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エステル化
カルボン酸とアルコールからエステルを合成する時に実験室では濃硫酸を触媒として用いますよね。 でも、濃硫酸って弱酸だからあまり触媒として機能しないのでは、と思われます。 確かに濃硫酸は吸湿性があって可逆反応であるエステル化によって生成した水を反応系から除去して平衡を右へ傾けるから使うという事には納得がいくのですが、そもそも、水素イオンがカルボン酸と反応しないとエステル化が起こらないのだから、強酸である濃塩酸を使う方が効率がいいのでは、、、と思ってしまいます。 何故、濃硫酸を使うのでしょうか?
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- chemwalkman
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参考になるものをURLに張っておきました。 以下抜粋ですが、酸の強弱は では、いったい何が強弱なのでしょう?塩酸は強酸ですが、なぜ"強い"酸なのでしょう?またなぜ酢酸は"弱い"酸なのでしょう?"強い""弱い"という言葉が何を意味するのかはっきりと答えられなくてはいけません。 結論から言うと、"強い"ということは"電離度が大きい"ということです。電離というのは分子が水溶液中でイオンになって分解することを指します。たとえば塩酸だったらHCl→H++Cl-のように電離します。塩酸は水溶液中でほとんどの分子が電離してイオン化します。基本的に強酸・強塩基は特に記述がない限り、電離度を1として考えるのが暗黙の了解なんです。電離度=(電離した分子のモル数)/(すべての分子のモル数)ですから、電離度1というのは、100%電離しているということです。塩酸分子が100コあったら100コとも電離しているわけです。 >電離して水素イオンを受け取る水分子があまり無いので、オキソニウムイオンが余り生じず が誤りです。水溶液中での電離度がポイントです。
- rei00
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#1 さんもお書きの様に濃硫酸は強酸です。が,濃硫酸がエステル化の触媒に使われるのは強酸だけが理由ではありません。 #1 さんも書いてられる様に,塩酸は揮発性があり,加熱環流下では飛んでいってしまう恐れがあります。が,硫酸ではその心配はありません。 また,お書きの様に,通常エステル化は『生成した水を反応系から除去して平衡をエステル側へ傾ける』わけですので,反応系内に水が入る事は極力避けたいです。そのため,65%もの水を含む濃塩酸より数%しか水を含まない濃硫酸が好まれます。 したがって,水の混入を避けるだけであれば,水を含まない「塩化水素ガス」,「HCl/MeOH」,「AcCl 等の酸クロライドを加えて生じる HCl」を酸触媒に使用する事もあります。
- chemwalkman
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濃硫酸は弱酸ではありません。塩酸と同様、強酸です。 エステル化反応に塩酸を使う場合もあります。 室温程度で反応が進行する場合は問題ないのですが、加熱還流下では、塩酸は揮発する恐れがあることと、濃塩酸は35%水溶液ですが、濃硫酸は95%ですので全体の液量の効率から硫酸を使用することが多いのです。 反応機構上は、酸がカルボニルにたかり活性化します。硫酸の脱水能だけを利用しているわけではありません。
お礼
回答有難う御座います。 濃硫酸が強酸という点がいまいち納得がいかないです。 というのは希硫酸が強酸というのはわかりますが、濃硫酸は水が殆どないので電離して水素イオンを受け取る水分子があまり無いので、オキソニウムイオンが余り生じず、弱酸と捉えていたのですが、この考え方のどの点が誤っているでしょうか。 教えて下さい。