高校化学 反応速度と反応式の係数
- 高校化学の反応速度と反応式の係数についての問題です。
- 実験から得られた反応の速度と反応式の係数について疑問があります。
- AとBの減少速度とCの生成速度の関係について疑問があります。
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高校化学 反応速度と反応式の係数
化学反応の速度の問題で、分からないところがあります。 『水溶液中の物質A、B、Cの間で次の可逆反応が起こり、十分な時間が経過すれば平衡状態が成立する。 A+B←→2C (実験1) この反応の正反応の速度v1は、AとBのモル濃度の積に比例した。 A、Bの初濃度がいずれも3.0mol/Lのとき、反応開始直後のCの生成速度は9.0×10^(-2)mol/(L・分)であった。 問1 正反応の速度定数kを求めよ』 という問題です。 解き方として、実験よりv1=k[A][B]だからAとBの初濃度を代入すればよく、また正反応の速度をA,BでなくCに着目して考えて、それらをイコールで結べばよい……ということはわかります。 解答には『9.0×10^(-2)=k×(3.0)×(3.0)』とありました。 しかし、反応式におけるA、Bの係数が1でCの係数が2、であるにも関わらず、何故そのままCの生成速度を代入していいのかわかりません。 仮にAの減少速度をVa,Bの減少速度をVb,Cの生成速度をVcとおくと、Va=Vb=Vc/2となり、この問題で与えられた正反応の速度v1とはVa(=Vb)のことだから、代入する値はCの生成速度を1/2しなくてはいけないのでは?と思ってしまいます。 単純化して考えても、AとBが1個ずつ反応したときCが2個できるので、やはりA、Bの減少速度はCの生成速度の1/2ではないのでしょうか? どなたか分かる方がいらっしゃいましたら、また私が何か勘違いしているということを指摘してくださる方がいらっしゃいましたら、ご回答のほうよろしくお願いします。
- piyo_hiyokosan
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質問者が選んだベストアンサー
反応速度は成分iのモル数変化(濃度でも同じような議論はできます)をdniとしてdni/dtとやってしまうことも多いでしょうが、本当に整合性を保って議論する場合は反応進行度の変化dξiを dξi=dni/μi...(i) とし、これを使い、 v=dξi/dt...(ii) をもって速度とします。ここでμiは成分iの化学式の係数で、生成系ではそのままプラス、原系ではマイナスをつけます。これならvは注目する成分によりません。質問者さんの例では v=-dna/dt=-dnb/dt=(1/2)dnc/dt...(iii) で、これを使えば速度をAやBの減少で測ってもCの増大で測っても同じです。 今の問題についていえばvをCの単位時間あたりの減少dnc/dtで表したら(ii)の意味の反応速度の二倍です。その結果出てくるkも二倍になります。これはこのように扱えばk=0.01が出てくる、というだけです。これでもAやBの濃度を変えた時の初速度は正しく出てきます。むしろ普通に(慣用的に)使われるといってよいと思います。 しかし(ii)の意味の速度を使わないのならAやBの減少速度と、Cの増加速度が混ざった議論をするときは注意が必要です。
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- Ichitsubo
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本質問で聞かれている内容は#2,3さんの回答されているような大学レベルのことではないです。 反応速度論の入門程度で、高校生レベルのご質問でしょう。 今回の正反応の反応速度はAの減少速度に注目したv_A、 Bの減少速度に注目したv_B、Cの生成速度に注目したv_Cが考えられますが、 いずれにしても右向きの反応速度ですから v_n=k[A][B] と書けるはずです。 より、丁寧な話をすれば Aの減少速度に注目したときには、反応速度定数k_Aを用いて、 v_A=k_A[A][B] Bの減少速度に注目したときには、反応速度定数k_Bを用いて、 v_B=k_B[A][B] Cの生成速度に注目したときには、反応速度定数k_Cを用いて、 v_C=k_C[A][B] と書けます。 今回は最後の反応速度式を利用して解いたわけです。
お礼
回答ありがとうございます。 それぞれの物質の減少、生成による反応速度の考え方がよく分かりました!
- phosphole
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すいません、質問者さんの疑問を勘違いして回答していました。 質問者さんがコメントされている通りで、反応の前後で粒子の数が変化する場合や、複数の粒子が関与する場合、何をもって反応速度としているのかあいまいになります。 そのため、普通は反応進行度というものを定義して、これを使って反応速度を求めます。 といっても難しいものではなくて、質問者さんが書かれている考え方と同じです。 要するに、濃度を係数で割った値の変化をもって、反応の進行度として使います。 A, Bは係数1なのでそのままですが、Cは係数2なので[C]/2の変化を追います。
お礼
回答ありがとうございます。 何度もすみませんでした…。 やはり、反応進行度の考え方が重要なのですね! よく分かりました。ありがとうございました!
- phosphole
- ベストアンサー率55% (466/833)
Aの減少速度に注目した場合の反応速度を考えます。 A + B -> 2C Aの減少速度v(A)は、v(A) = -d[a]/dt = -k[A][B] + k'[C]^2と書けます(可逆なので)。 いま、反応の初期に注目しているので、逆反応は無視できたとすれば v(A) = -k[A][B] です。 Bについても同じです。 いっぽう、Cの生成速度に注目すれば v(C) = d[C]/dt = k[A][B] - k'[C]^2 ですが、やはり反応初期で[C]=0とすれば v(C) = k[A][B] です。
補足
回答ありがとうございます。 しかし、申し訳ないことにまだ納得できておりません… 私の考えだと、 AとBが1ずつ減少したときにCが2できるのでそれらの濃度の変化量は d[A]=d[B]=d[C]/2 となってしまい、回答者様のようにCの生成速度を考えた時、 |v(c)|=|d[C]/dt|=|2×d[A]/dt|=2|k[A][B]|=2|v(A)| となってしまうのですが… もし原因がお分かりでしたら、回答よろしくお願いします。 二度手間となってしまい申し訳ございません!
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