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トヨタの株を買うことが、なぜ「投資」なの?
先日読んでいた株式投資の本で『投資』と『投機』の違いが語られていました。大体の趣旨は、『投機』が売買益を目的として株を買うのに対して、『投資』は投じた資金を通して企業の成長を支援するところにあるというような内容でした。しかし、イマイチこの定義がしっくり来ないのです。 楽天が先日公募増資を発表しましたが、楽天の成長を信じて公募増資に応じるのは投資かなと思います。楽天はそこで得た資金を何らかの事業活動の拡大に使うわけですから、投資の定義にあてはまります。ライブドアなんかも高い株価を背景にM&Aを積極的に進めていたわけで、結果はともかくとしてこの手法を評価してライブドア株を買うのも投資の一つだと思います。 ところが、例えばトヨタのような事業活動を全て自己資金や銀行からの借入や社債等で賄い、場合によっては自己株式を逆に消却しているような企業の株を買うことが、上記の定義に従うなら『投資』と言えるのか?疑問に思っています。売却益狙いでなくともそのような企業の株を例えば配当狙いで買うのは、期限のない債権を買うことと変わらないですよね。 『投資』の定義として、株主総会で発言する権利も挙げられていたのですが、欧米と違って株主総会はほとんど形骸化(最近は少しマシなのかもしれないけど)している日本においてはこれも説得力の無い考え方です。 実は、私の考え方はどこか重要なポイントが欠落しているような気がしています。投資の考え方を是非ご教授願います。なお、タイトルにトヨタと書いたのは、トヨタを日本を代表する企業として挙げただけで、それ以外の他意はありません。
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#2です、難しい質問なので、正確な答えは出せませんが村上ファンドの手法どちらかって言うとバリュー投資に近いと考えています。 「東京スタイル」「日本電設工業」「阪神電鉄」・・・どれも資産株ばかりです。 日本電設工業はITバブル時に株価が200円台(配当利回り4%台まで上昇)まで下落しました。 ITバブルが崩壊すると逆に値上りしていき、今ではPBR1倍まで上がってしまいました。 つまり、実質的な株主価値が高い物の、経営者が株価を上げる努力をしなかったり、手持ちの現金の有効活用がされていない企業を議決権などを用いてぶっ叩いて株価を上げているのかな?(自信なしですが・・・) それから、バリュー投資も見方を変えれば投機とも考えられます。 しかし、そもそも株主価値が高いのに、株価を上げる努力を怠ったり、業績がパッとしなくて株価が安値に放置されたりと理由は色々です。 基本的には投機は株主価値を考えません。 又、自分が美人だと思う人では無く、皆が美人だと思う人に投票する事が投機を成功させる秘訣だと考えられますが、バリュー投資では「見た目は美人じゃないけど、中身(資産)は良い」と考えられます。
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- phj
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#3です。 丁寧な答礼ありがとうございます。 さて、ホリエモンの株式投資についての自己責任ですが、経営する側に投資した人は、その株数に応じて株主総会などで発言権を有しています。またでたらめな(犯罪的行為を含む)経営を行っている経営側に対して、株主訴訟などの法的対抗手段も有しています。 また経営側は経営状態を正直に報告する義務があります。(今回ホリエモンは赤字を黒字と偽って正直に報告しなかったのが逮捕された容疑です。) しかしながら、まじめに経営していたとしても、どのような会社が利益を上げるか分からないので、投資する側がどこに預けるか(投資するか)は、やはり自分の判断に頼るほか無く、他人の意見に賛同されて投資されても、それは意見でしかないでしょう。 なお投資か投機かは、投機的に株を買った場合でも、売る前にLD事件のようなものに巻き込まれた場合には、株主として訴訟を起こすことができるのですから、投機的か投資かは、やはり投ずる側の視点だと思います。
お礼
お礼が遅くなり申し訳ありません。 株主代表訴訟ができるからこそ、株主にもリスクを負う責は生じるわけですね。確かに仰るとおり、訴訟を起こすかどうかは投資する側の視点ですね。ただ悲しいかな、日本の場合は株主訴訟にも制限をかけようという動きがありますよね。日本は経営者天国のような気がします。 ご回答ありがとうございました。 なお、丁寧にご回答いただき甲乙つけるものではなかったので、ポイントは再回答いただいた順につけました。
- phj
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投資でも投機でも、それをしようとする側の視点での言葉です。 つまりこの場合の「資」とは投資をしようとする人の資財のことです。 投資をしようとする人が、どのような会社・事業にかかわらず、自分の資財を他人の経営手腕に任して儲けてもらうことが投資です。 もちろんただ任せるだけではなく、経営をチェックするために株主総会があります。 投機は、株を買うのは同じですが、投資と違い、短期間の株式価格の変動の機会を利用して利ざやを稼ぐことです。 いずれにしても「投」には自分の何かを投じる、一旦投じたものは帰ってこない可能性があるという意味で、自己責任が原則なのはいうまでもありません。 また債権を運用する場合は、あらかじめ利率として返済額が契約されていますから、帰ってこない場合もありますが、安全性の点から資財を投じる投資とは区別されます。
お礼
明確な定義ですね。つまり、「投資」/「投機」の切り分けにおいては、企業側の視点は関係ないということになるでしょうか? ところで「自己責任」という言葉で前から気になっているのですが、ライブドア事件で小泉さんがライブドア株を買った人が損失を出すのは自己責任、って切り捨ててましたよね。『投機』した人に対してはその言葉はぴったりと当てはまると思うのですが、『投資』した人に対しては少々むごい言葉のように思いました。開示されている情報を信じて買ったわけですからね。でもホリエモンが好きで買った人については、やはり「自己責任」のようにも思ってしまいます。 ご丁寧に説明いただき、ありがとうございました。
「投資」「投機」の厳密な定義は難しいですが、私なら次のように考えます。 「投機」・・・自分よりも愚かな投資家がいる事を前提に、自分で買った値段よりも高く買ってくれる愚かな投資家に期待する投資手法。 「投資」・・・将来の株主価値の高まりに期待して、現在価値で購入して、将来、その会社の株主価値の高まりを正当に評価される事で利益を得る投資手法(グロース)。 又は、現在価値が株主価値に比べて過小評価されている会社を現在価値で購入して、将来、その会社の株主価値が正当に評価される事で利益を得る手法(バリュー)。 ですから、LDショックの時のように、LD株を信用取引の担保にしてトヨタを買う事をすれば、マネックス証券がLD株の担保価値を実質0にするような事をしただけで、追証を防ぐ為にトヨタを売らざるを得なくなります。 その結果、トヨタが5600円まで大暴落しました。 ですから、この場合はトヨタを買っていても、投資とは呼べず投機です。 その他に、投資か投機か?の意見が分かれる事があります。 例えば、ヘッジファンドの場合は、例としてJR西日本とJR東日本の株価の収斂、拡大する時に利益を得る手法が行われる事があります。 例えば、JR西日本とJR東日本の株価の差が拡大する場合は、JR西日本をショート、JR東日本をロングにすれば良い。 しかし、これが投資か投機か?は判断が難しいです。 何故なら、投資家がヘッジファンドを長期投資で買う事をして、現物株式との組み合わせによってリスク分散も可能になります。 投資の観点からすれば色んな資産に分散投資する事でリスク分散する事は投資の基本です。 でも、やっている事が投機とも見る事が出来ます。
お礼
「ヘッジファンド=投機」程度に短絡的に考えていましたが、確かにロング・ショートという手法を考える時、投資・投機の定義って難しいですね。しかもそのヘッジファンドに投資する投資家って、投資なの?って考えたこともありませんでした。ヘッジファンドの成長性を期待=ファンドに対する投資家ってことかな。そういえば昔、株や債権で大損失を出したヤクルトやサンリオに投資することも同じことですよね。村上ファンドの手法はやはり投機なんでしょうか。 ところでバリュー投資って読みようによれば投機の定義と似てますよね。 ご丁寧に説明いただき、ありがとうございました。
その会社が好き・その会社の成長性に期待・その会社の安定性に期待・その会社の理念に共感・・等(つまり、ライブドアであっても成長性を信じて株を買うのも当然投資です)、なんでもいいですが貯蓄のつもりで大事な虎の子をその企業に資金を預けるのが投資です。 たとえトヨタであっても、その企業の内容を調査するでもなく単なるチャート分析だけで売却益狙いで短期売買を繰り返すのは投機です。(トヨタでは短期売買は難しいですけどね) だから、ライブドアだから投機でトヨタだから投資と考えるのは間違いでその売買スタイルによるものです。 ただ、今、ライブドア株で行なわれているのは短期利ざや狙いの投機だと思います。 と、私は解釈しております。
お礼
要は資金を出す側が「投資」と考えるのか、「投機」と考えるのかの違いということですね。その考え方はよくわかります。「好きだから買う」というのはある意味では論理的な動機ではないので、「投資」という一見分かりやすいように見えて実は定義が難しい言葉には却ってぴったりと当てはまるような気がします。 ライブドア株は事件の前から値動きのいい株という面とホリエモンのキャラやM&Aを積極的に多用した事業拡大で急成長しているという面の両方から人気化していたように思います。前者は「投機」で後者は「投資」なんですよね。今ライブドアの被害者が集まって訴訟を検討しているようですが、果たしてどちらの方が集まられているのかちょっと気になっています。 ご丁寧に説明いただき、ありがとうございました。
お礼
お礼が遅くなり申し訳ありません。 確かに株主価値の向上という点では村上ファンドはバリュー投資かもしれませんね。ただ村上ファンドは「株主価値の向上」を大義名分にしているだけのようにも考えています。村上ファンドのような存在がなければ企業経営者にいい意味の緊張感が生まれないように思いますが、力をもちなりすぎるとそれこそ和製ハゲタカが跋扈するだけになりそうで、私の中では手放しで評価はできないし否定も出来ない微妙な存在です。 ご回答ありがとうございました。