• ベストアンサー

哲学者の公務

noname#2543の回答

noname#2543
noname#2543
回答No.8

No.6で回答したものです。 「便益」というものをskistrさんのレベルで争っては確かに哲学の分は悪いですね。 一応、それなりの反論はできますが、それは「便益」ではないと言われたら終わりなので、No.7の方のご意見を敷衍して、 それでは、なぜ税金は国民のために使われるべきなのでしょう。なぜ、skistrさんの給料はskistrさんが自由に処分できるのでしょう。skistrさんより社会に役に立つ人のために寄付すべきではないですか。skistrさんより困っている人のために寄付すべきではないですか。 skistrさんの意見の正当性を支えるのは、現在最も有力な民主主義の一派の発想です。 NO.7の方も書いておられますが、いわば功利主義的な哲学に正当化された発想は、例えば法学さえも切り崩し「法と経済学」という一分野を築きました。 「法と経済学」の発想によれば、例えば交通事故において加害者に賠償させるのではなく被害者に自腹を切らせるのが最も経済合理的であるならば、加害者は賠償する必要はないのです。 もし、それを数学的に証明されてしまったとき、「それはあまりにも正義に反する」ということを上手く正当化できるでしょうか。 現代の哲学の課題の一つは功利主義批判ともいえます。一見、説得されてしまいそうだけど何とかして反論せねば、という思いを説得力をもって発言するための哲学が必要なのです。 そのためには、功利主義という思想の由来に遡って、何故そのような発想が生じたのか、功利主義以前はどのような発想があったのか、といったことを研究せねばなりません。 skistrさんの意見は非常に合理的なものです。しかし、それは「正義」に反すると感じるのがNo.1-No.7の人々なのです。 その「正義」は何がしかの哲学に触発されているでしょうし、その「正義」を効果的に主張するためには哲学が必要なのです。 いや実際のところ、まだ上手く反論できないんです。民主主義と功利主義にタッグを組まれると辛いんです。 功利主義だけなら、それでは弱者が切り捨てられるという民主主義的な反論ができるし、民主主義だけなら、社会の効率性という功利主義的な反論ができるのですが。 その当時には絶対の正義を持って主張された単純な社会主義や自由主義は現在では否定されています。 現在、全く以って正しいとされる功利主義&民主主義も、将来は否定されるかもしれません。 そういう、現代の主流の哲学を歴史的に相対化し、その行き過ぎに警鐘を鳴らすのが哲学の役目なのです。 日本の哲学はどうかなというところもあるのですが、ルソーの民主主義、アダム・スミスの自由主義、ベンサムの功利主義、ロールズの功利主義批判、旧来の体制するため、旧来の体制を守るため、その正当化の論拠を提出しようとした哲学者は枚挙に暇がありません。 現代でも哲学は、skistrさんの哲学不要論に代表される功利主義&民主主義の行き過ぎに警鐘を鳴らすため、研究を続けているのです。 ちなみに私がインド哲学の講義で学んだもののうちの一つも、単純化すれば、現代人には絶対説得不可能な論理でも説得される人がいた。つまり既に現代人には理解可能なロジックにつきバイアスがかかっていると言うことです。

noname#2879
質問者

補足

ご回答に感謝いたします.有難う御座います. 要するに (1)哲学者には納税者への大きな具体的実績はない (2)哲学者には納税者からの具体的期待がほとんどない は認めるが,このとき「功利主義かつ民主主義」を前提としなければ,「哲学者の存在の否定」は言えないというご意見ですね.しかし今現在が功利主義かつ民主主義なのですから,言い換えると「功利主義の否定または民主主義の否定」がちゃんと成立するときまで,哲学者は自己の存在を肯定できない日が続くということです. このような論理はそもそも哲学者の正当化,哲学の自己進化が最終目的になってしまっていませんか? 哲学者は警鐘を鳴らすために…と仰ってますが,なんらかの具体的な破局(戦争や大事故や地球環境破壊)から社会を救うという目的を前提としている主張に思えます.これは先に仰られた個人の満足のためという主張とは明らかに異なって客観的な成果を目的と認めていると思うのですが. ならば 「哲学者には納税者への大きな具体的実績はない」かつ「哲学者には納税者からの具体的期待がほとんどない」と認めてしまってよいのでしょうか? 真に警鐘を鳴らしたいのならば,なぜ「哲学者は納税者のメリットの1つである戦争や大事故や地球環境破壊のリスク低下を目的としている」と最初から明示しないのでしょうか?なぜ「納税者の具体的期待」を得ようとしないのでしょうか? 「現時点で納税者が期待していると思われる便益」∋「功利主義かつ民主主義の行き過ぎによる戦争や事故や地球破壊のリスク低下」 は既に成立しているように見えます. 功利主義と民主主義を前提とした社会の構成員として生きるならば,これを前提と素直に認めた上で,「功利主義と民主主義を「行き過ぎない」ようにする」ことを素直に目的として掲げればよいのに…と思うのですが. 数学者が数学の自己進化を目的として許されているのは「具体的実績がある」からでしょう.哲学者にはそれが無いのですから,警鐘を本当に鳴らしたいのならば,数学の真似など止めて「具体的期待がある」状況にもっていくしかないのではありませんか?

関連するQ&A

  • 税金の使途を納税者が選ぶのはどうでしょう?

    税金の使途を納税者が選ぶのはどうでしょう? よろしくお願いします。 カテをどこにしようか悩んだのですが、ここが一番客観的な意見を得られるかなと思い、質問いたします。 将来、各個人が納税に際して、その納税の一部の使われ方を指定するのは、どうでしょうか? 福祉や教育や国防や公務員の給料分など基礎部分は固定しておいて、例えば納税のうち1割くらいを浮動にしてそれを、自分の信条に合わせて好みの部門に納税するというものです。例えば、国防も福祉も基礎部分で最低限は納税されますが、自分は国防よりも福祉を国に強化してもらいたいと思っているなら、浮動部分で更に福祉に納税するという具合です。   また、それと関連して、使途を選んで税金を寄付の形でボランティア的に上乗せ納税する制度も作ったらどうでしょうか? (昨今、一部のコメンテーターが子供手当ての総額が防衛費をこえるなら、それはぞっとするような異常事態だ、という主旨のことを言っています。しかし、防衛費などは、生命保険みたいなもので、いいだしたらきりがないし、将来の状況次第では支出が全くの無駄になる可能性もある、問題だと思います。それに、福祉よりも国防を強化せよとしきりに主張している人は、おそらく、収入や資産があって、自分の生活は安定している人達だと考えられます。ですから、そういう人達は、税金を国防用途に心持ち上乗せ納税すればいいとおもうのです。それで意見が政治に反映されるのではないでしょうか。もし同志が多ければ、塵もつもれば山となり、生命保険的な国防にも十分予算がつくことになり、皆まんぞくではないでしょうか。) このように考えたのですが、思うに、税や政治の世界で、この手の案は思考されたことがあるのではと思うのです。 善し悪しが指摘されているのではと思っています。 ご指摘等ありましたら、ご教授おねがいします。

  • 東大〈本郷)哲学の院試を突破する為に必要な参考書を探しています(1)

     生徒時代から哲学に興味があり、大学では哲学の勉強をしようと考えていました。しかし、大学受験で東大文(3)の受験に失敗し、現在は都下の国立大に通っています〈2年男子)。現在、念願の哲学の勉強をしていますが、日に日に哲学への思いが強くなり、研究者として哲学でメシを食べていきたい!とまで考えるようになりました。そこで色々調べた結果、本郷の方の哲学院に行くのが研究者の登竜門だとわかりました(本郷でも今は崩れる人が多いようですが、まだ他大に比べてましでしょう)。そこで、質問があります。 1、院試の哲学の専門科目突破のために、どの参考書などをやるのが、効率的(下賎な表現ですが)でしょうか??  ある人には、『東大の選考はクセがあり、試験で点をとるだけではだめだと思います。語学と用語説明は、みんなほとんどできてしまうので、口頭試問の具体的に指導を受ける先生の判断によるところが大きい。このとき、すでに先生が取る学生が決めている場合、同じ先生につこうとしても、人数の割り振りもあり難しいです。ちなみに、参考書としては、あいかわらず、平凡社の哲学事典通読が最低限の条件。くわえて、プラトン、デカルト、カント、ヘーゲル 等々の東大出身の諸先生(他大学在籍も)の概説書も一通り。とくに、けいそうしょぼうの古いシリーズは、先生方が学んだ先生方のものなので、図書館で入手のこと。できれば、基本的名著すべて、翻訳ででも、きちんと解説との対照を確認しておきましょう。』というアドバイスを受けたのですが、より詳しくアドバイスを頂ければ非常に参考になります(この教官のこの概説本を読むといいだとか)。  長々と駄文を書き連ねてしまいましたが、現在試験の最中にもかかわらず、気になってしかたがありません。以上の点について返答宜しくお願いします。では、返事が来るまでレポート書いていますので・・・

  • 高速代を無料にする理由

    高速代を無料にして税金で補うということは、高速に乗らない人から高速代を徴収するということになりますよね。私は都内で電車での行動が多いし、家族も買い物にいくくらいなので、高速にはめったに乗りません。高速代は高速に乗る人から取ればよいのにと思っています。 不況が続くのも困るので大きな経済効果があるのなら仕方が無いか、とも思うのですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか? どのような経済効果を期待してでしょうか? 

  • タバコのメリットを考えて教えてください。

    タバコの害は一杯書いてあるのですが、いいところもあるんじゃないかと・・・・ 私の考えでは (1)肺がんになるなどして早く死んでくれるので、年金や生涯医療費が安くつく (2)周りの人を肺がんにしてしまうので(1)同様経済メリットあり (3)税金を払ってくれる (4)なんとなく文学って言うか哲学的に見える (5)不良っぽくてカッコいい (6)大人的?渋い? (7)吸うと落ちつく、頭がさえる。 (8)おいしい その他なんでもお願いします。

  • 税制改革アイデア

    会社員の方はあまり意識しないかもしれませんが、個人事業だとどうにかして税金関係減らせないものかと考えます。黙って口座から引き落とされてるのが実に腹立たしい!せめて集金に来て頭下げろっての! だって払うメリットぜんぜん無いんだもの!まあ借金する時に納税証明が信用になる程度。誰だってなるべく払いたくない。 大金持ちや有名人や有能な人や美男美女はチヤホヤされたり色々得するけど、高額納税して得する事って無いと思います。高額納税者ランキングに入ったらそりゃステイタスかもしれないけど、彼らは別にそんなこと望んでないでしょう。 納税する事にインセンティブが無ければ、常に脱税する人・企業は出るだろうし、税収も上がりません。明治の頃はいくら以上納税してないと選挙権が与えられなかったと、現在の民主主義がいかに素晴らしいか言うけれど、ぶっちゃけそのくらい差をつけたっていいんじゃないかと思っちゃいます。 喜んで納税するまではいかなくとも、「まあ仕方無いか」と納得できる税金徴収法とか、納税者への特典など良いアイデアがあったらお願いします!私が総理大臣になった時に実現します♪ 私のアイデアは・・・ ・・・巨乳美人が集金にやってきて潤んだ瞳で懇願され、胸の谷間に札束を納税。

  • 自己PRの添削をお願いします

    現在就職活動中の学生です。 技術開発職向けの自己PRを書いてみたのですが、なるべく多くの人に見ていただこうと思い投稿させていただきました。 添削をよろしくお願いします。 研究を通して問題発見、解決力が身につきました。 研究の中である一つの仮説が浮上し、その仮説を証明するための実験の計画を立てました。 仮説を証明するための方法を考え実験を行った結果、仮説は正しくないといった結果が導かれたのですが、それを教官に報告をしたところ実験内容の問題点を指摘され実験の結果は本当に正しいのか、という疑問を突きつけられました。 改めて実験を見直してみると刺激を提示するタイミングのずれや、実験の教示がうまくいっていなかったことが判明しました。 判明した問題点を改善して実験をやり直すと仮説の正しさを裏付ける結果となりました。 この経験からただ漠然と得られたものが正しいと思うのではなく、常に問題意識を持ち続けることの大切さを学びました。 現在行っている研究では問題意識を持つことにより実験の改善を行い、そこから新しい実験のアイデアなどが生まれ自分の仮説をより確かなものにしていくことができています。 目の前にあるものを鵜呑みにするのではなくよりよいものへと改善する方法を常に模索することでさらに問題発見、解決能力を磨いています。

  • ふるさと納税って「とんち」みたいじゃないですか?

    ふるさと納税のメリットを、テレビでさんざん放送しているので、 「おっ、やってみようかなぁ」などと安易に考えてしまいますが、 デメリット的な事は殆ど話しません。 いろいろなサイトを見て調べるとデメリットもあるようですが、 メリットの方が大きいみたいですね、と書きましたが、 一番「ん?」と個人的に思っているのが、例えば3万円のふるさと納税をした場合、 実質負担金2000円を除く28000円は所得から控除されるとありますが、 これどこが良いのですか?? 28000円が返って来る訳ではないですよね、所得がそれだけ無かった(28000円分手取りが少なかったんだよ)という事では結局3万円支払ってますよね? どうも、一休さんのとんちを聞かされているようでイマイチ納得いきません。 皆さんはどうですか、納得いきますか? それからワンストップ特例制度の税金控除の対象者は、別に確定申告もせずにいつも通りに会社の経理の人にもふるさと納税した事を告げずに処理をしてもらって良いのでしょうか?

  • 人は歴史というものをいつ頃から、調べたのか

    人は、様々な分野で歴史を分析し、あらゆる根拠を元に仮説や推測を交えて、歴史を表にしたり論じたりして、世に伝えられていますが、いったいいつ頃から歴史というものを調べ始めたのでしょうか?  例えば、科学や化学や医学が進んだ後に考古学が深められ歴史につながったとか。 出来れば、何年前頃からという具体的な回答を期待しています。  よろしくお願いいたします。

  • 会社にマーケティングに根付かせるには。

    まだまだ営業開始できていない会社なのですか、確実に会社の弱点として 私を含め社員全員のマーケティング能力が低いことを実感しています。 今年の12月をめどに営業を開始する予定なのですが、本腰をいれてマー ケティングに力を入れたいのですが、どこから始めていけばいいかわかり ません。 ここで、知識をつけながら、会社のマーケティングの能力を発展させてい きたいと思うので、お願いします。 具体的な問題点を以下に記します。 ・アパレルで起業するのですが、アパレル関連のマーケティングの情報が足りません。さらに具体的には、アパレルの会社の売上高や売上原価や経常利益、人件費などの財務面での情報が乏しいので、どう調べればいいのでしょうか。商工会議所などに尋ねたりできるのでしょうか?なにか、参考になる助言や調べ方があれば、教えて下さい。 ・社員のマーケティングの教育には、どのような方法があるのでしょうか。私自身そして、社員のマーケティング能力の向上のためのアドバイスがありましたら、お願いします。 本当に、身の丈を知らないような若輩者ですが、どうかみなさんのお力添えをお願いします。

  • 日本は今の半分ぐらいの人口で十分ですか?

    その理由として 日本の若者はホワイトカラーの職しか選ばない奴が多い 無駄に高学歴化して人件費が高いので企業は一部しか雇わない それで必然的に 非正規や職にありつけない奴がふえる (高学歴化といってさ、バカでもアホでも大学に入れちゃう低レベル大学ばかりになっちゃってさーーー 低レベル大学でて高学歴というのかはわからないけど、一応は大卒だし) そこで大した能力もないのにさ人件費ばかりあがるから雇う気がしない そうすると給与が安くてすむ外国人を雇うし 日本にいるアジア系労働者も日本の若い奴と違ってホワイトカラーの仕事だけでなく 3Kの仕事や第1産業など必要不可欠な農業等を担ってるのは外国人が多いわけです。 子供は将来の税収とかいっちゃう人いるけど、あんなの使えない若者が微々たる納税する額より その使えない若者にかかってる歳出(税支出)の方がかなりデカイのだから そんな税収なんてものは増えない。 と俺が思うんだけどさーーーーいろいろと非正規とか問題になっているようだけど 非正規の奴を正規にして企業側にとって何かメリットあるの? 非正規だからこそ日本人を雇えるだけの事だろう、あれで正規社員にしろとかいうなら 普通の経営者なら切り捨てて外国人雇うだろう。