分けて考える必要があります。芳香族化合物の場合にはそれらが総合的に作用することになります。 それに対して、脂肪族化合物に関しては、必ずしも共鳴効果が作用するとは限りません。主として誘起効果の影響が出ることもあります。 たとえば、OHなどは酸素の電気陰性度が大きいために、電子求引性誘起効果を持ちますが、多くの場合それよりも強い電子供与性共鳴効果を示すために、全体としては電子供与性になることが多いといえます。 こういった事情があり、簡潔な説明は困難ですが、単純化すれば、脂肪族化合物も含めてほとんどの場合に芳香族化合物の場合と同様の性質を示すと考えて良いでしょう。 >問題の意味的にこの官能基なら、必ずこの性質を持つ、と決められる感じがしたので・・・ そうなるのが官能基というものです。特殊な事情がある場合を除き、官能基の種類が同じであればどの化合物においても類似の性質を示します。
お礼
w-palaceさん、大変参考になりました。 官能基が同じであれば物質が違っても同じ性質をもつなんて知りませんでした。 勉強不足ですね・・。 どうもありがとうございました。
お礼
anthraceneさん、どうもありがとうございました。 参考URLみてみます。 有機化学の教科書でもっと勉強してみます。