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解析力学の基礎でつまずいた…

ラグランジュアンがなぜ速度に依存するのかが分かりません。 そもそもラグランジュアンで意味があるのはポテンシャルの部分だけで、運動エネルギーは速度の出しすぎを抑えるだけのものであるように思えます。 と言うことは、ラグランジュアンから速度を排除してやることが可能であるように思えるのです。 それにも関わらずラグランジュアンが座標のみで決まらないのはなぜでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

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  • guiter
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回答No.3

> やはり本質はニュートン力学で > 解析力学はそれを再定式化したものに > 過ぎないと考えるべきなのですね。 確かに Newton力学の時点で古典的な基礎方程式は与えられています. しかし,本来物理現象は座標系に依存するものではないはずなので, 基礎方程式の形が座標系に依存する Newton の運動方程式より, 座標系に依存しない Euler-Lagrange 方程式のほうが 物理現象の本質についての見通しがたちやすくなります. > 単に計算に便利だと言う理由で一蹴してしまっていいのでしょうか。 > それならばニュートン力学風の定式化もできるはずですが… No.2 の回答で守備範囲を広げたという表現をしましたが, Newton の運動方程式よりも Euler-Lagrange 方程式, Euler-Lagrange 方程式よりも Hamilton 方程式のほうが 扱える範囲が広くなっています. Newton力学とは基礎方程式の異なる量子力学等を定式化する際, あえて扱える範囲の狭い Newton力学'風'にやるメリットはないと思われます. > ラグランジュアンやハミルトニアンをそんなにありがたがるのでしょう。 運動方程式さえ与えられていない素粒子の運動を考える際に, Noether の定理が大変大きな役割を果たしています.

nabla
質問者

お礼

ありがとうございました。 これでやっと解析力学の必要性が理解できました。 「守備範囲を広げる」という考え方が根本にあったのですね。 >運動方程式さえ与えられていない素粒子の運動を考える際に,Noether の定理が大変大きな役割を果たしています. 素粒子論とからんだネーターの定理はよく知りません。いずれはやらなければならないでしょうが、今は解析力学でいっぱいいっぱいです。

その他の回答 (2)

  • guiter
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回答No.2

> guiterさんはラグランジュアンに物理的意味はないと考えておられるのですね。 Lagrangian をもとに運動を決定する方程式が得られるので まったく意味がないというわけではありませんが, Lagrangian というものは,例えば運動エネルギーのような物理量のように がちがちに決まったものではないということです. > 確かに解析力学は抽象化をおしすすめて > 本質から離れていっているような気がするのですが、 確かに若干抽象的な部分もありますが, 抽象化をすすめたと言うよりは 守備範囲を広げていったという感じです. ご質問の Lagrangian から速度を排除して座標のみでかけないのはなぜか, に対する回答は Euler-Lagrange 方程式は時間についての一階の微分方程式であり, Lagrangian に速度依存の項がなければ加速度の次元の項が出てこないので, Newton の運動方程式と合致する方程式が導かれなくなってしまう,ということです.

nabla
質問者

お礼

含蓄ある回答でかなり参考になりました。 結局ラグランジュアンはニュートンの運動方程式と同じになるようにつじつま合わせで導入されたのだと言うことがよく分かりました。 やはり本質はニュートン力学で解析力学はそれを再定式化したものに過ぎないと考えるべきなのですね。 ただその場合1つ疑問が残ります。 なぜ量子力学や場の量子論は本質的でないラグランジュアンやハミルトニアンをそんなにありがたがるのでしょう。 単に計算に便利だと言う理由で一蹴してしまっていいのでしょうか。それならばニュートン力学風の定式化もできるはずですが…

  • guiter
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回答No.1

Lagrangian の形に物理的意味を求めると どつぼにはまってしまうような気がします. たとえば,ある Lagrangian L があたえられたとき 任意の q_i の関数 W(q_1,q_2,…,q_n) の時間微分を加えた  L' ≡ L + dW/dt も同じ Euler-Lagrange 方程式を満たします. したがって,通常用いる  L = T - V の形でなくても実際の運動を満たす Lagrangian が書けるということです. > ラグランジュアンがなぜ速度に依存するのかが分かりません。 これはなぜというものではありません. Newton の運動方程式に代わる 座標系によらない方程式の理論を構築する際, 方程式の時間微分の階数を下げるという方法をとったので, Lagrangian には位置の時間微分が入っている必要があったということです. 下記URL のNo.1 で Euler-Lagrange 方程式が生まれた経緯を 簡単に書いていますので参考にしてみてください.

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=72314
nabla
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 guiterさんはラグランジュアンに物理的意味はないと考えておられるのですね。 確かに解析力学は抽象化をおしすすめて本質から離れていっているような気がするのですが、速度に依存するポテンシャルを含めたラグランジュアンからはマクスウェル方程式が出てきたりするあたりを見ると単なるつじつま合わせの量として捨て去ってしまうにはあまりにもったいないように思えるのですが…

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