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「収束」を定義すれば、位相も定義できる?

ringohatimituの回答

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回答No.3

ヒルベルト空間上の線形作用素にいろいろ位相は導入できます。それらはすべて局所凸位相と呼ばれるもので一般にあるセミノルム族が与えられたときにそれらから定義される開近傍系を基に作られる位相です。ここら辺の話は関数解析の本に載っていると思いますが詳しく知りたいのなら一般的な関数解析よりも作用素環論、作用素論の本の最初の部分などを参照すると良いと思います。 回答に戻りますが参考になるかどうかかなり怪しいですが一応質問者さんの言いたいことを踏まえたつもりになると。。ヒルベルト空間上線形作用素の場合に絞りますがその場合上で述べたセミノルムというものが定義されていますよね?すなわちA→|<ψ|A|φ>|という写像です。 これはある意味各Aに対して距離(もしくはノルム)みたいな数値が決められていて点列{A_n}がAに(この尺度で)収束するということを |<ψ|A-a_n|φ>|→0で定義しているわけです。 これは自然に次の開集合系(開近傍系とも呼ばれる)を誘導します: V(B: ψ,φ:ε)={B: |<ψ|A-B|φ>| < ε} これらの形の集合の有限個の共通部分、任意和からなる集合を開集合と定義します。するとこれはもとの意味での収束と同じ収束を意味しています。近づくという感覚はε>0という任意の正数を導入したところにあります。若干ここで注意すべきところは「この位相でA_nがAに近づくということは高々有限個の上の形の開集合(B=A)が存在してある番号以上のすべてのnに対してA_nがその有限個の集合に含まれている」ということです。無限個の共通部分ではないということですね。このような話は位相の基本ですがweak-topology,weak operator-topology(wo-topology), strong-topology(norm-topology), strong operator-topology(so-topology), weak*-topologyなどいろいろ導入されていて面白い作用素環論の本が個人的にはお勧めです。すでに知ってらっしゃるかもしれませんが蛇足ながらフォンノイマン環の話はこれらの位相のひとつで閉じているある部分空間は代数的に特徴付けられる(Double commutantと呼ばれるもの)という基本定理から始まっていてなかなか興味深いものです。

eatern27
質問者

お礼

>V(B: ψ,φ:ε)={B: |<ψ|A-B|φ>| < ε} 実は、これと同じような事を今日、考えていたのですが(右辺は、{A: ・・・}と解釈します)その時はψ,φの扱いに悩んでいました。 右辺を {A:任意のψ,φについて|<ψ|A-B|φ>| <ε} {A:<ψ|ψ>=<φ|φ>=1なる任意のψ,φについて|<ψ|A-B|φ>| <ε} などと考えてみたりしたのですが、本当にこれで上手くいくのかな、と悩んでいました。(少なくとも、前者は上手くいかない) ですが、仰る式を見る限り、ψもφも、εのように一種の"パラメータ"とみなせばいいんですね。なるほど、確かに、それなら上手くいきそうな気がします。 >ここら辺の話は関数解析の本に載っていると思いますが詳しく知りたいのなら一般的な関数解析よりも作用素環論、作用素論の本の最初の部分などを参照すると良いと思います。 図書館に作用素環論の本が置いてあったので、何度か手を伸ばそうとしたのですが、何と言うか、同じシリーズの本に「佐藤超関数」のようないかにもごつそうな名前があるのを見ると、何故か手が引っ込んでしまうんですよねw まぁ、どっちにしても、この辺りの本はもっと詳しく勉強するつもりでいるので、またその時に質問することがあるかもしれませんが、その時はよろしくお願いします。

eatern27
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。(先ほどお礼の法に書き忘れてしまいました。申し訳ありません。) 考えている空間Xの極限を、別の空間における位相による極限を用いて定義した場合にもほぼ同様のやり方で空間Xに位相が導入できるだろうと思います。まぁ、これだけで私の疑問のほぼ全てが解決したと言ってもいいのですが、 実は、質問文あるいは#1さんの補足を書くときに、(弱収束の定義のように) 「空間Xの極限は、別の空間における位相を用いて定義していることにしよう」 という事を書こうかどうか悩んだのですが、結局、書きませんでした。 というのは、 「任意の点列は任意の値に収束する」 「有限個のnを除いてa_n=αが成り立てば、数列{a_n}はαに収束する」 という定義のように、別の空間の位相を用いない定義もあるなと思ったからです。(それぞれ、密着位相、離散位相における極限と一致します) これ以外には、一切思い浮かばないのですが、これ以外にもあるかもしれないので、あえて限定しませんでした。(ただ、こういうものをきちんと扱おうと思ったら、#2さんの補足に書いたように、「極限の公理」みたいなものがないと困りそうなので、考えなくてもいいかな、と思ってきました) もう1つの理由としては、 「別の空間の位相の意味で収束して、しかも、別のある条件を満たす」場合に収束するという形の定義もありうる、というのもあります。(もともとの疑問となった収束の定義は、こういう形の定義でした) まぁ、これに関しては、 >V(B: ψ,φ:ε)={B: |<ψ|A-B|φ>| < ε} と同じような手法で定義したものと、"別のある条件"を満たすものとの共通部分を考えてやるだけで上手くいきそうですかね。

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