君達が敬愛したデギン･ザビは死んだ！何故だ？

質問

｢老爺だからさ｣
や
｢坊主(頭)だからさ｣
等といったデギン側の問題の話ではありません。
　テレビアニメ『機動戦士ガンダム』第41話｢光る宇宙｣において、デギン･ザビは連邦との和平交渉を行う目的で戦艦グレート･デギンに座乗して連邦軍艦隊に接近した際に、自国の超巨大レーザー砲ソーラ･レイからのレーザー照射を受けて死亡しました。
　その際謎なのが｢何故ソーラ･レイが発射されたのか｣という点です。
　設定では、｢戦争を継続した上での勝利｣を欲する彼の長子にしてジオン公国総帥であるギレン･ザビが、その意図の邪魔になる｢和平交渉｣を進めようとする父親を排除するために、父親が連邦軍艦隊と接触したタイミングを狙って発射したとされているようです。
　しかし、作中においてギレン･ザビはソーラ･レイに対して
｢ソーラ･レイ･システム スタンバイ｣
としか命じておりません。
　その命令を直接受けたシステム操作現場のトップである技術顧問のアサクラ大佐も部下に対する指示として
｢ソーラ･レイ･システム、スタンバ～イ｣
としか命じておりません。
　｢スタンバイ｣とは即ち｢いつでも発射出来る状態にした上で“待機”する｣という事であって、決して｢発射しろ｣などという意味ではありません。
　ソーラ･レイには｢臨界透過膜｣というものが使われており、これはその名称から考えると膜状の形をした一種のパッシブ式Qスイッチだと思われ、パッシブ式Qスイッチによるシステムはエネルギーの充填が臨界値に達した時点で自発的にレーザー発振が始まるため、発射しないようにしたまま待機するためには、レーザー媒質が有しているエネルギーが臨界に達しないようにエネルギー充填率を少し低い水準に保つ必要があります。
　それにもかかわらずアサクラ大佐がスタンバイと命じた直後、
｢マイクロウェーブ送電良好、出力8500ギルガワットパーアワー｣
｢発射角調整ダウン012、ライト0032、基本ターゲットゲルドルバ｣
という具合にソーラ･レイは発射シークエンスに入り、そのまま発射されてしまいました。
　計画の最高責任者と現場のトップの双方が｢待機｣を命じたにもかかわらず、誰がどうやってソーラ･レイを発射させるなどという事が出来たのでしょうか？

回答No.3

sknbsknb2

回答No.1です。回答No.2のお礼についてです。

(1)｢マイクロウェーブ送電良好、出力8500ギルガワットパーアワー｣

まさかこのセリフが「全力で送電を開始している」根拠ではないですよね？
臨界に達しないように出力調整しているかもしれませんよ。

(2)｢発射角調整ダウン012、ライト0032、基本ターゲットゲルドルバ｣

発射角の調整をしているということは、これは「スタンバイシークエンス中」であると解釈できます。
また、あんなどでかいものを微妙に角度調整する場合、動かすのにも止めるのにも相当な時間が必要なはずですから、あの描写がリアルタイムでないことは明白です。
すでに発射シークエンスに入っているというのが、無理のある解釈なのではないでしょうか。

仮に(1),(2)が発射シークエンスだとしても、アサクラ大佐のスタンバイ命令のあとから(1)のセリフまでの間に時間経過がないことを示す証拠などありません。
リアルタイムで進行するドラマではないので、この間の時間経過中に発射命令が出されていても何ら不自然ではありません。

お礼

御回答頂き有難う御座います。

>まさかこのセリフが「全力で送電を開始している」根拠ではないですよね？

　違います。その後、発射角を調整するためにスラスターを噴射するシーンがあり、その噴射している最中にムサイ級巡洋艦の影が太陽発電システムのパネルの1枚に影を落としているシーンがあるのですが、その後のシーンでアサクラ大佐が
｢825発電システムのムサイ下がれぇ！影を落とすと出力が下がる！｣
と命じています。
　発電システムのパネルと比べればムサイ級の大きさなど畳の上を這っている虫くらいしかありませんでしたから、それによる825発電システムの出力低下は数%もないと考えられる上、825という3桁の番号で呼ばれている事からも分かりますように使用されている発電システムは他にも大量にあり、画面に映っているだけでも10枚や20枚ではきかない枚数があるのですから、ムサイ級の影による影響など誤差範囲に過ぎないものであり、もし臨界にならないように出力を抑えていたのであれば、低下分などちょっと出力を調整するだけで済む話です。
　その程度の出力調整も出来ずに、ムサイ級の影を気にしていたのですから、出力をそれ以上増やす余裕の無い状態、即ち全力で発電中だったと考えられます。

>あんなどでかいものを微妙に角度調整する場合、動かすのにも止めるのにも相当な時間が必要なはずですから

　それは違います。第41話の冒頭からさして間もない頃、アサクラ大佐がギレンに対してソーラ･レイの性能(能力)について説明するシーンがあり、その際アサクラ大佐は
｢3秒間の連続照射と、その間12度の角度変化が可能です｣
と言っています。
　3秒の間に12度というのは旧日本海軍の戦艦大和の主砲塔の旋回速度の4倍以上の速さですから、ソーラ･レイは速やかに発射角度を変える事が出来る事が分かります。

>発射角の調整をしているということは、これは「スタンバイシークエンス中」であると解釈できます。

　いいえ、むしろ発射シークエンスの最終段階であると解釈出来ます。
　何故ならソーラ･レイはジオン公国がある地球-月系のラグランジュの第2点(以下L2と表記)に位置していたのに対し、その攻撃目標である地球連邦艦隊は攻略したばかりの宇宙要塞ソロモンの近傍において戦力を消耗した艦隊の組み直しを行っていた最中であり、そのソロモンはラグランジュの第5点(以下L5と表記)に位置していましたが、L5の位置は地球と月のどちらに対しても地球-月間と同じ384400km離れた位置にあるのに対し、L2は地球から見て月と同じ方向に更に61500km離れた所に位置していますから、ソーラ･レイとその攻撃目標は地球-月間の距離よりも離れていました。
　そのような超長距離では、たとえ直径6kmという超極太のビームを持ってしても僅かな角度変化で命中しなくなります。
　加えて、ソーラ･レイの砲身であるスペースコロニーのシリンダーは長さが30km前後もある非常に長大な構造物である上に、月からたったの6万㎞ちょっとしか離れていませんから、月の潮汐力を強く受ける状態にあり、それによって向きが変わりやすくなっております。
　そのため、発射直前に向きを発射直前に調整し直さなければなりません。
　従って、発射角の調整を行っている事から、発射直前、即ち発射シークエンス中である事が分かります。
　そして、発射角調整指示が出た後には直ちに調整を始めるのが当然であり、時間を置いてから調整を始めるわけがありませんから、

>｢発射角調整ダウン012、ライト0032、基本ターゲットゲルドルバ｣

というセリフが出た時は、既に発射シークエンスの最終段階近くになっていたと考えられます。

>アサクラ大佐のスタンバイ命令のあとから(1)のセリフまでの間に時間経過がないことを示す証拠などありません。

　証拠がないという事を以て｢時間経過がないこと｣を否定しうるのであれば、アサクラ大佐のスタンバイ命令のあとから追加命令が出たという証拠もまた無いのですから、追加命令があったと見做す事も出来なくなるのでは？

　そもそも発射命令があったのであれば、スタンバイ準備のシーンを延々と描写するだけで、クライマックスである筈の発射命令が出た場面を描写しないのは演出として不自然です。