• 締切済み

ある貧困国の格差社会の中の犯罪

一昨日フィリピンで起きたバスジャック。 犯人の要求は貧しい子供たちに教育を… 人質は子供たち。 訴え方は誉められたものではないが、国の現状を世界に発信できた。 フィリピンの格差は日本とは比べ物にならないほど大きく、貧しい人間が何を訴えようとも政府には届かない現実。 苦肉の策ではあるが見事に政府上層部に影響を与える事件である。 行為は非難されて当然。罰も当然。おそらく教師を含む犯人は死刑。犯人たちもその覚悟。 あの国でお金目的以外の犯罪は珍しい。 しかしこのような思想を持ち始めた人間が出てくるのはプラスかも知れない。今回は間違った方向に行ってしまったが‥ 選挙や裁判などあのような国では役に立ちません。 議員が一声欠ければ判決は間逆になるし、選挙も金をばら撒いていれば当選する。 それが常識である。選挙が国を良くする等と言う教育すら受けていないのだから‥ 日本も高校生の授業料減免などは基準が年々下がってきていますね。 高校に通わせることの出来ない家庭が増えてるのはご存知ですか? いずれ日本でも同じようなことが起こるかもしれない。 今の庶民を無視した政治では‥ 皆さんはどう考えます?

みんなの回答

  • xxa31a
  • ベストアンサー率56% (23/41)
回答No.3

まず、犯罪に関する議論には立場によって論点がかみ合わなくなる事が多いです。 犯罪というものに対する捉え方というのに政治感による違いがあり、 リベラル派は「貧困」「不平等」「剥奪感」というのを掲げ、 保守派は「家族の崩壊」「警察の薄弱」というのを掲げてきたように思います。 剥奪感というのには絶対的剥奪と相対的剥奪があり、 豊かになったはずの先進国でも後者が主張されるようになりました。 逆に保守派・新自由主義者は福祉に依存する人々を糾弾し、 強権的な犯罪対策を主張するようになりました。 ここでリベラル派によって犯罪の原因とは サッチャー・レーガン流の「生活不安を増大させる」新自由主義改革であり、 保守派にとっては逆に「福祉依存症」とリベラルな家庭観になります。 社会的弱者の犯罪は、リベラル派にとっては「強者の悪」を象徴し、 保守派にとっては社会的弱者の「自己責任」、 あるいは社会的弱者への偏見と結びつきます。 教育に関しても、リベラル派にとって悪いのは 個性を尊重せずに斉一な優劣意識を育くむ教育となり、 保守派にとって悪いのは個人主義の浸透、責任を伴わない権利となるようです。 あるいは民族主義復古思想に犯罪を持ち出す層があれば、 福祉費用を職業訓練に回して「福祉依存症」とされる問題の解決を図ろうという動き、 市民社会といったコミュニティの絆を深める事を重視する動きも出てきました。 デュルケムやマートンに始まる犯罪の学術的理論にも様々な解釈があるようです。 ここで個々の主張に対する私の意見というのは差し控えておきます。 共通して言えるのは、犯罪問題が従来よりも大きい政治的重みを帯びてきたことです。 で、仰るような(人間的倫理を除く)経済問題に対する意見としては、 今日の新自由主義的な経済改革には、 度を越してしまっている国が多い印象を私は持っています。 「昨日の真理は今日の迷信」(アマルティア・セン)というように、 これが70~80年代に経済の効率化に寄与していた政策であると認めたとしても、 今日以降では顕著な弊害を修正する必要性は高まってきているように思います。 多くの国で、中間層からの没落、低所得層の拡大が顕著になってきています。 1人当たり所得は数十年前よりも大きく向上したのにも関わらず、 一方でかつてのような完全雇用は得られなくなり、 減税(実は富裕層以外には度々の負担増加)という名目の下で、 福祉国家にヒビが入れられてきました。 ここで富裕層に対するルサンチマン(怨念)意識を敬遠して、 サッチャリストの繰り返し唱えるように、富裕層の富の拡大が中間層~低所得層の 家計の成長に寄与するならばよしとしてみてみても、 それでもなお、彼らの主張する富裕層への「インセンティブ」政策が 本当に中間層~低所得層の家計に効いているかというのは 怪しくなってきている印象を持っています。 部分的にはエリート層の教育訓練的活性化が、 リベラル派の支持者が眉をひそめるような政策でも 効率に寄与する(してしまう?)ものも少なくはないとは思いますが、 それでも目下進められてきている税制的エリート優遇が、 社会的公正・・・この難しい概念・・・に果たして寄与しているのでしょうか。 先進国でも途上国でも、「周縁化」された層が増え続け、 グローバリゼーションが万民の効用の最大化からは程遠い形となっていることを 憂慮する向きが強くなってきました。 経済的生活地盤の不安定化に対する社会不安の高まりが多くの人々を襲うようになりました。 豊かなはずの先進国で、庶民が解雇に対する恐怖感に恐れ慄くようになりました。 また近年ラテンアメリカ・東南アジア・ロシアを襲った経済危機は、 社会的弱者を直撃し、人々の生活を大きく揺るがしました。 グローバリゼーションが、経済の可能性を高めるものである一方で、 経済政策はあまりにも多くの人を不幸にしうるものでもあります。 新自由主義が経済的自由主義と政治的権威主義の結合という形をとって 社会的下層や外国を不満のはけ口としていることも、 社会不満層の効用の回復には繋がりがたいという袋小路の構造を痛ましく思います。 福祉の受益者や外国人労働者は社会不満層の糾弾の対象になりますが、 どうも彼らの政治的主張を実行した所で、 むしろ社会不安を再生産し拡大しないかという問題意識があります。 一方では、社会民主主義的な福祉国家政策が、 選挙上の利害から特定の職種に福祉が偏向するようになったという事にも、 反省する必要性が大きいように私は思っています。 経済成長率が低くなり、旧来の増税による福祉国家の構築や、 業種単位による漸進的な生産手段の公有化(国有化)はあまり現実的ではなくなってきました。 理想的には、グローバルな単位で万人の平等・公正を高める条件下において、 ・人間を中心とした開発 ・労働市場における福祉・労働条件の拡充 ・社会不安・雇用不安の少ない生活環境 を法整備によって構造を変化させることが、未来にはどうにか実現できないものかと思います。 現実には、非常に難しいものですね。

berunard
質問者

お礼

熱弁ありがとうございました。 おっしゃるとおり世界的な格差拡大の傾向は感じますね。 国家的レベルから我々の生活レベルまで。 今後是正されていくようにも思えませんし将来的な社会構造の進化を願います。我が子や子孫のために。 そして今回のマニラでおきた事件のような事が起きない世の中になることを切に願います。

  • cse_ri2
  • ベストアンサー率25% (830/3286)
回答No.2

自由主義経済においては、努力した人が報われる仕組みになっています。 働かず・学びもせずといった人が増えれば、貧困層が増えるのもこれまた仕方のないことでしょう。 しかし教育については、機会の均等を守るためにも、可能な限り多くの子供たちに教育の機会を与えるべきです。 現在、公教育の荒廃が問題になっていますが、これについては安倍政権の教育改革に期待します。 義務教育から先の教育課程についてですが、幸いなことに日本は奨学金制度がそれなりのレベルになっていますから、生活がよほど厳しくても本人に学ぶ意欲さえあれば、高校より上の教育を受けることは不可能ではありません。 高校に通うことができないのは、本人および家族に高校に通わせる意欲がもともとないことが主な原因でしょう。 結論として、今の政府の政策はそれ程間違っていません。 ただし、セイフティネットを拡充させて、貧困家庭に生まれた子供でも、上にはい上がることのできる仕組みは充実させるべきです。

berunard
質問者

補足

働かず・学びもせずといった人が増えれば、貧困層が増えるのもこれまた仕方のないことでしょう。>日本では非常に当たり前のことですがフィリピンでは学べないし、学校行ってない人間は働けない。 今回の事件はこのことを訴える為の苦肉の策でしょう。厳罰は当然ですが思想排除の裁きでない事を切に願います。 話を日本に戻しますが、安部政権の教基法改革は教育格差拡大と切り捨ての改革と思います。現在進められようとしている義務教育費国庫負担金の削減・廃止によって、財政に余裕のない地方における教育の切り捨てと教育機会の不平等が進みます。 将来的に経済性での教育格差は必ず出てくるようになるでしょう。

  • 10ken16
  • ベストアンサー率27% (475/1721)
回答No.1

結局、米国流の近視眼的な経済政策しかとれず、 企業もそのルールに乗るという選択しか 出来ていないというところに問題があるように思います。 極端にマクロな見方をすれば、 日本社会の『中流層』に行くべきお金が、 現在は企業に行っていると。 短期的には企業の収益は上がるが、 長期的にはどうでしょうか。 日本の(特に工業の)内需は、 中流層の購買力に支えられています。 従って中流層が崩壊すれば、 日本の屋台骨である産業が崩壊します。 この不都合な真実、誰もが分かっているけど、 誰も手をつけたがらない。 手をつけられる立場の人は、 最後まで守られる(逃げ切れる)からでしょうが。

berunard
質問者

お礼

日本人総中流の時代は終わりを告げ、 下流という言葉が出てきている始末。 上流の人間が考え、社会を作っているのだから、 しょうがないのかもしれませんね。 日本国が抱える莫大な借金はさらに格差を広げていくでしょう。

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