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Natureの意味とは?
- 明治時代まで、日本にはNatureに当たる単語がなく、自然(じねん)や「自然に」の翻訳語とされていた。
- 昔の日本では、木や空や川や海や草など、それぞれを指す言葉はあるが、それら全体を示す言葉はなかった可能性がある。
- Natureはラテン語であり、人間と自然が対峙する関係を表す意味が含まれている可能性がある。
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以下のとおりお答えします。 >日本には、木や空や川や海や草など、それぞれを指す言葉はあってもそれら全体を示す言葉はなかったのでしょうか? >昔の人はいわゆる「自然」を何と表現していたのでしょうか? ⇒昔の日本にも「花鳥風月・山川草木」などの全体を示す言葉はあったと思います。例えば、「天地」とか「万物」がそれです。なお、日本で「自然」という語が用いられるようになったのは、中国からの移入によるそうです。ただし、中国で、例えば、老子が「自然」と言うとき、それは「少しも無理がなく、人為的でないこと」というような意味だったようなので、移入されたのは「自然という言葉だけ」で、意味は日本語に入ってから付加された(少なくとも修正された)のでしょう。 >西洋では、人間と自然は対峙している、とのことですが、Natureにはもともとそのような意味があるのですか? ⇒はい、そう思います。特に、(神の権威からの)人間の独立と自由が自覚された西欧近代では、明確に「人間と自然の対峙」が意識されたようです。理由は次のとおりです。 (1)当時、「自然」なる語が広く用いられるようになったが、それは「人間精神に対立する」物質的事物の意味であった。 (2)道徳的当為の意識が人格の尊厳をなすとして「当為」が称えられ、これによって「支配され純化されるべき欲望や本能」などを「自然」と呼んだ。 (3)実験によって法則などを導き出す作業が頻繁に行われるようになったが、その作業は「自然に拷問をかけて白状させること」であるとされた。 >これはラテン語から派生した言葉だと思うのですが、ラテン語の語源によういった意味があるのでしょうか? >Natureの語源、本来の意味を教えて ⇒Natureの語源は、ラテン語のNASCOR「生まれる、現われる、由来する、成長する」で、その名詞形であるNATURA「出生、天性、素質、実質、本体、宇宙」が、Natureのもとになった語です。 以上、ご回答まで。
お礼
こんにちは。 お礼が遅くなって申し訳ありません。明確なご回答ありがとうございました。 >(3)実験によって法則などを導き出す作業が頻繁に行われるようになったが、その作業は「自然に拷問をかけて白状させること」であるとされた。 何だかすごい認識の仕方ですね…この発想は日本人では逆立ちしても出てきそうにありません。