制震材、防音材、吸音材の順番

質問

内部で衝突音が発生する金属製の箱があったとします。
これの音を小さく(遠くに聞こえないように)することを考えると、まず箱に制震材を貼ります。
次に吸音材(緩衝材のようなもの)を貼ると思うのですが、
http://minkara.carview.co.jp/smart/userid/656892/blog/16724497/
この実験によると先に防音材(音を反射させるもの)を貼る方が良いらしいです。
実際はどのようにするのが良いでしょうか？
箱は完全には密閉できません。
私は物理学などには明るくないので簡単にお願いします。

回答No.1

CC_T · ベストアンサー

音の周波数によって有効な方法が異なります。
高い周波数であれば、吸音材。迷路に誘い込んで音圧を吸音材の運動エネルギーに変えながら減衰させる、つまり音を吸い込む感じです。
低い周波数であれば、音圧を受け止めるべく重い防音材。防音材＝遮音材で、音を跳ね返す感じです。

質問中のサイトでは車でテストされたようですが、音を反射するものを内側にすると通過してきた音が室内で反響するわけで、dB値が下がりにくい。逆に音を吸収するものを内側にしていれば、通過してきた音も徐々に減衰していくので、dB値が下がりやすい。
理屈から見れば自明とも言える結果であり、遮音材の表裏を防音材でサンドイッチするのが最も効果的です。

空中での拡散や減衰を考慮しない単純例で考えて、50％の音を跳ね返す防音材と50％の音を吸収する吸音材を貼った室内に外部から１波長分の音が届いたと仮定します。
防音材の内側に吸音材の場合、元の音の25％がこの２層を通過して室内に達し、向こうの壁の吸音材で２割減衰した12.5％が防音材に達して跳ね返されて6.25％になり、再び吸音材を通って3.125％のコダマが返ってきます。
貼付ける順序を反対にするとどうでしょうか。
吸音材の内側に防音材の場合、元の音の25％がこの２層を通過して室内に達するのは同じでも、向こうの壁の防音材に反射されて12.5％のコダマが返ってきます。
実際には対面の壁だけでなく、天井、床、左右の壁からももれなくコダマが届くわけですから、室内に吸音材を貼った方が静かになるに決まってます。

さて、質問の例では音源の発する音に加えて箱の内部で反射した音もこちら側に順次届くわけですから、箱の内側に当たる方に吸音材を貼る方が効果が高いでしょう。
距離が遠くなれば波は拡散して減衰するので、「遠く」で反射してくる音は考慮しないで良いですね。

お礼

大変分かりやすい回答ですね。
>遮音材の表裏を防音材でサンドイッチするのが最も効果的
遮音材の表裏を吸音材でサンドイッチの間違いでしょうか？
サンドイッチは盲点でしたので非常に参考になりました。
ありがとうございました。