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「慣性力」を”見かけの力”と定義しているのは何故?

ddtddtddtの回答

  • ddtddtddt
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回答No.3

 #2です。 >物体に外力が作用したときに,必ず抵抗力が発生し,その抵抗力は,物体の変形に対して抵抗する「弾性力」,物体の位置の変化に対して抵抗する「粘性抵抗力」,そして,物体の速度の変化に対して抵抗する「慣性力」の3つの抵抗力が存在する  これに文句はありませんよ(^^)。という訳で、「慣性力」の具体的な使用法をご紹介します。  ところで、物体の位置の変化とは速度ですから、それに抵抗する「粘性抵抗力」とは最も簡単にはkvと表されます。ここにvは速度,kはいわゆる摩擦係数で、kvは速度に比例した摩擦力を表す事になります。  で、「慣性力」は明らかに「動力学」のものです。でも物事にはおおむね簡単な方から進んで行くという、順序がありますよね。例えば「慣性力」を使わないと運動方程式を立てる事すら難しくなる「動力学問題」として、「梁の曲げ振動の運動方程式」があります。しかしこれも最初は、「梁の曲げのつり合い方程式」という「静力学問題」でした。添付図をご覧ください。  横からの荷重q(x)を受ける棒を、梁と言います((1))。「梁の曲げのつり合い方程式」は、その変位曲線をw(x)としたとき、(2)の右側に書いた微分方程式です。EIは梁の断面と材料によって決まる定数,それを合わせた4階微分の項が「物体の変形に対して抵抗する「弾性力」」です。「弾性力」は横からの荷重q(x)と各点xごとに、つり合わなければなりません。要するに各点xごとにq(x)を移項したら0です。もしつり合わなければ、各点ごとに運動を始めて「静力学」ではなくなるから。  という事は逆に言えば、「弾性力」と「q(x)」がつり合っていない状態が「動力学」です。これが「梁の曲げ振動」という事になります。力の不釣り合いは加速度を生みます。その加速度項がρaであるのはすぐわかります。ρは梁の単位長さ当たりの密度で線密度と言われます。wはもはや場所xだけの関数でなく時間tの関数にもなったので、d/dxは全て∂/∂tです。しかし加速度aが本当にa=a(x,t)で良いのかどうにかには疑問が残ります。  何故なら、点xが加速度a(x,t)で運動しようとしたら、そのまわりはそうしないように絶対に引き留めるからです。それが「弾性力」です。加速度aが時間のtの関数である事は確かですが、tを除けば本当にxだけで決まるのでしょうか?。「それで良いのだ!」と言ってくれるのがダランベールの原理です。  ダランベールの原理は言います(添付図(4))。  「まわりが弾性力で点xを引き留めようとそうしまいと、とにかくxは加速度a(x,t)で動いてんだから、xとともに動く仮想静止系では慣性力ρaを引くことで、仮想静止系でのつり合い方程式になる。本当の静止系での運動方程式を知りたいなら、「慣性力」を移項しな。それが知りたい運動方程式だ!」 ・・・という事になります(^^;)。  で、具体的には加速度a(x,t)を曲げ変位wの時間に関する2階偏微分∂^2w/∂t^2とおいて、「梁の曲げ振動の微分方程式」となります。  ここで再度、慣性力が実在の力かどうかを問います。絶対に実在の力ではないですよね。実際に働いているのは、弾性力と荷重と摩擦力kvだけです。それらの和の余りが慣性力Maであって、それらを「弾性力+荷重+摩擦力」-「慣性力Ma」とすると、=0で、仮想静止系のつり合い方程式になる、というだけの話です。  だから、 >物体の速度の変化に対して抵抗する「慣性力」・・・ という話は、「そう考えるとわかりやすいよね?」程度の「たとえ話」だと自分は思っています。  少なくとも古典力学の範囲内では。

octopass
質問者

お礼

丁寧にかつわかり易くご解説頂きまして本当にありがとうございます.全てじっくり読ませて頂きました. ただ,やっぱりどうしても納得できないところがありまして,, >実際に働いているのは、弾性力と荷重と摩擦力kvだけです。 弾性係数と摩擦係数は同じのまま梁の質量だけ変えると,振動加速度が変わりますよね.質量が大きくなるほど加速度は小さくなる(√k/mが小さくなる)と思います.これは,質量を大きくするとそれだけ,加速に対する抵抗力が大きくなるためだといえます.そうすると,やはり,弾性および摩擦とは関係のない何かの力,かつ質量の大きさや加速度と関係している加速の方向とは逆の何かの力が働いているはずで,それが慣性力ではないでしょうか?

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