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胚乳と種子
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1は小学生に理解できるように厳密な答をするのは難しい質問ですね。胚乳は、旅立つ子供(胚)に親が持たせてやった弁当のようなもの、とでも説明しましょうか、厳密ではないですが。子葉は明らかに子供の体の一部です。発生の起源が違うのですが、この説明には高校生物の知識が必要です。 2マメ科植物のように養分を先に子葉にすべて移して(弁当の例でたとえると、旅立つ前に早弁をして)、発芽の際には養分をたっぷり蓄えた双葉になる植物もあれば、ドングリの仲間のように子葉は胚乳から胚に栄養を送るためのパイプのような物に変化していて、双葉として展開しない物もあります。「葉」ということばをどのように定義するかによるでしょうが、これも難しい質問ですね。
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- 24blackbirds
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新約聖書の「はじめに言葉ありき」に見事に要約されているように、この世の物事に名前を付けることで人は世界との関わりを構築してきました。今上映中の「ゲド戦記」でも(映画自体は賛否両論ありますが)、物の真の名前を知ることが魔術の本質と語られています。われわれの先祖もこの国を言霊の幸わう国、と定義してきました。名前には威力がある。名前は物の本質を示す。実はこれは学問の大前提でもあります。 で、なぜ葉の姿を失っても子葉と呼ばれるか、という話です。この話は、進化論と切り離しては語れません。「かつて子葉であった物から進化して子葉の形を失っているが、発生の過程の中で子葉と同じ位置づけを持つ」ものを、便宜的に子葉と呼んでいるのです。共通の先祖からの進化、が前提。でも、進化論では、すべての生物は共通の先祖から進化した、と考えています。では、どこで分類もしくは命名の差別化を? 例えば、鳥の羽根は進化の過程のなかでは哺乳類の前足と「相同」と評価されます。元々同じ物が別の機能を持つように進化した、と考えられているのです。ですから、鳥の羽根を前足と表記すべきだ、という議論は正当なわけです。でも、そうすることのメリット、デメリットを考えると、やはり、鳥類に於いては前肢は羽根とする方がメリットが大きいと判断されているのです。 同様に、団栗の子葉は葉の名前をはずし、別の名前を与えるべきだ、という議論も当然成り立ちます。しかし、動物界における鳥綱の位置づけ(鳥って、いっぱいいますよね)と、植物界におけるブナ科コナラ属の堅果・団栗(そんなに種類ありませんよね)の位置づけを比較して、団栗のみに対しあたらしい学術用語を設定するメリットは格段に低いことはご理解いただけるでしょう。 学術用語を闇雲に増やすことの弊害もバカにはなりません(闇雲に増やすと、ちょっと違う分野の研究者どうし話が通じない、ということが生じます)。 ということで、子葉という用語に関しては、生理生態的な位置づけよりも進化の過程で同じ位置づけにある(相同器官、といいます)ことを重視して、命名されているのです。魚では胸びれ、獣では前肢、鳥では羽根というように別の専門用語を設定することももちろん可能なのですが、それをしていないのはどこかの偉いさんの判断。冥王星を惑星とするかどうかで今、もめてますよね?結局は人間の判断と言うことなんですよね。
お礼
う~ん、すばらしい。 なるほどなあ、と思いながら読ませていただきました。 ありがとうございました。 心から感謝申し上げます。
- hisa-gi
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>1 胚乳は「栄養が蓄えられているところ」です。 胚乳がない植物では、子葉に栄養が蓄えられています。 胚乳と子葉とは別物です。 >2 そうです。 (一般的な)植物には単子葉類と双子葉類がありますが、 双子葉類の発芽した子葉がいわゆる「双葉」です。
お礼
ありがとうございました。 「胚珠」ってなんでこういう漢字を使うのですか?どういう意味があるのですか?
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お礼
おおっ!!すばらしい解説!! ありがとうございました。 なんで「胚珠」というのか、「子葉」は栄養をなくしてなおかつ「葉」といえるのか? その辺がまだわからないのですが・・・