オーステナイト系ステンレス鋼について
- オーステナイト系ステンレス鋼の特性についてお教えください。
- オーステナイト系ステンレス鋼で応力誘起マルテンサイトが生成されないものの特徴は何ですか?
- 低温(77K)で加工してもマルテンサイトが生成されないオーステナイト系ステンレス鋼の特殊な用途はありますか?
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オーステナイト系ステンレス鋼について
私は今、オーステナイト系ステンレス鋼で加工(応力)誘起マルテンサイトが生成されないものを探しているのですがご存知の方お教えください。 ちなみに、低温(77K)で加工してもまったく生成されないものです。
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◎オーステナイト系ステンレス鋼の変態温度を知る重要な式を挙げておきます。 ミルシート又はJISハンドブック程度で充分計算することができるので、ご自分で材料選択ができます。 1.Md30 変態のしやすさを表す数値として、Md30(℃)値があります。0.3の引張真ひずみを与えたときに、組織の50%がマルテンサイトに変態する温度と定義されています。 つまりMd30(℃)値が大きいほど、オーステナイトが不安定で、生成されやすくなります。Md30(℃)値は、素材の成分に依存しており、いくつかの式が提案されています。 νは、粒度(グレーンサイズ:薄板材は6~8) Md30=431ー462(c+n)-9.2(Si)-8.1(Mn)-13.7Crー9.5(Ni+Cu)-18.5Moー68Nb-1.42(ν-8.0) 2.Ms点(マルテンサイト変態のスタート温度) Ms点は、プレス加工(曲げ、深絞り等の冷間加工)でオーステナイトがマルテンサイトに変る温度を化学成分を元に計算することができます。つまり、Ms点が低い材料ほど加工誘起マルテンサイト変態は起きにくいということになります。しかしながら、Ms点が-200℃という材料でも、過酷な冷間加工を行うと数%の変態は生じてしまいます。 Ms=1305-41.7Crー61Ni-33Mn-27.8Si-1667(c+n) この式で、SUS304L材を計算すると、メーカーにより若干の違いはありますが、Ms=-200℃前後となりますが、深絞り加工などを行うと変態は発生します。 変態を防止したいならSUS316L以上で、Niが12%以上のものを仕えば、SUSU304Lで発生した深絞り加工でも変態は0.5%以下となり、ほぼ防止できます。 プレス加工の内、絞り加工は、材料の限界に近いところまで加工を行います。特にSUSは変形が多くとれるので伸びも20%以上に及びます。 今回の質問が、どのような加工を行うのか記載していないので、詳しい回答ができません。 出来れば、形状や使用目的について、書き込んでください。
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