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バブル崩壊やその他の急激な相場下落経験者の方に聞きたいです。

nekomomotaの回答

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回答No.1

1989年末の日経平均史上最高値以後の崩壊を経験していますのそれについて思い出し書きます。 バブルは崩壊するまで分からない。バブルの途中は「これバブル?」と本気で大勢の人が心配しているうちはまだバブルではない。バブル崩壊の直前はかえって警戒感は一番少なかったようにも思います。自分の場合1990年から直接株式運用に仕事でかかわるようになりましたが、それ以前数年は銘柄調査のようなことをしていました。あまり個別企業の細かい成長力分析より、東京湾岸にどれだけ含み益の出そうな不動産を所有しているか、というような情報のほうが株式市場で珍重される風情もありました。そうそう、ちょうど最近まで「分割のうわさ」「ライブドア関連」など本質とはかけ離れたきっかけで株式投資を一部の人たちがしていたものが、ずっと大掛かりに市場全体、日本全体で行われていたと言ってもよいでしょう。 また日本ではそれまでこれだけ大きな経済停滞、株式市場の長期的低迷期入りは経験がなかったですから、以下のような長いボラティリティーの大きな相場の帰結として「崩壊後」が存在しました。 ・まずは株価がどれくらいで下げ止まるかは87年秋のブラックマンデー(ドイツ中央銀行利上げを引き金にNY市場が暴落した影響での急落)時との比較でそれほど長い調整とは多くの人は思っていませんでした。日経平均4万円直前からの下落でしたから、過去の経験から直後はせいぜい20%、3万円手前で止まると思われていた覚えがあります。 ・今、新聞のスクラップを紐解いてみると、年末に高値をつけた89年の夏の日経新聞には「株高」をいろいろ検証する特集コラムが連載されていました。東京市場の株式時価総額が世界全体の40%弱、NYが30%と東証が国力に比べても異常に高く、皇居の面積の土地の価格でカリフォルニア州全体が買収できるという地価高騰、など割高に疑問は呈されていました。米国系、欧州系の外人証券関係者の一部にはこれを異常だというコメントがはっきり見られましたが、日本の関係者はごく一部を除きこの株高を正当化するコメントに終始していました。 ・以上の結果的にバブルだった高い株価水準が、日本経済のゆがみ、成長の屈折点であったことが大勢に理解されるのにはニ三年はかかったように思います。 この間株価は時に値幅を伴いながら、さまざまな目先の悪材料が原因であるように断続的に大きく下げました。崩壊初期の93年くらいまでは時々非常に大きな株価反発が挟まっていました。想像を絶する株価水準の下方修正のあとは弱気がきわまったところからの強烈な反発が発生しました。 たとえば90年前半には一旦3万円水準を割り込んだ日経平均が3万円台前半までジャンプし「これで戻る」と一時は思いました。次は2万円台半ばでもみ合っていた株価は湾岸戦争の開戦前にイラクのクゥエート侵攻を「理由」に2万円ぎりぎりの安値を伺う大暴落をします。 このあと米軍の空爆開始をきっかけにまず日経平均先物に強烈な買い物が入り始め、日経平均先物がストップ高で三日間値が付かないというとんでもない棒上げもありました。 でもこれから一二年すると再び「防衛線」「これが切れると日本経済はとんでもないことに」と言われていた2万円をついに割り込みます。 ・これだけの下落が続いた長い期間のうち、最初の方は個別に悪者探しが行われ、「バブル崩壊」が「日本経済の低迷期入り」と本質的な経済問題と扱われるまでには数年はかかったでしょう。たとえば最初は日経平均先物の裁定取引の解消が一日の下落値幅を大きくした表面的にことをとらえて外資系証券悪玉説などもあり。これ以外にも表層をとらえた悪者探しが出ては消え、全体がバブル崩壊と言う感覚にまとまってきたのは時間経過のなせる業でした。 ・90年代半ばからは日経平均1万円の不安もちらちらしてきましたから、総合経済対策や超円高対応策などの特効薬頼みの感じが出てきましたね。しかし、市場の反発力は次第に萎え、2万円を超えると株価は自然に崩落するようになり無力感が増してきました。 結局これが大底を入れるのは「もし本当日経平均が一万円を割るなら日本中で人が地面に転がっている(90年代前半には超弱気をうたうストラテジストが外人を皮切りに出て、高値に未練を残す日本人投資家が訝る中で日経平均1万円説なども出て、それを聞いてあちことでそんな感想が漏らされていました)」とまさかと思われた状況が実際になった以後でした。人は転がりませんでしたが、銀行も年金もその他機関投資家も株価はデフレ下では上がらない、と割り切って株のポジションを大幅整理して投売りしました。皮肉なことにこれが株価の大底入れのきっかけになりました。

kobitoo
質問者

お礼

まず、この状況をとても近くで、ご存知のnekomomotaさんのお話が聞けて、とても有り難く思っています。私は、ブラックマンデー、バブル崩壊、ITバブル、ソニーショックなどと聞くと、なんとなく、連日、ストップ安で値が付かない、とんでもない状況なのかと思っていました。また、過去、10年のチャートを見ても、てっぺんの高値をつかんでしまった人はともかく、下降トレンドに入ってから、株をする人は、何故なのだろう?と思ってました。昔、底辺のところで、過去と未来を見合わせて、トヨタの株を買ったのは、倍になってました。 ところが、今回、新興不動産流動化銘柄をライブドアショックの時に安くなったと思い、購入してしまいました。全体の流れで見ると高く、ソニーショックのような状況になりそうな気もするし、しかし、将来性はあるような、売るべきか、その時期は?また、最近の株高は、長い目で見てきた人にとっては、どんな状況にうつっているのだろうと疑問に思い、その一端として質問させて頂きました。結果として他の方にも大変、意義のある回答を頂いたと思って感謝しています。nekomomotaさんの回答がとても参考になったので、他の方への回答も読ませて頂きましたら、最近、気になって読んでいた質問に為になるなぁと思っていた回答がnekomomotaさんの回答でした。他の回答もたいへん参考になるものでした。これから、は長い目線で投資が儲かれば有り難いというスタンスで勉強と関心を持って行こうと思います。とはいえ、nekomomotaさんの考え方も伝わったのですが、今回ばかりは弱気になって、個別銘柄の事を新たに質問を起こしてしまうと思います。どうか、なんだ、判ってないじゃんと思わずに、今回だけは、堪忍してくださいませ。汗。 それから、20年とかの長いチャートが見られたり、過去の1銘柄の1日のチャートが見られるようなものをご存知でしょうか?それから、これからの経済や株の動向を学ぶのに良い事というのは、ありますでしょうか?もし、このお礼を見られましたら、ご回答頂けると嬉しく思います。

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